完結したマンガの感想・レビュー16108件<<223224225226227>>ありそうでなかった「異世界転生」の新しい切り口私の息子が異世界転生したっぽい フルver. シバタヒカリ かねもと六文銭ストレートに言って凄く好きです。 『私の神様』のコメントでも記載したのですが、私かねてから異世界転生モノは「別れの話」だと思っていたんです。 ※以下引用です https://manba.co.jp/topics/21259 === ループものは、繰り返しの終わりを 異世界からきたものは、自分の世界にどうやって戻るかを こんな感じで、最後に必ず別れを描く必要がある。 === そしたら、まさかここまでストレートな作品がでてくるとは! タイトルとあらすじから、うわーーーーっと震えながら読みました。 さてその内容ですが、 息子が交通事故にあい、息子が好きだったラノベを読み耽るうちに転生したのでは?と考えるようになって、かつての同級生でオタクな主人公・堂原の元にやってきた母・美央。 堂原はラノベに詳しいこともあり、二人で、転生する方法ないしは息子を転生先から連れ戻す方法を探す、という流れ。 正直、もうこの時点でちょっと悲しい。 交通事故で異世界に転生とかそんなわけないだろ と そう思いたくなる気持ちもわからんでもない と、その狭間で揺れます。 突然すぎる理不尽な死は、簡単には受け入れられないですよね。 子供の死ならなおのこと。 そして、久しぶりの再会で、転生方法を探しながら会話を重ねていくうちに少しづつ明らかになる美央の内情。 高校時代の美央は、オタクな主人公とは真逆で、陽キャというかギャルというか、クラスの中心的な存在にみえていた。 が、実際は家庭環境には恵まれていなくて、両親は息子の葬式にも出なかったという。 高校卒業と同時くらいに息子を産み、そこからの人生のほうが楽しかったとつぶやいた姿は、良き母であり、息子がいかに大事だったかを物語っています。 両親に恵まれなかったゆえに、自分の家庭、特に子供には愛情を注いだことがよくわかります。 こういうのがサラっと随所に出てくるので、いっそう胸が締め付けられるんですね。 主人公も、転生なんてあるわけないと一線引きながらも、憐憫・同情からなのか、しっかり付き合うのはいいヤツそのものです。 (主人公以外の、美央の周囲の人間は相手にもしなかったのに。まぁ、普通はそうなんでしょうけど) できることなら納得のいく形で悲しみを処理できて、次にすすむ力になって欲しいと強く思います。 徐々に、美央の旦那や周囲の人間動きだして、二人の関係になんらかの変化が起きそうです。特に2巻の最後が、気になる終わり方をしているので続きが気になって仕方ないです! 異世界転生ものは冒頭でよく死にますが、本作は「残された側」の話。 転生先でチートで無双したりして、元の世界の冴えない自分の溜飲を下げる形で救いになってましたが、こういう、ある種「人の死を受け入れる」形でも救いになるんだなと表現の幅に感服しました。 こんな異世界ものもいかがでしょうか? 新装版は買わないほうがいい...のんちゃんのり弁 入江喜和starstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男このバージョンと違い新装版は3巻までの内容しか入っていない。 おそらく3巻の最後で弟の修一郎の職場の人たちが弁当代を払ってくれたことで小巻が弁当屋を始める宣言をしたところまでしか収録されていなかったので4巻だけ電子書籍で購入した。 多分俺が高校生くらいの時モーニングで連載していていまいちその頃は理解できていなかったが今だからこそ分かる面白さがあった。 昔は主人公の永井小巻がすごい年上に思ったけど、今じゃかなり年下ってのが一番の衝撃だった... ハラハラドキドキ。ダーウィンクラブ 朱戸アオPom どんどんページを進めてしまう漫画。 ただ、、きちんと話を理解するのには私はもう1.2回読みたい。 ドキドキしながら読んでましたが、ダーウィンクラブ”への(?)がどんどん膨らんでいく。 色んな人が怪しく見えてくる。 3巻目から、更に話が進んで続きが気になるし大変興味深い。妻を亡くした男性が出会ったのは"人魚"を名乗る少女 #1巻応援海の底で君と死ねたら【電子単行本版】 野崎アユsogor25自殺を試みるも最後の最後で躊躇いが生まれ、失敗を繰り返す日々を過ごしていました そんなある日、仕事帰りにふと亡き妻にプロポーズした"人魚伝説"のある海を訪れた省吾は、岩場から足を滑らせてそのまま海に落ちてしまいます。 沈みゆく中で一瞬b死を覚悟した省吾でしたが、そんな彼を謎の少女が助け出します。 渚と名乗ったその少女は自身のことを"人魚"だと言い、人間の世界を見てみたいからデートをしてほしいと省吾に申し出ます。 そこから、省吾と渚の不思議な逢瀬が始まります。 渚と過ごす時間に心を癒やされながらも亡き妻への思いが心に残り続ける省吾と、省吾との時間を純粋に楽しみつつも時折影のある表情を見せる渚。 2人が何度も同じ時を過ごすうちに渚の本当の姿が明らかになり2人の物語は佳境を迎えます。 1巻完結で2人の関係性が丁寧に描かれ、最後には美しい結末へと辿り着く物語です。 忘れ去られようとしている"学校の怪談"をプロデュース! #1巻応援学校の推せる怪談 井上とさずsogor25誰もが一度は聞いたことがある「学校の七不思議」。 しかし、その七不思議の元となる怪異たちは、人間たちがウワサを信じてくれないと消えてしまう存在です。 この作品の舞台である九景(くげ)高校の七不思議のひとつである"イヌ人間"は、まさに生徒たちに忘れ去られようとしている怪異でした。 そんな"イヌ人間"の目の前に現れたのが2年C組の転校生・その名も「五寸釘子」。 彼女は"イヌ人間"に関するちょっと変わったウワサを流して、生徒たちの興味を引くことに成功していました。 そのウワサをというのが《夜な夜な教室で「わん子」という"イヌ人間"の撮影会が開かれる》というウワサ。 こうして「推し怪異」という新たな形で復活を遂げた"イヌ人間"改め「わん子」と、わん子だけに飽き足らず様々な怪異を「推し怪異」としてプロデュースしていく釘子の様子を描く、オカルトマンガなのに読むとニコニコになれる作品です!面白いのに未完なのがもったいないのんちゃんのり弁 入江喜和かしこ31歳の主人公・小巻はろくに働かない夫に愛想を尽かして娘・のんちゃんを連れて実家に戻ります。結婚してからは職歴がないながらも自立しようと不動産屋の事務やスナックで働き始めますが上手くいきません。しかし小料理屋の大将が作ったさば味噌の味に惚れ込んで料理を仕事にしたいと考え始めてからは、どうにか弁当屋を開こうと奮起します。 3歳下の旦那は離婚が成立したのに小巻の為に店舗を借りて借金を作ったり、そんな支離滅裂な行動ばかりする旦那に対して小巻も体当たりで応戦していくんですが、なかなか血の気が多いです。彼ら以外にもちょっとどうなの…と思うような人がたくさん出てきますが、小料理屋の大将はとても人間が出来ていてこの漫画の良心だと思いました。でも現実の人間関係ってこれくらい密でややこしいですよね。しかも主人公31歳ってまだまだ若いし、血の気も多くなるのはしょうがないか…。 まだまだこれから!ってところで完結するのが実にもったいない。たけおクンとの恋愛の今後も気になるところでした。かわいいだけじゃいられない、かわいい女の子たち彼女は宇宙一 谷口菜津子starstarstarstarstar野愛意地悪だったり不器用だったりわがままだったり、かわいいだけでは生きられない一生懸命な女の子たち詰まった短編集。 ファンタジーやSFチックなお話もあるのに、どの女の子もめちゃくちゃリアルでその辺にいそうです。 身近にいた場合は仲良くなれなさそうな感じも含めて好きです。みんなかわいい。 いちばん好きなお話は『カロリーファイターあいちゃん!』 地球に現れる怪獣を倒すために、たくさん飯を食って巨大化して闘うヒーロー・あいちゃん。 あいちゃんが地球を守ってくれてるから平和に暮らせるのにクソ人間どもときたら、露出多めで闘うあいちゃんの画像を晒してエロいとかブスだとか言ったりするし、あいちゃんの彼氏はDV野郎だし、人生ってうまくいかないね! っていうのをポップに明るくハッピーに描いてます。 あと『ランチの憂鬱』はスクールカースト×家庭環境×女の子の友情を描いた作品なので、まさに今バズりそうだなと思いました。 かわいい女の子に振り回されたい人はぜひ読んでみてください。 総理大臣を目指す青年の話総理の椅子 国友やすゆきstarstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男総理大臣を目指す能力に優れた白鳥遥が表面的にはクリーンな善良な政治家の面を見せつつ、影では殺人などあらゆる手段を使って総理大臣を目指していく。 白鳥遥の政治家として出世していく面と同時に白鳥遥が怪しいと睨んだジャーナリストが過去を調べていく話が同時に進んでいき真相に迫って衝撃のラスト。かなりむちゃくちゃだが俺は好きなタイプのマンガだった。自分は・・・!!百目鬼のセカイ 錦彩夏あほえもんギャグの爆発力は今ひとつだったけどキャラ立ってて設定も面白いのになんか色々と惜しい作品。主人公の「自分は・・・!!」という(ほぼ唯一の)セリフが万能すぎて、これはすごい発明のような気もするけど、一点突破というかそれに頼りすぎてしまったのかもしれない。(自分は・・・!!)「神々の山嶺」読んでみた神々の山嶺 谷口ジロー 夢枕獏starstarstarstarstarかしこ1924年にエヴェレスト初登頂の謎を残したまま消息を絶ってしまったイギリス人の登山家マロリー。そのマロリーが登頂時に持っていたカメラを発見した羽生丈二という日本人登山家の消息を探すところから始まります。 山を登る男の無骨な物語ですが、マロリーは本当にエヴェレスト登頂に成功したのか?という謎もストーリーに絡んでいて読めば読むほど引き込まれていきました。これを全編谷口ジロー先生の美しい筆致で読めるのが神ですよね。 登山に無知な私でも単独行がどれくらい難しいかなど説明が分かりやすく、シェルパ族の人々の暮らしぶりのような細かいところにも触れられていて興味深かったです。意外と初めて読む登山マンガにも向いてるのかもしれません。 山は人間の全てをお見通しだ…というのはどの登山マンガを読んでも共通して思うことです。少しでも欲が出ると取り返しのつかないことになる…。しかしクライマックスの羽生丈二は本当にかっこよかった。 作家と家政婦のパートナーシップは? #1巻応援〆切前には百合が捗る 鈴木マナツ 平坂読 U35 さきだ咲紀あうしぃ@カワイイマンガ田舎を飛び出した女子高生が、従姉妹の紹介で女性ラノベ作家の住み込み家政婦として働くお話。1巻は二人の会話が楽しいコメディの中に、同性愛の切ない感情が織り込まれて、やり取りに引き込まれました。 厳しい家で育てられた女子高生と、お金持ちな作家の思考のギャップや、純粋な女子高生をからかう作家のやりとりが面白い。 時折、女子高生が作家に寄せる恋心が見えるのですが、それが「同性愛である」事で色々鬱屈してしまっているのが、さらに切ないのです。 田舎で受けた心無い差別。居場所を求めて逃げてきたはずなのに、受け入れられるために同性愛を隠したい気持ち。それでも止められない恋心。彼女が東京で幸せになるのを、願いたくなります。 一方作家はというと、他人にも自分にも期待していない節がある。冷めた心で生きる作家にとって、女子高生がどんな存在になれるのか……二人のパートナーシップに、熱い可能性の予感です。 現実世界を描きながら、登場人物は女性ばかりの物語。男はいらない!という百合好きにも(1巻時点では)おすすめします。特撮JK拘り強すぎ! #1巻応援ニチアサ以外はやってます! 猫にゃんあうしぃ@カワイイマンガ----- ★特撮好きさんへ ----- 登場人物名をご覧下さい。 ●海城あかね ●本郷苺 ●早田唯 ●芹沢博見(部長) さあ、この作品の特撮愛、伝わりましたよね?読んでみて下さい! ----- ★その他の方 ----- ここからは普通にクチコミ書きますね。 特撮作品研究部の女子高生四人が、特撮作品を作ろうと奮闘する物語。そこには様々な特撮愛があるのですが、面白いのは特撮好き同士が、必ずしも仲良しこよし、ではないところ。 造形の先輩と音響の後輩は解釈違いでいがみ合いながら、愛がある事で繋がれるケンカ百合。顧問の教師は特撮を愛するのに何故か敵対する。そこにあるのは、強すぎる拘り。 しかし初心者が受け入れられるのは良い感じ。身体能力が高い初心者は、カッコいい事をやりたいという強い思いがある。それを掬い上げる仲間達は、互いに熱を伝え合う。 制作に邁進する四人。特撮の制作や特撮愛について、熱いものが読める。絵柄のガチャガチャ感が楽しさとカッコよさを増し、そしてキックが美しい!情動がガバガバになっていく様子も熱さを増す。特撮ファンは絶対楽しいし、百合ファンとしてはちょっと変わった関係性構築が楽しめる作品です。Netflixでドラマ化!ヒヤマケンタロウの妊娠 坂井恵理nyaeこれをドラマ化するのはけっこうチャレンジングなことですね。実写で男性が妊娠したら漫画よりも衝撃が強いだろうな。 キャストは大物なのに民放じゃないところがやはりなという感じ。 これは適当につくっちゃだめなやつだと読んだことある人はみんな思うのでは。だけど作者の坂井先生が脚本にかなり口を出して、それがちゃんと反映されてると知ったのですごく期待しています! https://twitter.com/erisakai/status/1379956267494469634 まさに私の好きな土田世紀だった水の中の月 土田世紀かしこ土田世紀はテーマがまっすぐなところがいい。「今、お前がやっきになって掴もうとしてるのは水の中の月だ。本当の月はあっちにある。」ということをバリバリの東北弁で語ってくれます。家は貧乏だけど高倉健みたいに実直に生きてるケンジ、ヤクザ者になってしまった漁師の息子のキヨシ、カンパチ並のお調子者キャラのヨイヂ…東北の田舎町で育った3人の幼馴染の友情の物語です。ちょいちょい子供だった頃の回想シーンがあるんですがそれがまたいいんだよなぁ〜。B級クィア漫画魔女の村 山内尚名無し※ネタバレを含むクチコミです。きらら初期の人気作姉妹の方程式 野々原ちきサミアド野々原ちき先生の代表作です。 トリコロのような看板レジェンドではないものの、まんがタイムきらら草創期を支えた中堅作品です。 長女 クール系JK 猟奇小説家 次女 体力系JK 三女 オタク腐女子JC 四女 節約主婦系JC 両親を亡くした4姉妹の楽しい日常4コマで、秋月りす先生の「かしましハウス」の影響を受けていると言われています。読み心地は荒井チェリー先生の三者三葉などと近く、実際『ずんだもち姉妹』として荒井先生と一緒に同人活動もなさっていました。 きらら系らしい目の大きさと顔の横長さが気になりますが、キャラは可愛いし安定した面白さがあります。来々軒の息子(悪魔)と次女のカップル?が好きです。 この作品の後は連載がどれも短命…正直、個人的にも姉妹の方程式が1番好きでした。 今はあまり漫画を描いてらっしゃらないみたいで寂しいです。もっとメジャーになる可能性があった作家さんだと思っています。 効率厨が地獄でお仕事改革あの世のタスク 子新唯一名無し同じくウルジャンで連載中の「黄泉比良坂レジデンス」とちょっと近い設定ですがこれはこれで面白いなと思いました。何よりも効率の良さを優先して生きてきた男が、不慮の事故で死亡、そしてあの世行き。しかし現世での効率厨ぶりを見込まれ地獄のお仕事改革を頼まれる、という話。効率厨のアイデアが冴え渡る、ある意味ではお仕事ものに分類されるかもしれないマンガです。「わかる」となってしまう少女漫画深夜のダメ恋図鑑 尾崎衣良starstarstarstarstarNano初めて読んだとき衝撃を受けたな… あと表紙のインパクトがすごい。 こういうダメ男いるいる~wwってなる。 今読むと初めて読んだ時より彼女たちの年齢に近づいているからか、更に共感できる。 一話一話が短いしサクッと読めてオススメ。読んでみたい!フランケン・ふらん 木々津克久名無し読んでみたい! 「K2」のラストシーンがカッコいい!!岳人列伝 村上もとかかしこ古い作品ですが登山の厳しさ難しさは今も昔も変わらないですね。山ごとに登場人物が違うオムニバスになっているのでそれぞれの人間ドラマも見どころです。後半の作品になるとクライマックスシーンにかっこいいモノローグが入ってくるので「おぉ…!!」となります。私が一番好きなのは最後に収録されてる「K2」です。このラストシーンはまた読みたくなる格別のかっこよさでした。たまにはこういうのもいい…と思ったニックとレバー ミヤタキョウゴロウさいろく最初からくだらなさ全開なんだろう、と高を括ってたら想像を超える謎のマンガでした。 が、1冊読み終える頃にはオチまでなんとなく見える回もあったりして別の楽しみ方をし始めてしまう、不思議な魅力がある作品でした。 言われてみりゃートーン使われてないな…水彩っぽい感じの塗りがありますね、どうやって描いてるんだろう?数年に一度読み返している寝る前に読むのに最高の漫画南倍南勝負録 玄人のひとりごと 中島徹starstarstarstarstarマンガトリツカレ男「少年雀鬼―東―」に登場した「南倍南」があらゆることに玄人のこだわりを見せるギャグ漫画 最初の方は麻雀ネタは多めだけど、進むにつれて、範囲も広くなってる。 年末にその年の事件やら出来事をダジャレにして麻雀やるのが最高によかった。 「作者病気療養」による休載が続いていたが、作者がなくなったため終了した。 森真理さんのブログ 中島徹さんの病気療養後のことが書いてある。 https://plaza.rakuten.co.jp/morisin/diary/201104080000/ 不思議な二人の素敵な時間。白山と三田さん くさかべゆうへいstarstarstarstarstar干し芋三田さんのおじいさんは、会社の社長で超お金持ち。 そのおじいさんが、犬の散歩中に田んぼに落ちた。 そこを偶然通りかかった白山が救急車を呼んで病院に入院。 入院中、お見舞いに行ったところ自分の孫の民子と付き合ってほしいと言われ、付き合い始めた二人。 知らない同士が付き合うって色んなことの発見から始まって楽しい。 接点のなさそうな二人だが、波長は合いそう。 緩い感じで見守っていきたい。 作中、白山の心の声が聞こえてきてそこも面白い♬何度離れてもまた君を好きになる。エスケープジャーニー【電子限定かきおろし付】 おげれつたなかstarstarstarstarstarNano高校時代太一と付き合っていた直人は、太一から性欲処理呼ばわりされ別れてしまった。 数年後、大学でまさかの再会。 恋人としては最悪だったけど、友達なら相性抜群。 要は好きにならなきゃいい、そう思っていた。 一緒にいて楽しい、それだけでいいはずだった。 けど、直人は既に友達以上を知っていた。 そんな彼らは、酔った勢いで一晩を共にしてしまう。 泣けるんだよなこれが~~~~!!! そしてしんどい。まじしんどい。 女の子含めみんないい子なの……。 泣けるしエロもあるし、良作。<<223224225226227>>
ストレートに言って凄く好きです。 『私の神様』のコメントでも記載したのですが、私かねてから異世界転生モノは「別れの話」だと思っていたんです。 ※以下引用です https://manba.co.jp/topics/21259 === ループものは、繰り返しの終わりを 異世界からきたものは、自分の世界にどうやって戻るかを こんな感じで、最後に必ず別れを描く必要がある。 === そしたら、まさかここまでストレートな作品がでてくるとは! タイトルとあらすじから、うわーーーーっと震えながら読みました。 さてその内容ですが、 息子が交通事故にあい、息子が好きだったラノベを読み耽るうちに転生したのでは?と考えるようになって、かつての同級生でオタクな主人公・堂原の元にやってきた母・美央。 堂原はラノベに詳しいこともあり、二人で、転生する方法ないしは息子を転生先から連れ戻す方法を探す、という流れ。 正直、もうこの時点でちょっと悲しい。 交通事故で異世界に転生とかそんなわけないだろ と そう思いたくなる気持ちもわからんでもない と、その狭間で揺れます。 突然すぎる理不尽な死は、簡単には受け入れられないですよね。 子供の死ならなおのこと。 そして、久しぶりの再会で、転生方法を探しながら会話を重ねていくうちに少しづつ明らかになる美央の内情。 高校時代の美央は、オタクな主人公とは真逆で、陽キャというかギャルというか、クラスの中心的な存在にみえていた。 が、実際は家庭環境には恵まれていなくて、両親は息子の葬式にも出なかったという。 高校卒業と同時くらいに息子を産み、そこからの人生のほうが楽しかったとつぶやいた姿は、良き母であり、息子がいかに大事だったかを物語っています。 両親に恵まれなかったゆえに、自分の家庭、特に子供には愛情を注いだことがよくわかります。 こういうのがサラっと随所に出てくるので、いっそう胸が締め付けられるんですね。 主人公も、転生なんてあるわけないと一線引きながらも、憐憫・同情からなのか、しっかり付き合うのはいいヤツそのものです。 (主人公以外の、美央の周囲の人間は相手にもしなかったのに。まぁ、普通はそうなんでしょうけど) できることなら納得のいく形で悲しみを処理できて、次にすすむ力になって欲しいと強く思います。 徐々に、美央の旦那や周囲の人間動きだして、二人の関係になんらかの変化が起きそうです。特に2巻の最後が、気になる終わり方をしているので続きが気になって仕方ないです! 異世界転生ものは冒頭でよく死にますが、本作は「残された側」の話。 転生先でチートで無双したりして、元の世界の冴えない自分の溜飲を下げる形で救いになってましたが、こういう、ある種「人の死を受け入れる」形でも救いになるんだなと表現の幅に感服しました。 こんな異世界ものもいかがでしょうか?