あらすじ講道館は発展の一途をたどり、入門者数も明治42年頃までには一万人を超すまでになった。その頃最も話題になった試合は、京都武徳大会で行われた、徳之島生まれの豪勇・徳三宝と、関西柔道界の麒麟児・田畑昇太郎の一戦であった。大歓声のなか、磯貝一審判の掛け声によって、いよいよこの世紀の三本勝負の火ぶたが切って落とされた。