あらすじ

みるくと二股を続けながら、絵里を利用してノンに近づいた二郎。自分のことよりも、絵里の気持ちをないがしろにしたことが許せないみるくは、二郎に別れを告げる。しかし事態はそれでは収まらず、耕平と二郎はどちらかが事故るまでのチキン・ランでカタをつけることに。そして一連の騒動が収まった後、耕平の天敵である警官の田口修一が軽井沢へ赴任。さらに耕平に転機が訪れる。青き若者の心と青い海の地への想いに彩られた長編青春群像、第三巻!
軽井沢シンドローム 1

カメラマン・相沢耕平とイラストレーターの松沼純生は、会社を辞め金が底を突いたため、純生の姉・薫が住む軽井沢の別荘へ。さっそく津野田絵里にフラれた純生をよそに、耕平は薫と関係をもち、自身が初代総長を務めた暴走族「DEEP」と因縁をもつ久遠寺紀子(ノン)とも深い仲に…。80年代軽井沢を舞台に繰り広げられる無邪気な若者たちの伝説的青春群像! 二代目総長・恩田二郎、喫茶店「ら・くか」のマスター蓑輪貴成と妹のみるく、ノンの親友・木下久美子、そして吉沢まなみなど主要人物が一堂に会する第一巻!

軽井沢シンドローム 2

ノンに妊娠の疑いが…。さらに時を同じくして薫にも妊娠が判明する。ロス生まれの母親をもち、兄弟を母の流産で亡くしている耕平は、妊娠という事実と自分の夢を天秤にかけて人生のケリをつけようとする。その騒動が落ち着いた頃、みるくとヨリを戻したはずの二郎がノンに惚れたことを耕平に告白。そうとは知らぬ絵里はそんな二郎に恋心を伝える。そして貴成までもがお見合いを決意。軽井沢の人間模様はより複雑になっていくのだった。

軽井沢シンドローム 3

みるくと二股を続けながら、絵里を利用してノンに近づいた二郎。自分のことよりも、絵里の気持ちをないがしろにしたことが許せないみるくは、二郎に別れを告げる。しかし事態はそれでは収まらず、耕平と二郎はどちらかが事故るまでのチキン・ランでカタをつけることに。そして一連の騒動が収まった後、耕平の天敵である警官の田口修一が軽井沢へ赴任。さらに耕平に転機が訪れる。青き若者の心と青い海の地への想いに彩られた長編青春群像、第三巻!

軽井沢シンドローム 4

耕平は仕事仲間からのロス行きの誘いに結論を出せないまま、元モデル・久野縁の住む函館へ。渡米当日、姿を現した耕平を追うまなみを見て、まなみといい感じだった純生は、またしても自分がフラれたことを知るのだった。そして軽井沢では田口が薫に急接近。さらに貴成の見合い相手・片岡弥子と弁護士の阿川省吾がそろって訪れたことで、関係者の間に波風が立つことに。婚約、幼馴染、夢。信じていたものの形が変わり始める…!

軽井沢シンドローム 5

男女関係のトラウマがあり、阿川は幼馴染である川村舞の夢見がちな想いを受け入れられない。そんな阿川に、自分のせいで人間不信になってしまった弟をだぶらせてしまう弥子。はたして弥子の心は婚約者の貴成、友人・阿川のどちらにあるのか。そんな中、耕平は薫の両親に会うべく大宮に向かう。耕平が動いたことで運命の歯車は大きく回り始め、離婚が成立した子持ちの田口を軸に舞とノンが三角関係に!?

軽井沢シンドローム 6

諏訪神社の縁日で暴漢に襲われた久美子たちを救った、暴走族「桃太郎」のリーダー・吉崎匡一。まなみの弟でもある匡一は、過去のトラブルから耕平を恨み、復讐の機会を探っていたのだ。耕平の最初の女である折居ゆうこを使い、暴走族「EVE」のリーダー・斗賀野衣舞を動かしタイマンに持ち込む匡一。その勝負の後、耕平と匡一を待っていたのは、周囲を巻き込んだ衣舞一派の暴走族との凄惨な抗争だった!

軽井沢シンドローム 7

二郎を刺し、舞を拉致し、エスカレートする衣舞の凶行。悲劇でその幕は下り、阿川は弁護士を、田口は警察を辞するなど、その結果は軽井沢の面々に少なからず傷跡を残すこととなった。ほどなくし、再び耕平にロス行きの話が持ち上がる。耕平の代わりにロスに飛んだカメラマンが何者かに襲われたというのだ。明日にも子供が生まれる薫を残し、憧れの地・ロスに降り立った耕平は、そこで祖父のビル・ハンターと出会う!

軽井沢シンドローム 8

貴成と結婚する弥子の荷物を届けに、弟の一弥が軽井沢にやってきた。一弥に関心を寄せる絵里は、やがて一弥の心の底にある闇を知ることになる。同じころ耕平の愛人であった縁が結婚するという噂が広まる。しかもその相手が純生だというのだ。真偽を探る耕平たちは、それが舞の務める喫茶店の改装話に絡んだ詐欺であることを知り、やがてそれは一弥をも巻き込んだ暴力団抗争にまで発展していく…。

軽井沢シンドローム 9

匡一が阿川、田口と設立した探偵事務所に、家出した女子高生の捜索依頼が舞い込んだ。偶然にも鎌倉で彼女を見かけた耕平は、被写体として彼女を追いかけるうちに、その経緯を聞くことになる。一方、絵が売れずスランプに陥っていた純生は、胃痛に苦しめられながらも渾身の一枚を描き上げた。その絵が画商の北島小夜子の目に留まることになり、結果、大きく自信をつけた純生は再び絵里への想いを口にするのだが…。果たして大団円となるか!? 傑作長編青春群像、ここに完結!