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『おしえて! ギャル子ちゃん』の鈴木健也さんによる傑作短編です。 「映画の中のエロ」というテーマを軸に、何の映画だったかは覚えていないものの断片的なキーワードを入力することでその映画を推測して当ててくれるサイト、そしてそのユーザーを巡る物語となっています。 皆さんは、まだ無垢な子供のころにうっかり観てしまい強烈に胸に刻まれたシーンはあるでしょうか。私も映画の名前は解りませんが未就学児だったころに観たシーンが今でも脳裏に焼き付いています。マンガでも同様のことは起こりがちですよね。 「人によってエロいと感じるものは違う」 「そもそもエロいとは何か」 という深淵にも光が当てられていきます。 その結果、最初は胸の大きな女性が出てくる映画だけを登録するユーザー(おっぱいは大きければ大きいほどいいが貴賤はないという哲学の持ち主)や、顔も体も良い男が最高として上質な裸の男が出てくる映画ばかり登録する女子高生(自称:皇帝のような暮らし)など比較的メジャーな性癖の持ち主が登場しますが、女性に金玉が蹴られているシーンのある映画だけを選出する老女を始め段々とコアな性癖の持ち主が登場してきます。 そういった作品を観たことでそんな性癖になったのか、あるいは、元からあった性癖がそれをきっかけに掘り起こされたのか。鶏と卵のどちらが先かはわかりませんが……ともあれ世界に存在する多様性の趣深さを短い中でも感じられる作品です。 それに加えて最後には謎の感動もあり、ワンコインかつ短時間で読める短編としては高い満足度を得られます。
兎来栄寿
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タイトル
本文
あのエロい映画なんだっけ?
あのエロい映画なんだっけ?
鈴木健也
鈴木健也
あらすじ
もし、映画のエロいシーンを検索できるサイトがあったとしたら…? 不意に現れるおっぱい、複数の男性の裸、金玉を蹴り上げるシーン、果ては大爆発のシーンまでもがエロの対象になっていく。やがて、抗えない己の性癖と、溢れ出る映画への愛情を映し出すサイトは、たくさんの人を巻き込んで…。
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寒くなると肩を寄せて(新装版)

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虫を食べると噂の美人先輩、見世物小屋で働くシャム双生児の少女、画家の夫とサディスティックなその妻、カフェの眼鏡店員に淡い恋心を抱く少年、ピンクチラシを配りながら孤独に暮らす悪魔っ娘、レンタルビデオ店で出会った中学生男子の友情、身長差凸凹女子高生コンビの文化祭など、7編の物語を収録。『蝋燭姫』『おしえて! ギャル子ちゃん』の鈴木健也による短編集、やたら大きい女子高生とやたらちっちゃな女子高生ふたりのドタバタ文化祭を描いた「大きな森 小さな園」も新たに収録。
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中世末期のヨーロッパ……弟王子に玉座を簒奪された美しき姫・スクワは、たった一人残された男装の侍女・フルゥとともに女子修道院へ追放される。慣れない清貧な生活を強いられる中、それでもフルゥはスクワに忠誠を誓い、いつか彼女を玉座に戻そうと懸命に励むのだが、やがてスクワを求める男たちが女子修道院へと踏み入ってくる……。美しい巻き毛の金髪と、蝋のように白い肌をしたお姫さま。煤けた炭のような黒髪と、泥のような褐色の肌をした男装の侍女。ふたりを取り巻く荊棘と血の物語。

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表現の自由を侵す権力と闘う映画人たち 第二次大戦後。ソ連とアメリカ、二大大国の冷戦が始まった。ソ連の力に強い脅威を感じた米国右派の政治家は世論の喚起を狙って、共産党員および共産党シンパと見られる人々を厳しく排除した。この赤狩りの陣頭指揮を取るFBI長官・エドガー・フーヴァーは、当時の娯楽の王であった映画界にいるアカを葬り去ることを宣言した。非米活動委員会(HUAC)による聴聞会が始まる。ハリウッドの映画人たちはこの権力の弾圧といかに闘うのか!?
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大人になるって、どうすればいいの? 親からすべての娯楽を禁止されて育った天羽秋音は、ドラマのキスシーンも観れないくらい、“刺激的”なものが少し苦手。高校生にもなったんだから、なんとか克服したい! と意気込むが、なかなか道は険しい。そんな中、映画オタクの冬峰と知り合い、15禁映画を観ることになり…!?
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2023年読んだ読み切り PART.1 2023年8月26日まで