あらすじ1800年代、駿府には有名人がいた。同時代、隣の町の清水にはのちの清水次郎長がいた。彼は次郎長ほど有名人ではないが、その奇行の数々は次郎長親分も足元に及ばない男だった。安鶴は本業は左官だったが、実に多芸多才の人だった。安鶴は大工も得意なら、彫刻、印刻、絵、狂歌、俳句もたしなみ、力も強かった。