あらすじ小さな嘘からはじまった臆病な少年の物語… 激動の最終巻!! 冬の陣の折、にわかに持ち上がった真田幸村との繋がり。その因縁が明らかになり、自らの宿命に立ち向かう覚悟を決めた小太郎は、大切な人を護るため、最後に一世一代の大嘘をつく―――!!
剣術道場でボコボコにされては泣いて帰って来るのに、母親に「剣の天才だ」って嘘をついていたような小太郎が、男子が生まれなかった高高条家存続のため後継者として連れ去られてしまった幼馴染おしんのために、上司の侍から怒られたり、家老からイビられるのにもめげずに、立派な侍に成長していく話。 誰がどう見てもヘタレなんだけど、最後の最後にこいつはすごい立派な侍だって言わせるシーンがあってあそこがすごくよかった。 江戸初期の舞台設定も結構しっかりしていて、時期としては徳川幕府ができたばかりの頃だけど、当時の情勢がごたついているところが物語に結構食い込んで来て、そこらへんも面白かった。