少女マンガの感想・レビュー3719件<<128129130131132>>青春ミステリとGファンタジーの不思議な組み合わせいなくなれ、群青 Fragile Light of Pistol Star 河野裕 越島はぐ 兎月あいmampuku好きな小説のコミカライズなので読んで見ましたが、なるほどそう来たかって感じ。 まずやはり第一印象としては表紙のデザインが原作の完全なオマージュですよね。原作小説の表紙と絵柄のテイストがあまりに違うので、これはこれで新鮮。新潮NEX文庫の原作はいかにもライト文芸って感じの清潔で鮮やかな青い表紙。対してコミックのほうは少女漫画チックなキラキラ感。 ですがコミックのほうも読んでみると、少女漫画みたいなキラキラ絵柄が原作の文字通り夢の世界を彷徨っている感覚がするような世界に意外とマッチしてるんですよね。もう少し大人っぽく描いてくれたほうがイメージとは合うんですけど、まぁこれはこれで新鮮。幸せなんだけどちょっと儚い感じを受ける私の神様 夢野つくし名無しどっちも人間の一生という時間軸からずれたところで出会い分かれてる、ということは今は幸せなんだけど儚く物悲しい印象を受けます。 でもだからこそ今が幸せ お姉さん×ショタとしても外せない漫画社会人百合短編集ガラスの靴を脱ぎ捨てて 桐山はるかなつ表紙買いした作品。少女漫画テイストで小物の描き込みまでかわいい。 ・同じマンションに住むOLの話 ・作家と編集の話 ・同棲カップルと占いの話 ・結婚式に出席した帰りの話 ・保険窓口のお姉さんと推しの話 ・だらしないパートナーと仲直りの話 ・突然2人でバケーションに行く話 自分は一番最後のカップルが好み。 とにかく絵がキラキラしてて素敵です。怖いのに読んじゃうエグいやつ嫌がってるキミが好き 鬼山瑞樹たか※ネタバレを含むクチコミです。 ときめかない訳が無い、絶対にときめく絶対にときめいてはいけない! 築島治少女漫画好き親の再婚相手の息子という、お約束だけど何回やってもオイシイ設定。 もう設定勝ちです。 負けました、ときめきました…! こういうギリギリのラインを責められる少女漫画、やめられない。さながら上質な童話のような作品毒蜘蛛夫人 岩崎ネリsogor25表紙とタイトルの通り、貴婦人のような見た目をした"毒蜘蛛"の物語。中近世のような舞台に幻想的な雰囲気、各話の結末も含めてさながら上質な童話のよう。登場人物の絵柄も独特で、1話毎にどっぷり世界観に浸れる。 主人公が"毒蜘蛛"なだけにダークな展開が多めではあるけども必ずしも一辺倒ではなく、雰囲気としては「燐寸少女」に近いかも知れない。物語の顛末を見守るだけでも味わい深い作品。 1巻まで読了。 鬼島さんと山田さん感想鬼島さんと山田さん 星見SK名無し読みながら思わずブハッと吹き出してしまう 山田さんの心の声も可愛いけど他キャラ、二次元好きな水樹くんが可愛い面白くて笑ってしまった 心の声聴こえる系の漫画は面白い ほぼ相思相愛ってわかってるんだから早く結婚してしまえ〜 でもやきもきしながら読んでしまう… 両者とも可愛いしおすすめ 感情むき出しの恋愛モノ恋と弾丸 箕野希望名無しこんなヤクザいない、こんな大学生いない…とごにょごにょ思う感情を開始一話で吹っ飛ばしてくれる。 たまにこんな清々しいほどに好き合ってる少女漫画も読みたくなってくる。 と言うかこれ少女漫画…? 作者が一切恥ずかしがってない漫画はかっこいい そんな感じ描き下ろしだからこそのしっかりと助走の効いた社会人百合仕事の後は恋しよう 岩下継sogor25カッコいい理想の大人に憧れるもどこか引っ込み思案なところがある主人公の蔵下まもり。彼女の社会人デビューはいきなりの遅刻から始まり、同僚の嫌がらせもあってかなりジメジメとした感じ。そんな重暗い雰囲気の中で、主人公のまもりの成長と上司のあさひとの関係を2話80ページ強をかけてじっくりと描く。そしてその重い展開が明けた瞬間から満を持して一気に恋愛モードに突入。 1話以外が全て描き下ろしという特殊な構成だからこそ、単巻作品ながら序盤からじっくりと物語を進めて後半の盛り上がりを作り上げていく。 冒頭では恋愛感をあまり出さずに一気に後半に畳み掛ける感じは「2DK、Gペン、目覚まし時計。」に近いけど、それをギュッと200ページに詰め込んだような贅沢な作品。 また、主人公の2人も愛すべきキャラなんだけど、脇を固める人物たちもすごくいい味を出している。あさひの友人で同期のえりこは2人の関係を深める大車輪の活躍。まもりの先輩の大山は、言葉を選ばずに言えば100点満点の噛ませキャラ。どうか彼にも幸せになってほしい。心残りなく亡くなる人はいない。HOTEL R.I.P. 西倉新久名無し心残りがあるまま死んでしまった者たちを、いかにして成仏させるかという設定の話は多いが、この作品はその方法が非常に面白いし、よく思いついたなーと感動。 死んだ直後に連れてこられるホテルでは、必ずツインルームに宿泊させられ、基本的には見知らぬ相手と一緒に過ごさなければらない。 しかし、何の共通点もないと思われる2人でも、交流をするうちにどこか引っかかりが生まれる。それを糸口に、どうしたらお互いが成仏できるのかを、ときにはぶつかりながらも探っていき、最終的には見事に成仏できるというお話。 「死んだのはいいけど、なんで知らないやつと同室なの?」と死んだこと自体はすんなり受け入れるキャラが多いのもポイント。 各話のうしろに、AnotherLifeとして、彼らが現世で繋がっていたらというもしものお話がおまけで載っており、クスッとしたりグッときたりできる。 2巻が読めるのを待っている人は多いのでは。 続き待ってます!マジで君と僕。 堀田きいち大トロ1巻が出たのがもう15年近く前と気付いてショックを受けました。 小学生の頃は、こんな楽しくてかっこいいお兄ちゃん達がいたら最高じゃん!と妄想してました。 25歳になった今は、こんな男子高校生が近所に住んでたらお小遣いあげたいな…と妄想してます。 春くんと結婚したいです。呪いの寿命差カップル私の神様 夢野つくしアファームドB※ネタバレを含むクチコミです。思春期NERVOUS VENUS 早稲田ちえ大トロ幼い頃に読んだのですが、最近読み返したらヒリヒリしていて最高でした。 完結巻がいつか出ることを切に願っています。 ニヤニヤが止まらん高嶺と花 師走ゆき名無し金持ち御曹司、高嶺と庶民の高校生、花の話。 金持ちと庶民、この身分の差、不つり合いの設定は何回やっても美味しいですね。 高嶺が庶民と感覚がずれていてなおかつ性格が最悪なので、花がそれにいつも突っかかる感じです。 どっちもツンデレでデレの部分ニヤニヤが止まりません。 デレる部分はいつも両者が一歩歩み寄ったとき。 正反対はある意味ベストカップルやも。と、少女漫画を読み漁り思う今日この頃。 「花より男子」の道明寺とつくしのあの関係好きな人、多分これも好き。世界よ、これがお色気サスペンス(男同士)だ!艶漢 尚月地たかとにかく表紙が全部良すぎる…!画力と色使いの暴力(褒め言葉) 何事にもゆるくて美貌の主人公と、真面目熱血警察官のスリルたっぷりアクションサスペンスで、なんと主人公(男)がお色気を担当します! 耽美な絵、幻想的な怪奇事件、暗器を用いた迫力あるアクション…。この3つが一体となった他にはない唯一の読み味。 読めば高い画力で緻密に描かれるアジア風の世界観に魅了されること間違いなし…!本当にうっとりしてしまいます🤤 (画像は2巻8話より。主人公・詩郎が自ら作って売る花傘)少女マンガの最前線…かな?能面女子の花子さん 織田涼(とりあえず)名無し※ネタバレを含むクチコミです。 女子高生×プロレスラーの純愛プ女と野獣 JKが悪役レスラーに恋した話 安曇ゆうひ兎来栄寿最近何かと話題に上がるプロレス女子、略してプ女。ただ、本作はプロレスのことを全く知らなくても楽しめる内容です。 花の女子高生かつ美少女でありながら、普通のイケメンには興味がなくプロレスが大好きでイカついヒールレスラーに心を奪われているヒロインの恋物語。 SNSでのささやかな交流をお互いに楽しみにしているところから始まるのが現代的です。とにかく推しが尊すぎるが故に、実際に対面しただけで感極まり泣いてしまう純朴なヒロインに共感します。 お互いに好感度が高い状態からのスタートではありつつも、しかしまだヒロインは女子高生であるという部分で社会的な障壁は存在せざるを得ません。それをどう解きほぐして行くのかも見所の一つです。 メインの二人がピュアすぎて心の中では随所で思わずツッコミを入れながらも楽しい気分で読み進められます。 明るい恋愛マンガ好きの方にオススメです。エロかわいい短編集イタイほどかわいい 阿仁谷ユイジstarstarstar_borderstar_borderstar_borderかしこ高校時代にずっと好きだった進藤くんと不倫相手の部下として再会する。しかも彼はゲイになっていて上司のことが好きだという。恋敵だし自分は恋愛対象にならないはずなのに進藤くんの魅力に抗えない主人公。←ここまでが「巡恋歌」(2007年)。そして続編が表題作「イタイほどかわいい」(2014年)になります。この短編集は作者の阿仁谷ユイジさんご自身が企画プレゼンしたらしく、あえて最古作の続編を最新作として載せたかったとのこと。7年も間があると進化 がすごくて(進藤くんがFカップになったり)、その見所も加わってより面白い。他にも教え子と恋しちゃう先生の話とか、エロかわいい女の子が盛りだくさんでした。まずは(というにはハードルが高いが)13巻までを2回読んでもらいたい!Landreaall おがきちかアファームドBキャラクターや世界観の作り込みが凄い作品。 一回読んだだけでは読者に伝わらないくらい細かいところまで作者の中で設定が作られているように思う。 二回目に読んだ時にはキャラクターの性格や行動原理が掴めてきているので、「ああ確かにこいつはこういう行動に出るわ・・・」と妙に納得する。 キャラクター同士の掛け合いはこの作品の大きな魅力の一つ。 ストーリー上に張り巡らされた伏線がすぐに回収されたり、しばらく後で判明したりと一時も目が離せない。 竜が出てくる中世風の世界、いわゆる王道ファンタジーだが、学園物的要素、寮生活のわちゃわちゃ感も色濃い。 メシを喰うイケメンを見ると食欲が湧く女の話イケメン共よ メシを喰え 東田基nyaeもうそういう性癖なんでしょう。食欲と一緒に性欲も湧いてるみたいです。 主人公はとにかくイケメン好きのイケメンオタク。なのに細見くんからの好意には全く気づかないお決まりパターン。 作家さんの絵が上手いので、出てくるイケメンは本当にみんなイケメンで文句なし。 たぶん1巻完結なんだけど、最後の方に他の編集部員が出てきたり(しかも面白そう)、細見くんとの恋もこれから!というところで終わってしまったのが本当に残念。愛してるとその先ニューヨーク・ニューヨーク 羅川真里茂pennzou本作は1995年~1998年に花とゆめにて掲載された。話数単位とは別の章立てにより5つのエピソードに分かれている。それぞれのエピソードの概要は、Episode I:ケインとメルが出会い強固な絆で結ばれるまで、Episode II:ケインの両親へのカムアウト、Episode III:ケインとメルの結婚、Episode IV:メルをさらったシリアル・キラーをケインが捜すサスペンス、Episode V:養女を迎えた二人の生涯となっている。このように、物語は二人がまず結ばれるまで(Episode I)よりもそれ以降の長い時間(Episode II~V)を描いている。ここに絆がより強固になっていく様を描こうとする作者の意図が見えるし、それは成功していると考える。 ゲイであることとそれにより生じる苦難は本作の大きなテーマだが、異なる理由で生じる問題もある。例えばケインの言動が無遠慮で本当にひどい時がたまにあり、それゆえに起きる問題もある。このキャラクターの性格・行動にいいところもそれはどうかと思ってしまうようなところがあるのも本作の特徴だ。一人の人間が持つ複数の面が描かれている点は本作の射程の広さになっている。 射程の広さでいえば、ケイン・メルを取り巻く人物はそれぞれ異なる考え方を持っており、その人間模様や変化も魅力である。特にEpisode IIで描かれるケインの両親との物語は本作のハイライトだろう。大きくは扱われないが、Episode IIIで描かれるゴーシュの件も気を引き締められる。 Episode IVでメルがさらわれるのはメルがゲイであるから起きた問題ではない。さらに言えばシリアル・キラーを追う展開であり、この要素だけを見ると別の物語のようだが、犯人とメルとの相似やケインとメルが試練の中で互いを想うことは物語をより強いものにしている。また、スリリングな場面・描写もあり別の読み口が楽しめる点も良い。 先に述べた通り、本作は90年代中~後に描かれている。そのため、これは当たり前なことなので野暮を承知で書くが、当時は先鋭あるいは常識的なことだったのだろうが現在では古いように感じられる部分も散見される。古く感じられるのは昔より進んでいる証左であり、良いことだと思う。しかしながら、同時にそれは「自分はそういった思想・文化のアップデートをちゃんとキャッチアップして血肉にできているのか?今後もできるのか?」という自問を発生させるわけで……その、かっこよく生きたいものですねと思うばかりです。宝石×カフェという異色の組み合わせ宝石王子と鉱物カフェ 草野祐sogor25カフェを開くのを夢見る主人公・ひなたが紹介された物件に行くとそこにいたのは鉱物オタクの高校生・晶だった。宝石・鉱物×カフェという異色の組み合わせの作品。 宝石の知識もたくさん登場するし、"鉱物カフェ"の要素である料理の部分もかなり凝っている。あとがきのエピソードや参考文献の充実ぶりでも分かるが、作者の好きを詰め込んだ作品だということが作品全体から伝わってくる。 物語としても、対立してお互いマウントを取り合いながら認めるところは認める、主人公2人の対等な感じの関係性が素晴らしいし、登場するサブキャラたちもいい味を出してる。何より宝石・鉱物の要素を物語にちゃんと落とし込んでいる。 宝石要素に注目して「宝石の国」と合わせて読んでも楽しいし、カフェ要素やお店に集まる人々の群像劇的な要素もあり「Artiste」のような楽しみ方もある、1作の中に色んな見どころ・魅力を見出すことができる作品。 1巻まで読了。 ネタバレありの感想と推理ミステリと言う勿れ 田村由美名無し※ネタバレを含むクチコミです。「歩こう」の心地よさ五番街を歩こう 岩館真理子pennzou単行本タイトルはシリーズ名であり、このシリーズは1987年に週刊マーガレットにて掲載された。シリーズはそれぞれ「金魚草のこころ」、「紫陽花の陰に猫はいる」、「カルミア」というサブタイトルが充てられた3話から成る。単行本には短編「月夜のつばめ」(1988年発表)も収録されている。ここでは「五番街を歩こう」シリーズについてのみ記す。 岩館作品を熱心に読めていないため見当違いかもしれないが、シリーズ3話全てに結婚という概念が登場するのが本作の特徴だ。結婚する・しない、結婚後の行き違い、別れた後が物語の要素になっている。それは直接的にあるいは形を変えて登場人物の心に陰を落としているが、物語の最後には解決をみる。この解決は風が通ったような心地よさをもたらし、どこか楽になれた気がしてくる。また、登場人物の悩む内容には読者にとってもわかりポイント(現時点でそう思っているでもよいし、もし登場人物と同じ立場だったら確かにそう思うだろうなーでも構わない)があり、それも心地よさに作用している。 五番街という地名はおそらくニューヨークの五番街(Fifth Avenue)からとったネーミング。ネタ元の街並み通り、作中の街も当時の都会的なビル街となっているが、たまに出てくる庶民的なアイテム(ちくわとか……)やあんまりかわいくない猫にくすりとさせられたりもする。これらの要素は突き詰めると矛盾しているように思えるが、あまり世界設定にはこだわるなということだろう。こだわらない分、物語に集中できる効果もあるかもしれない。 岩館作品に共通しているあまりにも繊細で美しい絵も大きな魅力だが、たまにあるコメディチックな表情付けや演技もほっと一息つけて良い。 前述の通り、本シリーズは結婚という概念の存在感が大きい。つまり、所謂大人の世界を描いている。それが週刊マーガレットに掲載されていたと考えると驚いてしまうが、「五番街を歩こう」~「月夜のつばめ」以降は週マでの作品掲載がないことから、岩館先生の描きたいものが変化していっていると捉えることもでき (作品世界と混同するのは良くないが、3話の終盤の台詞にそのニュアンスを感じる)、そういった意味では過渡期の作品であるかもしれない。前後の作品を読み、その変遷について考えるのもいいだろう。自分はそうしてみようと思います。<<128129130131132>>
好きな小説のコミカライズなので読んで見ましたが、なるほどそう来たかって感じ。 まずやはり第一印象としては表紙のデザインが原作の完全なオマージュですよね。原作小説の表紙と絵柄のテイストがあまりに違うので、これはこれで新鮮。新潮NEX文庫の原作はいかにもライト文芸って感じの清潔で鮮やかな青い表紙。対してコミックのほうは少女漫画チックなキラキラ感。 ですがコミックのほうも読んでみると、少女漫画みたいなキラキラ絵柄が原作の文字通り夢の世界を彷徨っている感覚がするような世界に意外とマッチしてるんですよね。もう少し大人っぽく描いてくれたほうがイメージとは合うんですけど、まぁこれはこれで新鮮。