あらすじ出世のためには上役でさえ平気で蹴落とす寧成。だが、朝廷は官僚の不正を暴く寧成の行いに喜び、次々と重い役目に就かせていった。軍司令官を経て、都で中尉に任命された寧成は辣腕をふるうが、その残酷さに皇族や高官たちは震えあがる。しかし、そんな寧成もついに…。
史記にはメインのストーリーとなる「本紀」の他にも色々あって、こちらはその中で、本紀に描ききれなかった人物で特に取り上げたい者にスポットライトを当てる「列伝」というシリーズもののコミカライズです。 コミカライズ担当はお馴染みの横山先生に白羽の矢が立っています。 列伝とかいっても結局本紀では取り上げられなかった人たちなので、どうせ大したことないだろうと完全にナメていたのですが、面白い!! というか本紀にもゲスい人物とか道徳観ヤバめの人物とか大量に出てる中で、むしろ列伝で取り上げられている人物に素晴らしい方が多くないですか??話もすごく今読んでも「なるほど」「酒チャビンもかくありたい」と思わせるものが多く、善い価値観の普遍性を確認することができました。 「士は己を知るもののために死す」とか「法律によって指導し刑罰によって統治しようとすれば、民は少しでも抜け道を探そうとして恥を知らない。徳によって指導し礼によって統治すると恥じることを知り、正しい道をふみおこなう」などほんまにそうやねんな、とありがたく拝読しました。 勉強になりすぎて、明日から出世してしまうかもしれません。