少年マンガの感想・レビュー7878件<<249250251252253>>巨大で不気味な「魔」の魅力ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章 完全版 藤原カムイ 小柳順治 川又千秋あうしぃ@カワイイマンガゲーム「ドラゴンクエスト」の世界観を基にした漫画作品として、『ダイの大冒険(以下ダイ大)』と双璧をなす『ロトの紋章(以下ロト紋)』。いずれも独創性に溢れた、感動的な物語だが、作品の雰囲気はだいぶ異なる。 ロト紋で印象的なのは、敵対する魔王軍側のキャラクターの気味悪さだ。 バラモスゾンビ、知性を失った海王、ヤマタノオロチ、冥界の王、そして大魔王・異魔神……肉体がまるでアメーバや粘菌の様に広がり、触手を伸ばし、猛スピードで再生する彼ら。 スミベタで表現される闇の世界で、敵の余りの巨大さと不可解さに、手に負えない絶望的な戦いを強いられる勇者達。 ここで描かれるのは、人間の価値観の埒外にある者達の生き方、分かり合えなさだ。 ダイ大が、敵味方無くキャラクターの葛藤や成長を描き、読者の倫理観と共鳴する(大魔王バーンや冥竜王ウェルザーを除く)のに対して、ロト紋の敵キャラクターは、しばし倫理を根底から無効にして、読者を絶望させる。 そして不思議な事に、そんな絶望を、何故かもう一度味わいたくて、私達はこの作品に再び手を伸ばす。絶望からの回復が欲しいのではない。絶望の深淵を覗き込む事で、退廃的な安らぎを得る為に。あたしがいればいいじゃないボンボン坂高校演劇部 高橋ゆたか名無し画力が高く個性の強い美男美女がたくさん見られてギャグも強烈かつ独特で面白いので、平成初期の作品ながら今でもリメイク等せずとも当時のままで十分通用すると思います。日頃アニメはほぼ見ないけど、今からでもアニメ化してほしい。絶対流行る。 とは言え、いわゆる「LGBT」が良くも悪くも話題に上ることが増えてきた昨今では展開が難しかったであろう内容にも思うので当時よくぞリリースしてくださったという思いでいっぱいです。今の週ジャンにはなかなか載せられなさそうな気がする。 登場人物がかなり多岐にわたるにも関わらず不快なキャラがひとりもいないし、ギャグは笑えるしたまに感動する話もあるし とにかくラストがめちゃくちゃ良い。みんなこの結末にたどり着いてほしい。びっくりするから。こんな終わり方するギャグ漫画見たことない。みんな見て ちなみに私の推しはナルシス・ナニーニです。たぶん彼のせいで「自覚あるイケメン」が好きになった。 おすすめです。神経に障る恐ろしさが癖になる夢喰いバクと悪夢の子 日下幹之名無し人の赤ん坊のような体に、馬や牛のような耳と下半身を持った怪異・ナイトメア。バクを始めとするモノノケ達がこの子のことを徹頭徹尾「食べ物」として認識し、微塵の情けも見せず暴力に晒すところがゾワゾワした。 化け物や悪党が赤ん坊を育てるというのはベタな展開ではあるけど、この話では育てる方も育てられる方も人間じゃないのが奇妙でいい。 ダークファンタジーな世界で、ナイトメアは愛情を受けてまっすぐ育つのか、どこか欠落して存在になるのか、またバクがどんな風に変わっていくのかすごく気になる。 https://comic.pixiv.net/works/5219 https://magazine.jp.square-enix.com/joker/series/bakutoakumu/逆ファンタジーグルメ漫画ヒトの食事は難しい。 日下幹之名無しマグコミで連載されていた日下先生の漫画家デビュー作。数百年間、牛乳しか飲んでいない隠居中のヴァンパイア「ハシモト」が、グルメ漫画をきっかけに「人間の食事を体験しよう」と挑戦するだけのゆる〜いお話。 ハシモトは人の文化に疎いのに毎回一人ご飯をするので、基本的に失敗ばっかり。しかもそういう失敗をしてしまったときのモノローグが、やけにリアル…。 「心が弱ってて、人見知りや共感性羞恥の強いときってこういう風になっちゃうよね…」というリアクションをする。ちょっと胸に来る。 特に1話の「途中まで美味しく食べていたのに、人の目が気になって味がわからなくなってしまい店を出る」という描写の生々しさは、作者ご本人が食事に問題を抱えていたからこそだなと思う。 正直、この作品は万人に「買って読んで」と勧めることはできないけど、日下先生のことを知るいいきっかけにはなるかなと思う。 https://comic.mag-garden.co.jp/hitomuzu/ https://comic.pixiv.net/works/4619 いくつもある『エウレカセブン』の物語のひとつ交響詩篇エウレカセブン ニュー・オーダー BONES 深山フギン 大野木寛ANAGUMA『エウレカセブン』が作品によってストーリーや世界観、キャラクターの設定が異なるちょいと厄介なシリーズなのはファンなら周知の事実。 『ニュー・オーダー』は元はTV版放送完結時のアニメイベントで「51話」として公開アフレコが行われたオリジナルストーリーの朗読劇です。 映像は本編の再編集で、物語はそのイベントのためだけに作られたものという、非常に特殊なコンテンツでした。(今となっては『エウレカ』の作り方として定着した方法な気もしますが) そんなスペシャルなストーリーのコミカライズが放送終了から7年後に刊行されるというのもシャレが利いています。なんと言っても再編集でなくすべて書き下ろしですからね…。 それだけでもファンなら読む価値アリです。 『ニュー・オーダー』はエウレカがすべてを手放していく物語です。 ニルヴァーシュとの出会い、ゲッコーステイトとの出会い、そしてレントンとの出会い…。思い出を手放していく過程は、コーラリアンとしての悲しい運命が本編よりも色濃く出ているんじゃないかなと思ったりします。 そんな悲しいストーリーでも、深山フギン先生の絵がかわいらしくて、読んでいると「あぁ、間違いなくエウレカの物語だ」という幸せな気持ちになってしまう。 ラストカットは本編に比肩する尊さだと個人的には感じています。 『エウレカセブン』は沢山の物語がある分、何度でも楽しめるボリューム満点のコンテンツだと自分は思っていいます。 この『ニュー・オーダー』のコミックも、その厚みを増す役目を十二分に果たしてくれていますよ。ストーカー狩りを生業とする骨太ダークヒーロー私人警察 小川亮ANAGUMAタイトルの『私人警察』は現行犯であれば一般人でも「私人逮捕」が可能というところから来ています。 アメリカにはバウンティ・ハンターという職業があると聞きますが、日本を舞台にそのテーマをリアリティ持って描くのは多分いろんなマンガが苦労しているはず…。 その点本作はスタイリッシュな画風と確かな画面構成で説得力を担保しています。本当に絵がかっこいい。キャラデもサイコーだし。 個人的には主人公の麻木が強すぎないのが好きポイントのひとつです。 掛けているメガネは割れてるし、ストーカーと戦えば骨も折れるし、いつもボロボロなんです。 加害者への怒りを常に剥き出しにして自分の身すら顧みない一見破滅的な男ですが、被害者のためなら体を張ることを厭わないタフな正義の心を持っている…超クールな絵柄で描くのがこの泥臭い内面っていうギャップがイイんですよね。 アウトローヒーローが好きな人にはとりあえず読んでほしいです。本宮ひろ志マンガへの入門には最高なんじゃないかなビッグガン 本宮ひろ志starstarstarstarstarマンガトリツカレ男俺の考える本宮ひろ志マンガの好きなところが詰まってる名短編集。勢いのある短編ばかりであっというまに読めてしまった。たしかジャンプの愛読者賞で書かれていた短編だと思う。 「ビッグガン」や「追跡25.000マイル」の本宮ひろ志的かっこいい男が詰まってる短編/「ひと突き半次郎」みたいな人情物溢れる短編も良いが俺は「白い夏の日」が一番好きかな 忘れてはならない種モミじいさんのこと北斗の拳 原哲夫 武論尊くまぞうケンシロウ、ジャギ、ラオウみたいな強さも好きですけど、忘れてならないのは冒頭で、ただ一人抵抗を続けていた種モミじいさんのこと。 年取ると、種モミじいさんの生き方、本当の強さに気付かされる。ああいう人に私はなりたいって思う。 今日よりも明日なんじゃ!メチャクチャ面白いやないかい…!!アンデッド+アンラック(読切) 戸塚慶文名無し※ネタバレを含むクチコミです。槙野センパイのキャラ面白すぎない?巨竜戦記 本田真吾名無し巨竜戦記読んでてちょいちょい目に止まるセンパイ。 天然なのか計算してるのかわからない、 振り幅が大きすぎて何をやらかすか全く読めない笑 日本に蘇るヤマタノオロチ伝説!!巨竜戦記 本田真吾名無し※ネタバレを含むクチコミです。週刊少年チャンピオン誕生物語…!!チャンピオンズ~週刊少年チャンピオンを創った男たちの物語~ 魚乃目三太ななしまず最初に思ったのが、「週刊少年チャンピオン版ルーザーズ(※モンキーパンチなどが登場する双葉社漫画アクションの創刊を描いた物語)始まったな…!」ということ。作画がまさかの魚乃目三太先生ですごく驚きました。 2019年の今年は創刊50周年ということで、夏にナタリーでサンデーとチャンピオンの編集長対談を読んで以来、すでにあちこちで「必死こいて50年」というフレーズを目にしていたので、ついに本誌で自伝的漫画が始まりワクワクしています。 https://weeklychamp.com/ 1話では初代編集長へのインタビューから立ち上げを振り返りました。歴代編集長が10人いるとのことで、1人1話構成で進むのでしょうか? 途中チャンピオンの名作誕生秘話にも触れてくれることを期待しています…! https://www.akitashoten.co.jp/w-champion/2019/46 世界の真理に迷い込む子等屋根裏の私の小さな部屋 大庭賢哉あうしぃ@カワイイマンガ書籍で好みの挿絵に出会うと、いっその事、この絵で物語を漫画にしてくれたら、と思う事がある。 大庭賢哉先生の挿絵のお仕事は、物語を邪魔することなく、不思議な空気感やワクワクする世界観を伝える。しかし反面では、この絵で物語世界の空想が動き出す程の、強い魅力を持っている。 その魅力を漫画として(あのユリイカに!)連載し、単行本にした青土社の慧眼!名久井直子氏の端正な装丁に包まれ、送り出される世界観は、子供目線から見た世界の裏側、秘された真相、空想と現実のあわい。鋭く根源的な発見と、優しい読後感に満ちている。 その画面の質感と、闇と光のあわいを見据える表現は、例えば五十嵐大介先生や漆原友紀先生と比較されてもいいかもしれない。 今後も独特なポジションでの漫画表現を、見続けたい。 ●おるすばんと嵐 お母さんは僕より先に死なないよね?嵐の中、僕を脅し、唆す声に負けない! ●猫のリリー 気に入った猫を、結局飼わなかった。後日、その猫が友達に飼われたと知る。自分が選んだかもしれない可能性。 ●小人の小人の話 現れた小人には、さらに小人がいる。全ての小人にはその小人がいる?嘘だ!証明して! ●斜め前のヨシムラさん 学校でも家でも空想逞しいヨシムラさんは、嘘つき扱いされがち。彼女の空想に寄り添い、現実に繋ぎ止めるのは私だと、ぼんやり気付く。 ●ひみつのへや 引っ越しが悲しいタカコが、新居の自室を開けると……ここ前の家だ! ●となりのカナちゃん 僕は家族と似てるよね?クラスの女子に一番似てると言われ、不安になる。 ●かえりみち 公園に最後まで残っている転校生は、本当に家に帰ってる?みんなは? ●わたしの日 成長していく自分の、内面の成長を感じられず、落ち込む。周囲の方が変わっていく気がして……。 ●鳥の世話 学校で飼育する九官鳥の、本当の名前を巡る、飼育委員の女子と、二人の男子のお話。 ●朝の夢と夜の風 はじめて海に入る前に、母を振り返り安心するように、はじめての恋に踏み込む時、振り返る。 ●カミナリを捕まえる話 雷が落ちると言うなら、拾える筈じゃない?完全武装で嵐の中へ。 (画像は137ページより引用) 最高にカッコいい式森さん可愛いだけじゃない式守さん 真木蛍五さいろくまるでマーベルヒーローのようなヒロインの式森さんは最高にカッコいいので結婚したい。番外っぽい短編が入ってる釣りキチ三平 番外編 矢口高雄マンガトリツカレ男俺の大好きな「念力釣り」や「カミソリウオ」が収録されている短編集。個人的には「念力釣り」は釣りキチ三平の中でもトップクラスに変わったエピソードで考えれば考えるほど謎が多い回だと思う。この番外編を読んだだけでは釣りキチ三平の面白さの一部分しか伝わらないので、是非釣りキチ三平全65巻を読んであと直後に読んで本編との落差を味わってほしい母をたずねて三日で塔を攻略する話ユグドラシルバー からあげたろうmampuku特別な力を持つが故に悪辣な王国から狙われる少女が、貧民街でひっそりと暮らす老騎士と出会い、互いに共鳴しともに王国の魔の手に立ち向かう、そんなエモエモで骨のあるファンタジーです。 爺さんと少女という組み合わせはある意味鉄板ですが、作者が若いのかあまり深みと味のあるジジイキャラって感じがしないですね。普通に少年漫画の主人公感があります。ただ絵は上手く、爺さんの包み込むような眼差しとか、鮮やかにころころと変化する少女の表情豊かさとか、花弁や雪の舞い散るエフェクト的な作画には引き込まれます。 3日後までに少女の母を救い出すため王都の最上層へ……という話なので、あれ?結構短期決戦?ということでもしかしたら3巻くらいでスピーディーに完結するかもです。 なんで途中から急激にエロくなったのか?駆除人 浅川圭司 花黒子 KT2名無し序盤の淡々と仕事する感じが良かったのに…闇に遊び、光へ帰る子等郵便配達と夜の国 大庭賢哉あうしぃ@カワイイマンガ日常に倦む子供達は、ふとそこに潜む闇……影、死角、秘密の空間……を見つける。自分だけの楽しい「夜の時間」は、本当は危うくて、触れてはいけないと知る。 ----- 大庭賢哉先生の二冊目の単行本は「ユリイカ」の青土社から。『トモネン』より線が整理された、親しみやすい絵。ハードカバーも漫画には珍しく、名久井直子氏の装丁で「大人の児童書」の雰囲気を醸す。 子供達は世界に疑問を持ち、見えない世界を空想し、その世界に迷い込む。現実への帰還を巡り、時にシビアな冒険と決断を経て、子供達は、現実世界を生きる勇気と希望を手にする。 子供も大人も、ちょっぴり怖い空想世界にドキドキした後に、前向きな気持ちになれる作品集だ。 ●今日、犬が届く 届いたプードルはやたらでかい。対して動物園の白熊が妙に可愛い。明らかにおかしいのに、名付けられ、定義された彼らに何も疑問を持たない人々の中に……。 ●郵便配達と夜の国 現実に倦んだ少女は郵便配達夫と旅に。見知らぬ場所に行けると思ったのに……。 ●森 弟が産まれてから、家族に構ってもらえない女の子は、家出して変な森に迷い込む。そこで会った少年は……誰? ●逃げたオオカミ 怖がりの弟に「狼と七匹の子ヤギ」の狼の最期を端折って話したら、弟は狼の行方が怖くなった。曲がり角の向こうには……? ●お引っ越し 幼稚園の先生は、僕らが帰った後、幼稚園を独り占め?確かめようと隠れていたら……。 ●隣のミミ子 裏山にフクロウがいるかも!翌日現れた転入生に、夜の森に誘われて……。 ●まねっこさがし ガサツなヨリ子が隣町で目撃された。どうやら自分の偽物がいるらしい。捕まえるため、ちょっとおしとやかに変装。しかし……。 ●きつねしばい 幼稚園の劇でキツネ役になりきったサチコ。役のままで道を歩いていると、動物の言葉が分かるように!そのまま動物のテリトリーへ。 ●6:45 地下坑道を抜け、日のもとへ。昼から夜、そして昼へと歩き続ける少女と犬の、見開きイラスト集。 ●ひきだしのなか 自分の机が欲しい少女は、海岸で古びた机を見つける。少しずつ自分の秘密を作っていく。 (画像は30ページより引用)有害コミック問題ではさけては通れないマンガいけない!ルナ先生 上村純子マンガトリツカレ男内容はあぶない!ルナ先生を下地にした内容で、ストーリー上の繋がりはあんまり感じない 大まかなパターンとしては主人公のわたるがどうしもなく、それを葉月ルナが異常な心配をしてしまい、よくわかんない思考でワタルを助けるためにエロ込みで個人教授をする。 よくわかんない思考のフローチャートはこれ以降のコメディ漫画で数回見かけているので世の中に一定の認知はされているのかなと思ったりもする。 例としてはわたるが風呂に入らない 「風呂に入らない->フケツでクサイ->イジメられる->自殺」のように最終的には死に至るまでの発想になる。 内容は現代の漫画表現に比べてたらかなりソフトではあるが当時は有害コミック問題は槍玉に挙げられ、単行本の出荷停止になったりもしたそうだ。 このあたりに関しては「誌外戦―コミック規制をめぐるバトルロイヤル」を読むと詳細が書いてある 読んでて夢中になる五等分の花嫁 春場ねぎaicoキャラクターがキャラだってておもしろい!続きが気になりどんどん読める漫画!笑わされたい時に魔法陣グルグル 衛藤ヒロユキaico小学生のとき大好きでした!漫画もアニメも見てた!笑えるし、くくりがかわいくて目が離せなかった!いけない!!ルナ先生のプロトタイプあぶない!ルナ先生 上村純子マンガトリツカレ男一定以上の年齢の男性なら確実に聞いたことのある伝説のエロコメディマンガ 内容はダメな主人公のワタルにエロ込みでからだと張って勉強などを教えていくというストーリーが基本「いけない!!ルナ先生」に比べても描写はソフトな気がする。 これがもっと青年向けになると大和正樹の「あげちゃう!女教師」になるのかな あとこれでしか作者の未発表作『ドキドキ♥イヴ』が読めないぞ!! 松文館版には収録されていない 読むと幸せになれます。ラブロマ 新装版 とよ田みのるラブロマ教宗教の勧誘とかじゃないです。 「人と人が想い合う」ことの真理をついているような、神秘的な(合ってるかは微妙だけどあえて使いたい表現)漫画です。たまにキャラたちから後光が差してるような場面があるんですよね。 内容はいたって普通の(といい切るのも違うけど)とある男女カップルの高校3年間を追ったラブコメディです。 男女交際のかたちに決まりはなく、人の数だけあるものですが、人と付き合うってこうであって欲しいというか、こうあるべきなのかなという、ある意味多くの人の理想となり得る交際。それを体現しているカップルです、ネギちゃんと星野くんは。 ラブロマというタイトルも読み終わってからなんかグッと来るんですよね。4文字で表すには内容がバラエティに富んでるんだけど、でも結局はラブロマだな、という感じです。平和の尊さを知れます。手塚治虫さんの名作ブラック・ジャック 手塚治虫karinこれは本当に名作です。 実家の本棚にあるから、また読みに帰りたいな〜。 アッチョンブリケ!とか、ちゃっとした擬音語が可愛くてツボでした💡<<249250251252253>>
ゲーム「ドラゴンクエスト」の世界観を基にした漫画作品として、『ダイの大冒険(以下ダイ大)』と双璧をなす『ロトの紋章(以下ロト紋)』。いずれも独創性に溢れた、感動的な物語だが、作品の雰囲気はだいぶ異なる。 ロト紋で印象的なのは、敵対する魔王軍側のキャラクターの気味悪さだ。 バラモスゾンビ、知性を失った海王、ヤマタノオロチ、冥界の王、そして大魔王・異魔神……肉体がまるでアメーバや粘菌の様に広がり、触手を伸ばし、猛スピードで再生する彼ら。 スミベタで表現される闇の世界で、敵の余りの巨大さと不可解さに、手に負えない絶望的な戦いを強いられる勇者達。 ここで描かれるのは、人間の価値観の埒外にある者達の生き方、分かり合えなさだ。 ダイ大が、敵味方無くキャラクターの葛藤や成長を描き、読者の倫理観と共鳴する(大魔王バーンや冥竜王ウェルザーを除く)のに対して、ロト紋の敵キャラクターは、しばし倫理を根底から無効にして、読者を絶望させる。 そして不思議な事に、そんな絶望を、何故かもう一度味わいたくて、私達はこの作品に再び手を伸ばす。絶望からの回復が欲しいのではない。絶望の深淵を覗き込む事で、退廃的な安らぎを得る為に。