完結したマンガの感想・レビュー16065件<<413414415416417>>読んだひとだけが闘える世界で 凹村戦争 西島大介野愛閉塞感を打ち破る何かが欲しい。火星人でも魔法でもなんでもいいから、ここをぶち壊してどこかに行きたい。 外界から隔離された凹村という小さな村。少年少女たちはどこにも行く場所がないと嘆いたり、ここが世界のすべてだと目を伏せていたり、閉塞感に包まれながらも平和な日常を過ごしている。 ある日、物体Xが落下する。 何も変わらないと思っていた世界に、非日常がやってきたらどうする? 宇宙人が侵略してきたら、窓からテロリストがやってきたら、異世界に転生したら。 平和すぎてつまらない日常を変えたくて、ありもしないことを夢想する。起こり得ないと思っているから、誰もが一度は通り過ぎる妄想。 本当に起こったら、どうする?逃げる? わたしは闘う?見て見ぬふりをする?撃ち落とす? 闘う妄想はしていても実際は体が動かないかもしれない。恐怖すら感じず、人ごとのように過ぎ去るのを待つかもしれない。 だって、そんなことあるわけないんだから。 凹村ほど閉ざされてないにしろ、何もない、絵に描いたようなくそド田舎で育った。 日常に疑問すら持たない周囲の人間に辟易しながら、カラオケとかセックスとかお手頃な娯楽を消費する青春を送っていた。 凹村みたいに閉ざされた空間で、インターネットだけが世界だと思っていた。 そんな青春から逃れていつの間にか大人になっていた。 ところで。 どこか新しい場所へたどり着けた? 物体Xが落下したらどうする? 火星人が侵略してきたらどうする? 西島大介先生が描いてみせた答えは、実にクールだ。 クライマックスの怒涛の畳み掛けがもの凄い。滅茶苦茶じゃねえか、投げっぱなしじゃねえかと思う人も少なからずいるのではないか。絶望的だと思う人もおそらくいるだろう。 わたしが見たのは希望だった。 確かな闘い方を、ひとつ教えてもらった。 この世界はつまらないしちっぽけだ、それなのに見えてない部分や知らない部分が多すぎる。何もないように生きることだって、難しい。最悪で滅茶苦茶で容赦のない世界で、わたしたちはは生きるしかないのだ。 ならば。この方法で闘おうじゃないか。 パルプンテなんて待ち望んでる暇があったら、読みましょう。そして、世界と闘おう。 最後まで読んだらきっと、闘えるはず。リアル君の名はWHITE NOTE PAD ヤマシタトモコTKD@マンガの虫※ネタバレを含むクチコミです。「ちゃんと考えていらっしゃいますか?」価値観を揺さぶってくる執事 #1巻応援洗脳執事 浅山わかびstarstarstarstarstarひさぴよ留学から帰ってきたら、家族が執事に洗脳されており、屋敷全体が主従逆転した状態となっていた───。 恐ろしいサスペンス風の立ち上がりから一転、主人公の茜と、執事である九鬼清十郎とのコミカルな掛け合いが繰り広げられる。 九鬼いわく「私に依存し、何事も私に答えを求め、最後には私の操り人形になってしまうのです。」あくまで洗脳はしていないのだと、複雑な表情で語る。うーん、意味深。 九鬼の仕事ぶりは完璧そのもので、相手が少しでもスキを見せれば洗脳できてしまうほど、人間心理を知り尽くしてそうなタイプ。一方で「友人」絡みの話題となると少年のような明るさを見せるなど、全く掴みどころのない人間なのだが、一体何が目的なのか。 九鬼の人生観が気になる。自分以外みんなネコ♡ほぼねこ 私のお母さんには肉球がある 三津キヨ名無し猫ばかりの世界に、人間の子供の形をして生まれてきた子供が、自分だけ姿形が違うことで悩みながら成長する様子が描かれています。猫ばかりの世界だなんて想像するだけで、ウキウキして私も住んでみたい気もしますが、自分だけが人間というのは確かにストレスが大きそうですね。でも優しい肉球のあるお母さんが子供を包み込んでいく様子は、ほっこりしました。 中村明日美子先生の傑作サスペンスウツボラ 中村明日美子かしこ※ネタバレを含むクチコミです。不思議なタイトルぼっちJKはお弁当を作ることにした。 柚井ふうこ名無し普通に過ごしているつもりなのに、勘違いされることってありますね。見た目と雰囲気って大切だと想います。転校したばかりで、ヤンキールックで近寄りがたい感じだと、余計に溶け込み難い。なのに見た目は変えずに、お弁当を作って仲間に混ぜて貰おうっていう発想が何だか可愛い。料理の腕は確かで読んでいて美味しそうでした。魅力的な上司、実は…ミッドナイト・セクレタリ 大海とむ名無し※ネタバレを含むクチコミです。 テレビドラマ化が面白かったのでいいね!光源氏くん えすとえむ名無しテレビドラマ化が面白かったので原作漫画も読んでみました。ドラマだと光源氏の印象はかわいい感じでしたが、漫画だと大人っぽくて色っぽいイケメンだなと思いました。 光源氏の君は、かっこいいのはもちろん、現代との意識のギャップが面白いです。「自撮り」を「地鶏?」、「Wi-Fi」を「和衣拝?」と聞き返したりするところがクスッと笑ってしまいます。あと、色彩に対して敏感だったり、自然を愛するところ、何より和歌のクオリティーが高くて素敵です。優しさと強さを感じさせる作品私の救世主さま 水無月すう名無し巻き込まれ型の異世界ファンタジー。滅びの危機に瀕した異世界を救う救世主として選ばれた主人公であるが、敵側の戦力は圧倒的で、序盤から自身の無力を嘆く展開が多い。様々な逆境に襲われながらも戦うべき敵に立ち向かう主人公たち。主人公は内向的で、いつも頼りになる幼馴染の陰に隠れて助けられているという設定だが、危機や悲劇に対して、自分が傷つくことも厭わず、周りの大切な人のために立ち上がる姿勢は一貫しており、その姿にヒロインや幼馴染など、周りの人間こそが救われている。芯のある強さを感じさせるキャラクターの魅力に溢れた作品。まだ読んでないの?彼方のアストラ 篠原健太名無し知り合いから「まだ読んでないの?」と煽られ続けたので手にとってみたが、気付いたら最後まで読んでしまった。 うん、面白かったよ。 ミステリー要素で読ませるし、犯人がグループ内にいる不安感はありながらも、ギャグは冴えてるし、 全5巻という長さも丁度いい。アニメ化されてるし、コレなら幅広い層に支持されるわけだ。 「SKET DANCE」を読むようにも勧められたが、このくらいの長さなら手に取りやすいのだが。 お色気シーンが多いのでオススメやわらか忍法SOS 帯ひろ志名無しゲーム「がんばれゴエモン」のコミック版をはじめ、90年代からコミックボンボンを支えた作家、帯ひろ志先生。 この「やわらか忍法SOS」は、2004年頃の作品で、帯ひろ志作品の中でも特にお色気シーンが多いのでオススメなのです。 最後まで変わらない感性でおられた帯ひろ志先生に合掌‥。狂気の沙汰悪の教典 烏山英司 貴志祐介 中村忠朗名無しサイコな高校教師、蓮実が学校全体をコントロールしようと狂気の沙汰を起こすも、ささいなアクシデントから次第に計画が狂っていく…。後半はかなり大味なサバイバルと言えばそうなんですが、サスペンス作品ならではのどんでん返しもあり楽しめました。キミの健闘を祈る!超能力ウォーズ いけうち誠一 山口正人名無しツイッターで見かけて面白そうだったので読んでみた。乗ったタクシーが事故ったり、食人鬼に喰われたりして何回か死にましたが、なんとかクリアできました! 読んでわかったことは「愛は勝つ!」です。 皆さんもぜひチャレンジしてみて下さい! 俺の中の婿養子のイメージはこのマンガ僕はムコ養子 夢野一子マンガトリツカレ男資産家の家に婿養子に入ったが新婚旅行中に資産家の会社が倒産し、資産は差し押さえられ郊外の家に引っ越すことになる。義母と義姉を養うために主人公が一家の中心として頑張っていく内容なのだが、初期は義母と義姉が昔の贅沢を忘れられずに色々問題は起こしたりいく中で成長していく。義母と義姉の嫌味な感じが印象深い 連載中も読んでいて単行本でも買って文庫でも買って電子でも買ってるというぐらいなんだけどじゃあすごい好きかと言われるとわからないが、5年に一度くらい読み直している。だいたいパターンが決まってて、寝る前に何気なく1巻を読み始めて気づいたら5巻くらいまで読んでもう寝ようと思いつつ全巻を読んで寝る。 夢野一子が青年誌で書いたマンガはどれも面白いと思う 電車で読める程度だと思っててごめんなさいあそびあそばせ 涼川りん野愛もっと日常系かと思ってたしもっとほのぼの系かと思ってました。めちゃくちゃエッジか効いててとてもじゃないけど電車で読めないやつでした。最高。 かの有名な「アポクリン汗腺」のコマだけ見てもまあJKのほのぼの日常系漫画じゃないことは察するべきでした。攻撃力高めのギャグ漫画です。最高。 絵がかわいいもんだから毎回毎回一般のJKの日常が覗き見れちゃうような気がしてしまうのですが、まやかしです。お尻からビーム出す人とか吸血鬼がいる世界観なんだということを忘れてはいけません。なのに同じ学校に通いたくなっちゃうから不思議。まともな人なんか1人もいないのに!!華子かわいいよ華子!!最高!! ゴブドワでくそほど笑いました。感想漫画版 選ばれる女におなりなさい デヴィ夫人の華麗で激動なる人生 花糸 デヴィ・スカルノ名無しきらびやかな女性であるデビ夫人流の女性への恋愛ノウハウが集められているコミックです。自分から追いかけてばかりでは決してイイ男は見つけられないのだということがよくわかりました。やはりハイスペの男に選ばれてこその幸せなのかもしれませんね。自分には真似できないけれど十分参考になりました。 春を売るバイ・スプリング ゆずき暎 林マキ名無しビックコミックスペリオール連載中の作品。 1話から最終話まで全て読んでいますが、未だこのマンガがこれからどういう方向に向かっていくのかがまだわかっていません。 タイトルのバイ・スプリングとはそのまんま買春を意味します。 今のところそこまで衝撃的な展開はないがこれからどうなるか‥。心にグッときて・・・面白いオオムラサキ~心潤す美容外科医~ 張慶二郎 尚居杏実名無し美容整形を背景にした人間ドラマ、短編読み切り。 外見がどう変わるかはオオムラサキ次第というのが面白かった。 漫画なので非現実的な部分もあるが、患者たちの生い立ちや環境はとてもリアルで悲哀のあるストーリーだ。 手術によって患者の人生がどう変わるのか。 気になる方はぜひ読んでみてほしい。 ヒーローという宿痾エクゾスカル零 山口貴由(とりあえず)名無し山口貴由は、常に戦い続ける。 その戦いは、常に不毛である。 ヒーローはなんのために戦うのか、という問いの無意味さを、山口貴由は作家生命を賭けて描き続けているように思われる。 畢生の傑作『シグルイ』も、徹頭徹尾「不毛なるもの」としての戦いであるが(すべての戦いを命じた徳川忠長は、物語の開巻でそれにより罰せられ切腹する)、そこにはまだ武士道や階級社会のようなシステムによる動機付けが存在していた。 だが、本作にはそうしたエクスキューズすら存在しない。 『エクゾスカル零』は、出世作にして時代を圧倒する快作『覚悟のススメ』の続篇であり、明らかな「仮面ライダー」オマージュなのだが、主人公がなんのために、誰を救うために戦うのか、という本質的クエスチョンを、すべての解の可能性を叩き潰した徹底的にエクストリームな設定の上で、敢えて問い直そうとしている。 闘争は人の宿痾だ。 望むと望まざるとに関わらず、人は戦う。 だからこそ、人はその理由を探し求める。 だが、そんな理由など、どこにもない。 それでも、ヒーローは正義のために戦わねばならないのだ。 「正義」とはなんなのか分からないとしても。 この作品を失敗作という人はいるだろう。 ヒーロー漫画という意味での喜びは、ここにはほとんど感じられないのだから。 だが、絵の硬度は作者史上最強、物語はほぼ理解不能なまでに研ぎ澄まされている。 まるでカフカかバルトークの弦楽四重奏曲のようだ。 現代日本漫画の極北のひとつであると思う。 以下は余談。 上記に「徳川忠長は切腹する」と書いたが、『シグルイ』では扇腹として描かれている。 打ち首は罪人に対する処罰だが、切腹は違う。介錯人は断頭をしてはならず、首の皮一枚を残して斬らねばならない。その困難さ故、介錯人には真に腕の立つ者が選ばれた。 『シグルイ』でも、正確に首の皮がわずかに残った形で描かれてる。(マンバの試し読みで確認できます) そこに、公儀介錯人や斬首役を主人公に名作を描いた師・小池一夫への、著者リスペクトを感じるのだが、どうなのだろう。 残酷描写が魅力彼岸島 松本光司名無し吸血鬼VS人間を描いた作品。最初は無力で一方的に吸血鬼になぶられる主人公たち。少しずつ力を付け、吸血鬼が巣食う島のボス・雅に挑むというストーリーです。 この作品の魅力はなんといっても残酷な描写です。 化け物たちによって、人が虫ケラのように殺されていきます。 あまりにも無力で、まったく太刀打ちできない場面を見ていると恐怖すら覚えます…。 ちなみに丸太がやたらと登場します笑 武器として振り回したり、盾に使ったりするのはもちろん、船代わりにしたり。「そんな使い道あったんだ!」と思わずツッコミたくなる作品でもあります。 医療の進歩を実感JIN―仁― 村上もとか名無しドラマの再放送を拝見して面白かったので、原作を読んでみました。 ドラマでは描ききれなかった話も面白かったです。 主人公の南方仁がコレラウイルスと懸命に戦う姿は、現代のコロナウイルスと戦う医者の姿そのものではないかと思います。 医学的知識がなくてもヒューマンドラマや歴史物としても楽しめます。 是非一度読まれてみてはいかがでしょうか。クレイジーピエロとしか言えないクレイジーピエロ 高橋葉介マンガトリツカレ男内容はまさに「クレイジーピエロ」としか言えない内容 「クレイジーピエロ」「クレイジーピエロ 殺人サーカス」「クレイジーピエロの伝説」の3作で成り立っている 勧善懲悪のとか問題の解決とか道理など全くなく、「クレイジーピエロ」があらゆる方法で殺戮をくりかえす。問題を大きくしてより大きな破壊より多くの死をもたらしているだけで救いもほとんどない。あまりにもやばくて敵が発狂するシーンまである このセリフが内容の全てを表していると思う 「俺はクレイジーだからな、そんな道理はわかりゃしないのさ」 併録されている「義眼物語」「顔がない」も素晴らしいのでぜひ読んで欲しい 壮絶な虐待体験虐めを待つ人 あしだかおる 島田妙子名無し ----「虐待」とは「虐めを待つ」と書く。 重苦しい序文と、悲惨な虐待シーンから始まります。 慎ましくも幸せそうな生活から一転、両親の離婚、児童保護施設での生活、そして父が新しい母と再婚し、義母から虐待を受けるまでの過程が、つぶさに描かれています。 昭和50年代の話とはいえ、今も虐待問題の本質は変わらないと突きつけられているようです。 個人的に「ストーリーな女たち」系漫画は、ある種の悲惨さを売りにしたものが多い印象でしたが、この作品はそれらとは違うと思いました。 しかし1話目でこの重さですか。。 次話以降も相当心して読まねばなりません。不登校生活を描いたエッセイ不登校少年 とさか名無し不登校の子供達が多いというニュースは良く目にしていたが、実際の不登校児たちの日々の生活というのは、どういうものなのか想像もつかなかった。でもこの漫画を読んでみてその闇は想像以上に深刻なのだということが分かりました。軽いタッチで描かれていますが、なかなか考えさせられる内容でした。<<413414415416417>>
閉塞感を打ち破る何かが欲しい。火星人でも魔法でもなんでもいいから、ここをぶち壊してどこかに行きたい。 外界から隔離された凹村という小さな村。少年少女たちはどこにも行く場所がないと嘆いたり、ここが世界のすべてだと目を伏せていたり、閉塞感に包まれながらも平和な日常を過ごしている。 ある日、物体Xが落下する。 何も変わらないと思っていた世界に、非日常がやってきたらどうする? 宇宙人が侵略してきたら、窓からテロリストがやってきたら、異世界に転生したら。 平和すぎてつまらない日常を変えたくて、ありもしないことを夢想する。起こり得ないと思っているから、誰もが一度は通り過ぎる妄想。 本当に起こったら、どうする?逃げる? わたしは闘う?見て見ぬふりをする?撃ち落とす? 闘う妄想はしていても実際は体が動かないかもしれない。恐怖すら感じず、人ごとのように過ぎ去るのを待つかもしれない。 だって、そんなことあるわけないんだから。 凹村ほど閉ざされてないにしろ、何もない、絵に描いたようなくそド田舎で育った。 日常に疑問すら持たない周囲の人間に辟易しながら、カラオケとかセックスとかお手頃な娯楽を消費する青春を送っていた。 凹村みたいに閉ざされた空間で、インターネットだけが世界だと思っていた。 そんな青春から逃れていつの間にか大人になっていた。 ところで。 どこか新しい場所へたどり着けた? 物体Xが落下したらどうする? 火星人が侵略してきたらどうする? 西島大介先生が描いてみせた答えは、実にクールだ。 クライマックスの怒涛の畳み掛けがもの凄い。滅茶苦茶じゃねえか、投げっぱなしじゃねえかと思う人も少なからずいるのではないか。絶望的だと思う人もおそらくいるだろう。 わたしが見たのは希望だった。 確かな闘い方を、ひとつ教えてもらった。 この世界はつまらないしちっぽけだ、それなのに見えてない部分や知らない部分が多すぎる。何もないように生きることだって、難しい。最悪で滅茶苦茶で容赦のない世界で、わたしたちはは生きるしかないのだ。 ならば。この方法で闘おうじゃないか。 パルプンテなんて待ち望んでる暇があったら、読みましょう。そして、世界と闘おう。 最後まで読んだらきっと、闘えるはず。