あらすじ『細胞極化(グリム・ロア)』を得てパワーを増したカルキと共に女王決定戦の予選開催地(メル星)へ向かうクリス一行。順調な滑り出しに見えた矢先、クリスの前に謎の男が現れる――。一行を包囲する絶体絶命の危機! そして信じがたい真実が、明かされる!!
全宇宙を統べる最強の王の妃にはある条件があります。それは女王決定戦で優勝した宇宙最強の女であること! 王子クリスは自身のクローン少女カルキを生み出し優勝を狙いますが、設定をミスったせいで自分の命が狙われることに。カルキから殺されず、決定戦までに未来の婚約者を最強の存在に鍛え上げることは出来るのか!?というのが物語の始まり。 「自分のクローンと結婚しようとする」っていうトリッキーな設定が人を選びそうですが、登場キャラクターの感情が「強くなること」を基準に動いていくのでみんなカッコイイ。どのキャラもクセ強めで、登場時点から何度も表情を変えて違う魅力を見せてくれるのが熱いです。最後まで読んだら全員好きになってるはず。 特にカルキちゃんは一見殺人マシーンかと思いきやクリスの何倍も人を思いやれる優しい子で、彼女の成長を見守るクリスとの距離感がいいです。 親子でもあり、分身でもあり、師弟でもあり、恋人でもあり、何より替えの効かない相棒でもあるという…唯一無二の絆が育まれていくのが素敵でした。 バトル・SF・ラブコメとさまざまな要素が5巻のあいだにギュッと詰まっていて読み応え抜群、王道の熱さがしっかり味わえます。設定で敬遠してる人こそ読んでみてほしい!