あらすじ
好きなことが見つけられず、放課後を持て余す女子高生・高峯。ある日、電車内で落とした本を取り違えたことから読書好きの他校の生徒・咲倉と出会う。「本」を介した放課後のみの不思議な交流の中、高峯と咲倉はお互いに惹かれ始めていき――。友情でも恋愛でもない、ふたりだけの名前のない関係性を育む少女たちの青い春――。
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好きなことが見つけられず、放課後を持て余す女子高生・高峯。ある日、電車内で落とした本を取り違えたことから読書好きの他校の生徒・咲倉と出会う。「本」を介した放課後のみの不思議な交流の中、高峯と咲倉はお互いに惹かれ始めていき――。友情でも恋愛でもない、ふたりだけの名前のない関係性を育む少女たちの青い春――。
好きなことが見つけられず、放課後を持て余す女子高生・高峯。ある日、電車内で落とした本を取り違えたことから読書好きの他校の生徒・咲倉と出会う。「本」を介した放課後のみの不思議な交流の中、高峯と咲倉はお互いに惹かれ始めていき――。友情でも恋愛でもない、ふたりだけの名前のない関係性を育む少女たちの青い春――。
『春とみどり』の深海紺さんによる、新たな女性同士の関係性を描いた作品です。 一目見て深海紺さんだと解る雰囲気と絵柄で、繊細に静やかに紡がれていく感情の糸と糸が今回もとても良いです。 本作は、女子高生ふたりが読書を通して仲を深めていくという内容なのですが、本がキーアイテムとなっている部分も非常に好みです。本をあまり知らない人にお薦めするのは、難しくも楽しい作業だよねと本の虫の咲倉を見ながら感情移入を深めました。 女子高生らしい交友関係の中での諸々も程よく描かれていて、そちらの方に同調したり反発したりする人もいることでしょう。 何しろ、メインのふたりの関係性とその推移が、急行ではなく各駅停車のようにひとつひとつ進んで行くこの感じが良いです。停車駅のホームの屋根にでもなってふたりを風雨から守りながら見守っていたい。そんな風にすら思わせてくれます。 女の子同士の関係性の物語が好きな方は押さえておくべき作品です。