あらすじ

室町・戦国時代―各宗派は信者を増やし、大きな勢力を獲得していく。しかし、権力者の弾圧によって経済的基盤を失い、権力に翻弄され仏教勢力は衰退してしまう。江戸時代になると、檀家制度や寺小屋などの影響により、仏教は民衆の間に深く浸透していくが、幕藩体制に組み込まれ、かつて新仏教を生み出した創造的エネルギーは失われていく。時代の変遷のなかで、仏教が日本の社会に根づく歴史を辿る。日本仏教完結篇。
仏教の歴史〈日本 1〉

6世紀半ば百済から仏具・経典・仏像が伝来され、仏教の受容をめぐって蘇我氏と物部氏の間で激しい対立が続く。争いは崇仏派の蘇我氏が勝利をおさめ日本仏教の基盤がつくられた。蘇我氏によって固められた仏教はほとけの教えを理念として政治を行った聖徳太子に受け継がれ、国は寺院を建立したり、経典の講説を行うなど国家仏教へと発展していった。朝鮮から日本へ―。我が国に仏教が根づくまで、その歴史の実像に迫る。

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仏教の歴史〈日本 2〉

比叡山では最澄亡き後、その意志を受け継ぎ、唐に渡った円仁、円珍が天台密教を盛んにした。やがて時代は平安末期、都では疫病が流行し、治安は乱れ、乱世の様相を呈した。法然は、あらゆる階層の人々に浄土念仏の教えを説き、苦悶する民衆に極楽往生の道を唱える。万人に開かれたこの新しい教えは親鸞、一遍へと受け継がれてゆく。天台密教の興隆から鎌倉新仏教の発展までその歴史をひもとく。

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仏教の歴史〈日本 3〉

一一九二年、本場中国の禅を携え帰国した栄西は、建仁寺を開き日本における禅宗の基礎を固めた。栄西に遅れること三五年、中国より帰国した道元は坐禅をあまねく勧め『正法眼蔵』を著した。一方、たびかさなる社会不安を背景に日蓮は『法華経』による末法救済の道を唱え、独自の思想を展開させた。禅宗、日蓮宗を中心に鎌倉新仏教の祖師たちの活躍を描き、鎌倉時代の日本仏教の流れを辿る。

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仏教の歴史〈日本 4〉

室町・戦国時代―各宗派は信者を増やし、大きな勢力を獲得していく。しかし、権力者の弾圧によって経済的基盤を失い、権力に翻弄され仏教勢力は衰退してしまう。江戸時代になると、檀家制度や寺小屋などの影響により、仏教は民衆の間に深く浸透していくが、幕藩体制に組み込まれ、かつて新仏教を生み出した創造的エネルギーは失われていく。時代の変遷のなかで、仏教が日本の社会に根づく歴史を辿る。日本仏教完結篇。

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