あらすじ

仙台の町を歩いていると妙なことに気づく。あちこちの店で奇妙な写真が飾られているのだ。子どもだか大人だかわからないようなおかしな男の写真だ。招き猫とか福助というのならわかるが、仙台ではこれが「福の神」というのだから驚く。実在した「仙台四郎」がなぜ「福の神」として祀られるようになったのだろうか。
神秘家列伝 1巻

スウェーデンボルグは、奇跡的なアタマを持って生まれ、普通の人間では想像もできないものを見た。常識ではとても考えられない不思議な体験をして、世界をあっと驚かせて死んでいった。世界には、「目の見えないもの」を見ようと工夫したり、生まれつき見える人たちがいる。これはそういう「神秘家」たちの物語である。

神秘家列伝 2巻

「ブードゥー教」のはじまり、フランソワ・マカンダルはアフリカ西海岸で奴隷として捕えられ、サン・ドマングに送られた。サン・ドマングは当時フランスの海外貿易の大部分を占めていたが、その労働力は残酷な強制労働によって産出されていた。連れてこられた大勢の黒人たちは、遥かなるギネー(アフリカ)の神を思った。

神秘家列伝 3巻

中世の日本では、たくさんの怪しい術を使う者がいた。中でも陰陽師はその道の達人だった。陰陽師は陰陽五行説にもとづいて自然現象を説明し、人間や国の吉凶を判断した。また、彼らは目に見えない世界にも精通し、式神を手足のごとく使うなど、摩訶不思議な世界の方々だった。陰陽師の第一人者が安倍晴明だった。

神秘家列伝 4巻

コナン・ドイルとはかの「シャーロック・ホームズ」を創った男だが、彼が一方で熱烈な愛国主義者であり、「心霊主義者」であったことはあまり知られていない。1859年、スコットランドの首都エジンバラで、コナン・ドイルは生まれた。ドイル家は貧しかったが、少年ドイルは貧困にめげず、元気に生きていた。

神秘家列伝 5巻

出口王仁三郎はどうやら霊界に入ったようで、その様子を多少誇大妄想気味であるが語っている。我々は王仁三郎を通して見たこともない世界をのぞいてみることにする。子どもの頃から神童といわれ不思議な才能を発揮した王仁三郎だったが、どこかトボけたところもあった。どうやら彼は「屁好き」だったらしい。

神秘家列伝 6巻

井上円了は大学者だが、どういう訳か「妖怪」が大好きで、それが自分でも不思議に思われたらしく「不思議庵主」と号されている。井上円了は東洋大学の創始者であるが、迷信を除去しようと妖怪の研究をするうちに「お化け博士」と渾名されるほど有名になった。すなわち彼は何を隠そう大の妖怪好きだったのだ。

神秘家列伝 7巻

仙台の町を歩いていると妙なことに気づく。あちこちの店で奇妙な写真が飾られているのだ。子どもだか大人だかわからないようなおかしな男の写真だ。招き猫とか福助というのならわかるが、仙台ではこれが「福の神」というのだから驚く。実在した「仙台四郎」がなぜ「福の神」として祀られるようになったのだろうか。

神秘家列伝 8巻

1800年代、駿府には有名人がいた。同時代、隣の町の清水にはのちの清水次郎長がいた。彼は次郎長ほど有名人ではないが、その奇行の数々は次郎長親分も足元に及ばない男だった。安鶴は本業は左官だったが、実に多芸多才の人だった。安鶴は大工も得意なら、彫刻、印刻、絵、狂歌、俳句もたしなみ、力も強かった。