【その音がアタシに愛を連れてきた。】男の性に値段をつける売り専バー『ラピスラズリ』を相棒のブルと共にオープンさせたばかりの瑠璃。 焼け付くような日差しの中“ある報告書”を受け取るため『藪クリニック』へ向かっていた。 院長の藪は報告書を渡す交換条件として毎回、瑠璃を抱くのだ。マーキングのように擦りつけられてくる消毒液の臭い。誰よりも近くで瑠璃を見ていたブルは釈然としない思いを抱えていたが、拒めない理由が瑠璃にはあった。すべてがはじまった遠い夏の日…鳴り響く踏切の警報機。「なんで死んじゃいけないの?」。悲痛に問うたかつての自分の傍らには、優しく微笑む“彼”の姿があった――…。『ラピスラズリ』の美しき女装オーナー、瑠璃の過去といまを描く。衝撃のBLドラマ『ラピスラズリの約束』『運命のアステリズム』から続く、シリーズ第3弾にして原点の物語!
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