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4月のまだ早い朝、トランクひとつで振り返りもせずに去って行った彼女。まさかもう1度こんな形で僕の人生の中を駆け抜けて行くとは…思ってもみなかった。恋人ケイトの父親、キャズウェル氏のパーティーに呼ばれたサム。サムはケイトの兄ハロルドとも大学時代からの友人だった。再婚したばかりの若くて美しい妻をお披露目するためのパーティーだった。父親を紹介して貰うと、そこに再婚した妻のグレイスが現れる。互いを見て驚くサムとグレイス。初めましてと挨拶するが、庭に出た2人は「まさかこんな場所で会うんなんて」「思ったより狭い国だった訳だ」と意味深な会話を交わす。そして、お互い過去には興味が無いと、堅苦しい挨拶を交わして別れる。ケイトの家に帰るとグレイスとどういう知り合いなのか聞いてきた。サムは一緒に暮らしていたと正直に答える。当時のサムは大学を出たばかりでシナリオライター志望だった。グレイスは女優になりたがっていた。1年ぐらい一緒に暮らしていたが彼女は仕事を見つけたと言って出て行った。落ち込むケイトに「僕は彼女のためにはワイシャツに5回もアイロンはかけなかったよ」と言って抱き締める。サムは仕事の帰り、ハロルドと華やかな美女が一緒にいる所を目撃する。あれは…グレイス!? そしてある朝、ハロルドが父親を殺した罪で捕まった!? 恐ろしい陰謀の幕が上がり、物語は悲劇へと突き進んで行く…!?

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