「きみは金で買われた花嫁なのだよ」時は大正、時代は男性優位で女学生達の関心はもっぱら自分がどれ程地位のある殿方に貰われるかという事。そんな中私だけが結婚に興味がなく、子供の頃から兄妹の様に育った使用人の吉也と共にいつまでもいたいと願っていた。けれどその願いは叶えられない。突如として現れた地方の成金財閥、清瀬川公司郎。彼が私の許嫁だという。私は金で売られていた。十六年間誰にも触れさせた事の無い肌を無理矢理開かれ、この日から私の地獄は始まった。公司郎だけでなく、舅や義祖父までもが私の躰を弄び…私は堕ちた…。吉也…私は汚されてしまったの…。※この作品は【危険恋愛M】vol.92でもお読みになれます。
何もかも終わりだ。プライドも貞節も力ずくで奪われ、私にはもう何も残ってはいない。地獄だ。しかし、それはまだ地獄の始まりに過ぎなかった。「早く跡継ぎを」の口実の元、昼も夜も奴隷の様に奪われる躰。その度に心の中で初恋の吉也に詫びながら、それでも私は耐えていた。けれど、奪われ続ける私を狙っていたのは公司郎だけではなかった。舅である義父が…そして義祖父迄もが…。その男達の欲望に気付いてか姑にも酷く羞恥的な嫌がらせをされ、この家には私の味方は誰もいない。助けて、吉也…! だがその頃、吉也にも縁談の話が持ち込まれていた事を、私はまだ知らなかった…。※この作品は【危険恋愛M】vol.94でもお読みになれます。