あらすじ自らがゲイであることを告白したたすくと、彼の思いを受けとめた「談話室」に集う人々―― そのメンバーの一人の美空秋治は、「談話室」の中でだけ女装をしている小学生男子。自分はどうなりたいのか、なぜ女装をしたいのか… 何もわからないという美空を、年上の友人として導こうと決意したたすくは、尾道の花火大会へ女装した美空と一緒に行くことを提案したが……? 尾道を舞台に鎌谷悠希が描く性と生と青春の物語、第2集。
尾道を舞台に性的マイノリティの人々の心の葛藤と交流を描いた漫画。 4巻あっという間に読んでしまいました。面白かった。 こういうのを読むといつも、自分は気づかないうちに誰かを傷つけてはいないだろうか…と己の振る舞いを顧みてしまう。 この漫画には、“誰かさん”というつかみどころのない謎の女性がいて、その人の存在意義がいまいちわからないのですが、最後にはこの人自身がこの漫画のメッセージそのものであることがわかります。 主人公のたすくは談話室という場所に出会えたけど、それはかなり運がよくて、そうじゃない場合の方が実際は多いよなぁ…。そういう人に出会った時は特別扱いでなく、自分と同じそこら中にいる“誰かさん”なんだと思えるようになりたい。