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遊撃士協会ル=ロックル訓練場。そこに正遊撃士(ブレイサー)となった、エステルの姿があった。せっかくの昇格も、彼女の心のなかにある暗いものが、エステルにつきまとっていたのだった。結社「身喰らう蛇」の間者として、エステルとその父・カシウスのもとにいた、ヨシュア。無意識の状態であるとはいえ、結社に動向を伝えていたこと、そしてなによりも、暗殺に加担していたことも加わり、エステルと一緒に過ごしていた彼は姿を消してしまう…。そのヨシュアの姿を追いながらも、正遊撃士としての一歩を踏み出すエステル。彼女の物語――。〈巻末には、底本のカバーや表紙などに掲載されていたイラストを「電子版オマケ」として特別収録!!〉