あらすじ

野心あふれる京の王者後鳥羽院が見た夢占「王道をゆくため異形のものを手に入れよ」。その夏、東国を襲った厄災を鎮めるために、融明は激しい風雨の中で占いが告げた嵐の目を射抜く。そして…
夢の碑 風恋記 前編
時は中世鎌倉時代の初め、坂東武者のりりしき気慨が東国の野に満ちていた。都に帝王、東国に荒武者、歴史のうねりが風雲を呼ぶ、古今東西幻想綺談「夢の碑」シリーズ鎌倉戦乱編。
夢の碑 風恋記 中編
野心あふれる京の王者後鳥羽院が見た夢占「王道をゆくため異形のものを手に入れよ」。その夏、東国を襲った厄災を鎮めるために、融明は激しい風雨の中で占いが告げた嵐の目を射抜く。そして…
夢の碑 風恋記 後編
京と鎌倉の対立の裏で、幕府御家人の確執も激しさをましていた。一族を滅ぼされた融明は京で反乱を起こすが敗れ、御鳥羽院の御所に迷い込む。そして院の執念は融明の鬼を呼び覚ました。夢の碑シリーズ最終章。
「エロイカより愛をこめて」に愛をこめて!!

「エロイカより愛をこめて」に愛をこめて!!

参加作家(順不同・敬称略)市東亮子・酒井美羽・魔夜峰央・奈々巻かなこ・赤石路代・中山星香・青木朋・遠野由来子・小川彌生・シマあつこ・はるな檸檬・萩尾望都・高橋美由紀・大和和紀・本田・紫堂恭子・浜田翔子・浦沢直樹・潮見知佳・野上武志・安野モヨコ・山村東・永野のりこ・木原敏江 単行本未収録エロイカショート 青池保子「いきなり日本昔ばなし」も収録
完全版 白妖の娘

完全版 白妖の娘

全4巻のプリンセスコミックス版の発売から4年半の時を経て、新たに286ページを描きおろし、さらに大胆に再構成・加筆修正されて全く別の物語に生まれ変わった増補決定版――歴史幻想物語の名手・木原敏江が独自解釈で描く真説・玉藻前伝説!! ※愛蔵版「完全版 白妖の娘 上巻+下巻」を分割した分冊版です。 本巻は第1話~第4話を収録しております。
王朝モザイク

王朝モザイク

時は平安。検非違使である然示郎は身分の違いから仲を引き裂かれてしまった初恋の人・沙魚と再会する。しかし、女は自らを水無瀬と名乗り、人違いだと言う。その頃、京を騒がせていた夜盗・梟党。然示郎はその取り締まりを命じられるが…!? 平安の世に咲き誇る、ドラマティック・ラブストーリー。
ふるふる ―うたの旅日記―

ふるふる ―うたの旅日記―

若き旅の僧が雨宿りするお堂に、飛び込んできたのは女と見まがう美形の遊芸人。さらに落雷とともに現れ僧に取り憑いたのが、記憶を失った女官の怨霊。読経が美声のふるふる法師、生きるためなら泥棒もする遊芸人・活流(いくる)、そして恋を夢見る怨霊・おぼろ式部。珍妙な3人の旅路に待つものは…!?
摩利と新吾 完全版

摩利と新吾 完全版

雑誌掲載時のカラーを完全再現。青春マンガの金字塔が鮮やかに蘇る!木原敏江が自ら振り返る『摩利と新吾』「新録:木原敏江インタビュー(前編・1万字)」を収録。&期間限定公認FC「雪月花」会報より貴重原稿を抜粋掲載。
銀河荘なの!

銀河荘なの!

美人の母親と、負けずに麗しい息子が4人、そして“あかずの間”……と、秘密の匂い漂うバラの館、銀河荘。「部屋代ただ!」の広告にひかれて、下宿をすることになったビクトリアは、末っ子フリートに一目惚れ!でも、そのフリート一族が実は…!?傑作ロマン第1巻!!
王子さまがいいの!

王子さまがいいの!

美形、百合太郎の遭遇する数奇な恋と冒険の物語は、日本、ペルシアをまたにかけ、王子、王妃、超能力者、盗賊、衆道、ハレム、暗殺等々、自由奔放な創造力が織りなすフィクションの醍醐味を満喫させてくれる。これぞコメディ!と呼ぶにふさわしい木原敏江の長編傑作です。
エメラルドの海賊

エメラルドの海賊

海賊の若きキャプテン・アスールは、漆黒の髪をなびかせ、まだ見ぬ故郷へと旅立つ。北の凍てつく海を乗りこえ、目ざすは百合の花咲きみだれ、黄金につつまれた夢の国。麗しのフィリップも登場する、歴史ロマン「エメラルドの海賊」第1巻!「愛は不死鳥のように」も収録。
あーら わが殿!

あーら わが殿!

うまれもかおも/せたけもしゅみも/みんなべつべつせなかにしょって/いい子いい子みんないい子/すべってころんでおとなにおなり/古き良き時代、日本初の男女共学クラスに芽ばえたラヴ・ストォリィ「あーら わが殿!」。ドジさまの〈もうひとつの「摩利と新吾」〉です。
夢の碑 風恋記
少年達は時を超え野を駆ける
夢の碑 風恋記 木原敏江
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ
幼い頃に出会った二人の少年のあまりに強い友情譚と、二人に宿る不思議な力を巡るサイキックSF、それらが絡み合い高まり合い、鎌倉時代を大きくうねる壮大な絵巻物。久々に、読まない間もつい思い出してしまう、という経験をした。 生母を失い継母に虐められる、秋葉介の長男・融明(とおるあき)と、融明の遠縁で父が失踪した露近(つゆちか)。二人は気質は違うが意気投合する。苦しみから逃れるようにして、兄弟のように仲良く過ごす二人の様子が夢の様に美しい。 どこまでも遠くへ駆けて行きたい……しかし二人は引き裂かれ、露近は京で後鳥羽院に飼われ、融明は鎌倉で将軍実朝の側に仕える。 二人を繋ぐ不思議な力は、時に互いを救い、互いの存在を感じさせる。天紋・地紋、鬼としての妖力、融明の力強さと露近の妖艶さ。その魅力で沢山の人を惹きつけ、関係を持ちながら彼らはいつも、共に野を駆けた時代を懐かしみ、遠い目をしている。そんな二人の切なさに感情移入してしまう。 二人に与えられた天命、あまりに強大な力を彼らはどうするのか……そこにはただ見送ってやるしかない、という無力感もありつつ、籠の鳥の自由を喜ぶ感覚もあって、見開き絵の美しさと共に強い感慨を私の胸に残した。