あらすじ

いつかプリマになるため、練習を重ねるケイト。熱心なケイトに校長が目をかけることが気にくわないアグネスは、彼女が苦心して編み上げたストールを取り上げた。そのストールが縁となり、大金持ちの未亡人の後ろ盾が決まったアグネスにケイトは復讐を誓う…「復讐はすばらしい」他、全6編収録。
悪魔の花嫁 1巻

ある日、悪魔が花嫁を迎えに来た…美奈子が夢の中で出会った悪魔・デイモスは、自分と美奈子が遠い昔、愛しあっていたのだという。恐ろしくなった美奈子は夢でよかったと安心したが、デイモスが会いに行くと言った金曜日の午後一時、自分の周りに不思議なことが起こり始めて…「暗い金曜日」善と悪、優しさと残忍さ、人間の心を操る悪魔の微笑!!超ロングセラーのオカルト巨編!!

悪魔の花嫁(2)

暴走族に絡まれていた美奈子を救ったのは、IQ193の天才少年…美奈子に恋心を抱いた少年の前に現れたデイモス。少年は美奈子に釣り合う大人になるため、年齢と腕力を賭けて、デイモスとチェスの勝負に挑んだが…「天才は早死にする」他、全6編収録。

悪魔の花嫁(3)

大火で非難した円乗寺で、八百屋の娘・お七と寺小姓・吉三郎は恋に落ちたが、仲を引き裂かれてしまう。もう一度家事になれば、吉三郎に会える…その一心で、お七は江戸に火を放った…お七火事の舞台を見に行った美奈子は、火をつけた後、八百屋お七が本当はどんな人生を辿ったのか知ることになる。「羽子板にすむ女」他、全6編収録。

悪魔の花嫁(4)

美奈子はいつの間にかヴィーナスに乗り移ってしまう。神々の国、オリンポスの神殿にはジュピターと妻のヘラ、そしてジュピターのお気に入りの小間使い・ボルサミーラがいた。自分の目の前で他の女に言い寄るジュピターの心を取り戻すため、ヘラはヴィーナスの“愛の帯”を借りようと美奈子のところへ…「爪紅の神話」他、全6編収録。

悪魔の花嫁(5)

音楽祭のチケットをめぐって、美奈子は美子を傷つけてしまった。容姿は美しくなくても、優しい心を持った美子の誤解をときたかった美奈子だったが、デイモスがある悪戯をしかける。デイモスの優しい一面を見たと思った美奈子だったが…「バラの影」他、全6編収録。

悪魔の花嫁(6)

若手スター・竜崎ジュンの映画で、恋人役に選ばれてしまった美奈子。思いがけない幸運に驚き、やがて優しいジュンに美奈子は惹かれはじめていた。しかし、美奈子の恋にはいつも不吉な影がつきまとう…「泣きぼくろの女王」他、全6編収録。

悪魔の花嫁(7)

美奈子はもうすぐ結婚する静子を訪ねて淡路へ来た。結婚相手は人形浄瑠璃をやっている玉男だった。玉男が操るのは遊女のお初と言って、玉男がこの世界に弟子入りしたときから、もし人間なら結婚したいくらい惚れ込んでいた人形だった。「人形心中」他、全6編収録。

悪魔の花嫁(8)

サーカスの一員である房子を訪ねた美奈子はピエロのドンファンを紹介される。房子はドンファンを愛していたが、彼の本心がわからず、悩んでいた。ドンファンの素顔がデイモスだったのを見て美奈子は驚くが…「仮面の道化師」他、全6編収録。

悪魔の花嫁(9)

いまを遥か千余年、唐王朝が限りない映画を極めていたころ、美しい香秀英は奉公にあがった先で皇帝の目にとまり、愛妾となった。幼馴染で将来を誓い合った中だった張令言と不幸な別れをした香秀英は牡丹の精となって…「寒牡丹夜話」他、全6編収録。

悪魔の花嫁(10)

るいと伊佐は愛し合う夫婦だった。しかし、夫の伊佐が商いに旅立つと、姑は一層るいに辛くあたった。夫の分まで孝行したいと耐えながら夫を待つるいだったが、一年経ち、二年経ち、三年経っても伊佐は戻ってくる気配がない…「恋風土記」他、全6編収録。

悪魔の花嫁(11)

学園新聞のため、学園を卒業した先輩・山村さんを訪ねた。彼女は住み込みの使用人をしながら、苦労して美術大学に通っているということだったが、とても太っていて常に食べつづけているので美奈子は驚くが…「殺人痩身術」他、全6編収録。

悪魔の花嫁(12)

クラスでいじめられている吉村節子。美奈子はそれとなく彼女をなぐさめたり、励ましたりしていた。ある日、憧れていた鮎川に手紙で呼び出された節子は約束の場所に向かったが、クラスメイトの悪戯だったことがわかり…「水中の幽霊」他、全6編収録。

悪魔の花嫁(13)

いつかプリマになるため、練習を重ねるケイト。熱心なケイトに校長が目をかけることが気にくわないアグネスは、彼女が苦心して編み上げたストールを取り上げた。そのストールが縁となり、大金持ちの未亡人の後ろ盾が決まったアグネスにケイトは復讐を誓う…「復讐はすばらしい」他、全6編収録。

悪魔の花嫁(14)

社内で古だぬきと陰口をたたかれる経理の赤川女史。恋人もなく、家族もなく、ためこんだ全財産の預金通帳と実印をいつもバッグに入れ、持ち歩いていると噂されていた。ある日、事故で窓ガラスが割れ、彼女の顔はメチャクチャに…「悪夢の遺産」他、全5編収録。

悪魔の花嫁(15)

競売にかけられていた木製の旧式電気冷蔵庫。たいした骨董的値打ちも無いと思われたが、売主は1億円の落札価格を希望!!そこにはある謎が潜んでいたのだ…「冷蔵庫を売る女」他、全6編収録。

悪魔の花嫁(16)

双子のモデルとして活躍していた内藤ミカと内藤ユカ。ある日彼女たちを襲った交通事故のせいで、姉のユカは歩けなくなってしまった…美奈子はボランティアとして、ユカを病院に送っていくことになったが、彼女の本当の病状を知ることに…「不信の背景」他、全6編収録。

悪魔の花嫁(17)

美奈子は買ったオウムが変なことをしゃべっていることに気付く。ペットショップの店員は売主が事情を知っているに違いないと考え、訪ねてみると、その家はかつて天才子役といわれた小野真由美の家だった。「鸚鵡のいる風景」他、全6編収録。

悪魔の花嫁

マジのガチで縦横無尽な文化教養マンガだった #完結応援

悪魔の花嫁 あしべゆうほ 池田悦子
名無し

昔の名作少女漫画という話題になると結構目にする悪魔の花嫁。マンバ通信でも取り上げられてたし読んでみるか〜と思って1巻読んだら、少女漫画らしくてメチャクチャよかったしマジで縦横無尽な文化教養マンガだった。 https://manba.co.jp/manba_magazines/11982 1巻でテーマとなったものだけでも ・【絵画】ドガ『踊り子』 ・【クラシック】ショパン『ノクターン』、シューベルト『魔王』 ・【環境問題】公害 ・【古典】竹取物語、ギリシャ神話、能楽(観阿弥・世阿弥)、源氏物語 …と、盛りだくさん。「ほぉ〜」と感心しながら読んでしまった。 作中世界について、↑の記事を書いた和久井さんが「異世界風ジャパン」と言ってたけど秀逸すぎる表現ですね。 日本の男子学生が自宅で貴族みたいな長テーブルで食事して平然と燭台持ちながら地下室に向かい出すの最高…! 少女漫画でおなじみの憧れの欧州の上流階級の暮らしを「こういうの好きなんでしょ?」ってサラッと現代日本(※70年代)にぶっ込んでしまう素直さ柔軟さが素晴らしい。 なによりにぶっ込んでも違和感を感じさせず、世界観を崩壊させない手腕がすごい。 正直1巻の時点ではスパダリというか結構粘着ヒーローって感じなので、2人がこのあとどうなるのかすごく気になる。 【追記】 気になったのが、主人公・美奈子という名前。 「ディモスの妹で、美と愛の女神ヴィーナスだから美奈子」という説明がされていたのですが、この「ヴィーナス=美奈子」って何が発祥なんだろう。 いままで「ヴィーナスで美奈子」と言えば愛野美奈子ことセーラーヴィーナスだと思っていたので驚きました。 あと1巻の最後のお話「愛は炎の中に」のカップルのやりとり。「やけどで酷い容姿になってしまった恋人(男)のために目を潰した彼女」って、これも何か元となる故事があるんだろうか。康一くんは由花子さんのために目を潰そうとしたけど、悪魔の花嫁読んでたのかな…。