あらすじ足利家と並ぶ源氏の名門・新田家は、上野を中心に越後、武蔵、下総、相模と強大な勢力を持っていた。義貞三十三歳の時、元弘の乱に幕府の催促に応じて楠木正成の千早城を攻撃したが、尊王の義貞は護良親王の令旨を受けるや、病と偽り上野に戻る。元弘三年尊氏の倒幕挙兵を機に、幕府派遣の徴税使を惨殺し、生品明神の社前で勤皇の義旗を翻して、幕府へ宣戦布告! 防備の強固な鎌倉へ、干潮を利用して稲村ヶ崎を迂回し、極楽寺坂の背後に出る作戦で、見事攻め込んで行った。百四十余年続いた鎌倉幕府が崩壊する!
詳しく語れる方に出会ったことがないです。多分日本の歴史の中でも最高級に軽視されている時代ではないでしょうか?? それで歴史好きとしてはもやもやしていたので、室町幕府スペースマンガで検索して上位に出ていたこちらを読むことにしました。 つくりは、後醍醐天皇を中心とする倒幕運動が盛んになってきた時期から室町幕府成立くらいまでの時代を、①楠木正成、②足利尊氏、③新田義貞の3名を主人公に3回書いた形になっています。①→②→③と別の主人公の視点から歴史を3度繰り返すことになるので、脳への定着も促進されます。 なので、試験勉強にはもってこいですね。ただ試験にこの辺りがあまりでそうにないですが・・ マンガとしてはオーソドックスで、余計な味付けなどなく、素材(太平記)の良さをシンプルに引き出すような感じです。ですが、かえってテンポ良くこの時代の出来事を学ことができたので、今回はわたし的にもこのチョイスはベストでした。 足利尊氏が室町幕府を開いたので、主人公的な立ち位置と思いきや、意外とそうではなく、足利尊氏と戦った(そして負けた)楠木正成や新田義貞がもてはやされるのかについて朧げながらわかってきました。 特に楠木正成さんについては、なぜ皇居内に立派な像があって、戦前に大忠臣として崇められていたのかよく分かってなかったですが、その一生が外観できて良かったです。 余談ですが、「足利尊氏」でGoogle検索しようとすると「足利尊氏 メンヘラ」とサジェストが出るのが今は気になってます。