あらすじ

小早川秀秋の家臣・稲葉正成の後添えとなった斉藤福=春日局は、子にも恵まれ幸せな生活をおくる。しかし、豊臣秀吉の死後、徳川家康と石田三成の対立が明らかになるにつれその生活に不穏な空気が流れ始める。天下分け目の関ヶ原、徳川側につくべきか、石田側につくべきか、決めかねる主君・小早川秀秋を前に、稲葉正成は思い切った行動にでる……。
春日局 -けふぞ火宅を- 1巻

東京都文京区の麟祥院には一人の女性が眠っている。彼女の名は斉藤福。徳川家光の乳母で、春日局の事である。明智光秀の重臣・斉藤利三の娘に生まれ、不自由のない暮らしをおくる福だったが、本能寺の変、それに続く山崎の戦いの明智勢の敗北により、福は各地を流浪することとなる。戦国の世を生き抜き、揺籃期の徳川家大奥で並ぶ者なき権勢を誇ることになる一人の女の生涯を追った、一代記。

春日局 -けふぞ火宅を- 2巻

小早川秀秋の家臣・稲葉正成の後添えとなった斉藤福=春日局は、子にも恵まれ幸せな生活をおくる。しかし、豊臣秀吉の死後、徳川家康と石田三成の対立が明らかになるにつれその生活に不穏な空気が流れ始める。天下分け目の関ヶ原、徳川側につくべきか、石田側につくべきか、決めかねる主君・小早川秀秋を前に、稲葉正成は思い切った行動にでる……。

春日局 -けふぞ火宅を- 3巻

稲葉正成と離縁し、徳川秀忠の息子・竹千代(後の家光)の乳母となった斉藤福=春日局が江戸城で見たのは、跡継ぎをめぐる様々な人間の思惑によって苦しむ幼き竹千代の姿だった。竹千代を守るため、福は江戸城を抜け出し、徳川家康に命がけの直訴を行う……。戦乱の世を生き抜いた女性の一代記、ここに完結。