夕梨(ユーリ)はごく普通の中学生。楽しいデートの最中にいきなり水たまりのなかに引きずり込まれてしまう。目が覚めたところは、古代ヒッタイト帝国。皇妃の謀計のために、時空を超えていけにえとして連れてこられたのだ。皇妃に命を狙われるユーリは、危ないところを皇子・カイルに助けられ、側室としてカイルの宮にかくまわれる。なんとかして、日本に戻りたいユーリだが…!?
皇妃の手下・ズワに捕らえられたユーリ。ティトはユーリを救うため、自ら犠牲になってしまう。ティトのかたきを討つまでは日本に戻らないと誓ったユーリは、カイルと行動を共にすることに。
カイルの知略で、ユーリは民衆から「戦いの女神(イシュタル)」と崇められることに。だが、皇妃はそんなふたりの仲を裂くために、カイルの弟・ザナンザに薬を盛って操り、ユーリをさらわせる。
ミタンニとの間に紛争が勃発したため、皇帝はミタンニ征伐を決意。そして、その先鋒をカイルが務めることになる。征伐のほかに「竜の眼」という秘宝を手に入れるべく長期遠征に出かけるが…!?
ミタンニ軍が駐留する都市国家・マラティアを陥落させたカイル。だが、ミタンニ軍が撤退する際、ユーリが黒太子にさらわれてしまう。その上、黒太子の側室にされてしまい…!?
ユーリを人質に籠城を続ける黒太子。そして、ユーリに特殊な香をかがせ、ユーリを抱こうとする。そのころ、カイルはユーリを救うため、女官に変装し城内に侵入するが…!?
ある日、ヒッタイト王家にエジプト王家から縁談の申し込みがきた。エジプトに行くことになる第1候補はカイルであったが、戦車競争の末、エジプト行きはザナンザに決定する。
伝染病で皇帝が崩御。カイルの兄が即位し、その皇太子候補としてカイルと皇太后の息子であるジュダの名前があげられた。そんなとき、ユーリの偽物がカタパに出現し…!?
民衆の圧倒的な支持を得て、カイルが皇太子に決定した。そして、カイルと以前関係のあったギュゼルが、カイルの子どもを育てていたと名乗りでてきたのだが、ギュゼルは皇太后に操られているらしく…!?
皇太后は側近・ウルヒを使い、皇帝を暗殺する。そして、その罪をユーリにきせる。濡れ衣をきせられたユーリは、カイルにユーリの侍女の故郷・アリンナのハッティ族の元へ送られる。
濡れ衣をきせられたユーリを助けようと、ユーリの侍女・ウルスラは自ら暗殺犯として名乗り出る。ウルスラが処刑されたことで、カイルはすばやく皇太后の私兵を鎮圧するのだが…!?
新皇帝となったカイルは、エジプトが攻めてきた東へ出陣することに。日本へ戻るまであと半年となったユーリは、西へ出陣する。ユーリは「暁の明星」が昇るまでに戻ってこれるのか…!?
エジプト軍と戦っていたかカイルは、勝利を目前にし、敵軍のラムセスに矢で討たれてしまう。遠く離れていても、カイルの身になにか起こったことを感じたユーリは…!?
カイルはユーリを正妃にしようと心に決める。しかし、ナキアの謀略により、カイルの後宮に大勢の正妃候補が集められてしまう。そして、ユーリに嫉妬した候補の姫君たちは…!?
ナキアの側近・ウルヒに捕らえられてしまったユーリ。カイルの側近・ルサファがナキアに操られていたのだ。カイルはユーリを救うため、ナキアと全面対決する姿勢だが…!?
ユーリを正妃にというカイルの決意に、元老院御前会議は賛成と反対に割れた。ナキアはユーリが近衛長官に就任し、エジプト戦で見事な活躍をおさめれば、正妃として認めるという条件を出した。
エジプトとの国境の街・ウガリットに派遣していたカイルの弟が消息を絶った。近衛長官として出陣したユーリの前に、ラムセス将軍率いるエジプト軍が侵攻してきた。
カイルの機転によって、ユーリはラムセスの手から救出される。そして、ユーリから子どもができたことを告げられ、喜ぶカイルだったが、早くもナキアの手が…!?
ナキアの謀略により、ユーリを乗せた船は沈没してしまう。ユーリはルサファと共に敵国の船に引き上げられる。ルサファはユーリを救うため、ラムセスに助けを求めるのだが…!?
ラムセスの自宅で、手厚く保護されているユーリ。そして、カイルの身辺にスパイがいると知ったユーリは、カイルの身を心配して、ルサファをカイルの元に帰そうとするが…!?
ラムセスがラムセスと対立する王太后に捕らえられてしまった。ユーリはラムセスを救い出すため、エジプトに残り、エジプトの内乱を扇動する。
ユーリの策でラムセスは救出され、王太后は失脚してしまう。そして、ユーリはナキアの売国行為の証拠を発見し、ナキアを廃位すべくエジプトを脱出する。
エジプトとの一大決戦の幕が切って落とされた。戦いがヒッタイト優勢で進んでいくなか、一対一で男の決着をつけようとしたカイルとラムセスは…!?
エジプトとの戦いはヒッタイトが勝利をおさめる。そして、首都・ハットゥサへ帰る途中、イル・バーニが捕らえたナキアの側近・ウルヒと対面したユーリたちは…!?
カイルの弟・ジュダが皇帝の本当の子どもではなく、ナキアの側近・ウルヒの子どもではないかという噂が流れた。しかし、ウルヒは自分はジュダの父親ではあり得ないことを証言して…!?
ナキアは失脚し、生涯幽閉の身となった。空位となったタワナアンナ位につくため、ユーリはカイルの正妃になることが決定する。しかし、ナキアが脱走してしまい…!?
ユーリを消す武器となるユーリの服を手に入れたナキアは、ユーリを消そうと最後の罠を仕掛ける。しかし、ナキアの捨て身の報復は、ジュダの継承権放棄によって幕を閉じた。
ユーリとカイルの結婚式と戴冠式は無事に終わる。ユーリとカイルのその後を描いた、「天は赤い河のほとり」番外編3編を収録した、感動の最終巻!!
よく分からない謎の力で古代ヒッタイトに連れられてそこで生きる女の話。主人公は中学生だが、それは読んでいるうちに忘れてしまうくらいの頼もしさを感じた。よくある現代の知識を使って無双みたいな要素はなく、現代人で良かったねと思う場面が二つあるくらいである。 私は序盤から常に頭の片隅で帰りを待っている日本の家族について考えていた。どんな思いだったのだろうかと。そこら辺は本編では一切語られないので読み終わった後はしばらく悲しい気持ちで過ごした。
篠原千絵先生の長編かつ傑作マンガで、トルコに行ってみたい女性ならぜひ一度は読んで欲しい、オススメのマンガです。古代トルコのヒッタイト帝国についてかなり調べて、そして想像力でマンガらしく膨らませているのが見事です。 絵柄は昔のマンガ絵ですが、内容は一人の女性としても、歴史好きとしても、マンガファンとしても、よく考えられているなと今でも感心します。特に後半になるにつれて人生を考えさせられるストーリーは深みを増し、エジプトのネフェルティティ王妃の最後のくだりは心に残ります。 私はトルコ旅行の前にこのマンガを読んで、トルコにはまって大好きになり、ハットゥサ遺跡に行き、シルクロード中を旅することになりました。原点のようなマンガです。 また、続編の番外編となるナプテラ王女の話は、なぜこのマンガのテーマで日本とトルコをつなぐのか、というメッセージが暗に示されていて、篠原千絵先生のうまいまとめ方に脱帽しました。
宝塚で舞台化されるようなので読んでみました。 全然期待してなかったんですが面白いです。ヒロインのユーリが強くて可愛い……
よく分からない謎の力で古代ヒッタイトに連れられてそこで生きる女の話。主人公は中学生だが、それは読んでいるうちに忘れてしまうくらいの頼もしさを感じた。よくある現代の知識を使って無双みたいな要素はなく、現代人で良かったねと思う場面が二つあるくらいである。 私は序盤から常に頭の片隅で帰りを待っている日本の家族について考えていた。どんな思いだったのだろうかと。そこら辺は本編では一切語られないので読み終わった後はしばらく悲しい気持ちで過ごした。