あらすじ夕梨(ユーリ)はごく普通の中学生。楽しいデートの最中にいきなり水たまりのなかに引きずり込まれてしまう。目が覚めたところは、古代ヒッタイト帝国。皇妃の謀計のために、時空を超えていけにえとして連れてこられたのだ。皇妃に命を狙われるユーリは、危ないところを皇子・カイルに助けられ、側室としてカイルの宮にかくまわれる。なんとかして、日本に戻りたいユーリだが…!?
よく分からない謎の力で古代ヒッタイトに連れられてそこで生きる女の話。主人公は中学生だが、それは読んでいるうちに忘れてしまうくらいの頼もしさを感じた。よくある現代の知識を使って無双みたいな要素はなく、現代人で良かったねと思う場面が二つあるくらいである。 私は序盤から常に頭の片隅で帰りを待っている日本の家族について考えていた。どんな思いだったのだろうかと。そこら辺は本編では一切語られないので読み終わった後はしばらく悲しい気持ちで過ごした。