あらすじ

宮城県石巻。震災から数年が経ったこの地に住む高校2年生・入江サキ。いじめられっ子のサキは北上川の中瀬に建てられた不思議な店「リバーエンド・カフェ」を見つけ、謎めいたマスターや、カフェを訪れる人たちとの出会いに、心のやすらぎを見出していた。そして今年もまた、3月11日がやって来る――。石巻出身のたなか亜希夫が震災後の故郷を描く最新作、1・2巻同時発売!!
リバーエンド・カフェ : 1

宮城県石巻。あの震災から数年が経ったこの地に住む高校2年生・入江サキはある夜、謎の男と出会う。不埒な輩に絡まれていたところを助けられたサキ。北上川の中瀬に灯る明かりに誘われ、少女は不思議なカフェへと辿りつく。そこで出されるコーヒーには、人生の楽しさや悲哀が入り混じっていた――。石巻出身のたなか亜希夫が震災後の故郷を描く最新作、1・2巻同時発売!!

リバーエンド・カフェ : 2

宮城県石巻。震災から数年が経ったこの地に住む高校2年生・入江サキ。いじめられっ子のサキは北上川の中瀬に建てられた不思議な店「リバーエンド・カフェ」を見つけ、謎めいたマスターや、カフェを訪れる人たちとの出会いに、心のやすらぎを見出していた。そして今年もまた、3月11日がやって来る――。石巻出身のたなか亜希夫が震災後の故郷を描く最新作、1・2巻同時発売!!

リバーエンド・カフェ : 3

北上川の中瀬に謎めいたカフェが建てられた理由。震災の2日前に空を舞ったものの正体。身寄りを失い、路頭に迷う女子高生サキの行く末……。石巻の過去、現在、未来。この世界の真実。全てはつながっていく―― リバーエンド・カフェに。石巻出身のたなか亜希夫が、震災後の故郷を舞台に描く最新作!!

リバーエンド・カフェ : 4

あの日から変わったもの、変わらないもの。全てを呑み込んだ津波の中で、中瀬で奇跡的に残った教会と石ノ森萬画館。マスターが始める米作り、海を渡る金華山の鹿…。石巻の自然と人の営みの過去・現在・未来。全てはつながっていく――リバーエンド・カフェに。石巻出身のたなか亜希夫が、震災後の故郷を舞台に描く最新作!

リバーエンド・カフェ : 5

震災後の宮城県石巻、いじめられっ子の女子高生・サキが絶望の中で出会った人々、出会った音楽。真っ暗闇の中で見つけた、仄かな灯火…それは「ブルース」。東日本大震災から9年。石巻出身のたなか亜希夫が、震災後の故郷を舞台に描く最新作、少女の物語が動き出す第5巻。

リバーエンド・カフェ : 6

震災後の宮城県石巻、いじめられっ子の女子高生・サキが「カフェ」で出会った人々、出会った音楽…それは「ブルース」。LIVEで歌声を披露したサキだが、その様子は動画で世界中に拡散され…!? そして謎多きカフェの「マスター」の秘密も徐々に明らかに…!? 東日本大震災から9年半…たなか亜希夫が、震災後の故郷を舞台に描く最新作、第6巻。

リバーエンド・カフェ : 7

震災後の宮城県石巻で、いじめられっ子の女子高生・サキが不思議なカフェで出会った様々な人と音楽。ついに明かされるマスターの過去…。東日本大震災からまもなく10年…たなか亜希夫が、震災後の故郷を舞台に生と死を描く最新作、第7巻。

リバーエンド・カフェ : 8

震災後の宮城県石巻、いじめられっ子の女子高生・サキは、その歌声に注目され、曲作りのため作詞とギターの練習に励むことに。詞を書くために自身と向き合う中で、震災時の記憶が蘇ってきて…。東日本大震災から10年、著者の故郷・石巻を描く最新作、第8巻。

リバーエンド・カフェ : 9

震災後の宮城県石巻、いじめられっ子の女子高生・サキは喫茶店での交流からその歌声を注目されはじめる。高校卒業を控え、東京から音楽プロデューサーが訪れてくる中、彼女が選ぶ今後の道は…? 東日本大震災から10年、著者の故郷・石巻を描く物語、完結巻。

リバーエンド・カフェ

たなか亜希夫の新境地

リバーエンド・カフェ たなか亜希夫
さいろく
さいろく

東日本大震災の爪痕が深く残る石巻。 主人公のサキはJKで、いじめられっ子。 原因はほんの些細なこと、「絆」で支え合っていこうと強制される被災地の現状に「絆」という言葉が好きじゃないと言っただけ。 ただそれだけ、と思ったけどよく考えるとそれを聞いた子たちにも大切な人たちを失った経験や絆に支えられて生きているギリギリの背景があるのかもしれない。 たった一度の失言でこんなに目の敵にされるのか、というのはあるけどそこが田舎であることと幼さの重なった条件下では仕方ないのかもしれないなと妙に納得してしまった。 ちなみにいじめについては本作の主題ではない。 ただ、そういう背景があるからこそ出会ったんであろう無頼漢(マスター)との物語が面白い。 潮が底に在る石を中心に巻くことから名付けられたという石巻(らしい)での潮のような渦がサキを中心としていく・・・ のかどうなのかはまだ2巻までしか読み終わってないんでわからないけど、意外とほのぼのしてアットホームな空気がどんどん出てくる。 ハードボイルドばかりなイメージのあるたなか亜希夫作品だけど、「軍鶏」でも「リバーズエッジ〜」でも不思議な脇役たちに支えられて味わい深い作品になっていった。 今作は果たしてどういう流れになっていくのかしっかり読んでいきたい。 間違いなく面白い作品なので是非多くの人に読んでもらいたいなぁ