あらすじ

おいしいもの食べると思わず脱いじゃう脱衣系アイドルを審査員にした料理対決から、作中屈指の名悪役「ハンバーガーモンスター」が登場する肉汁バーガー編を収録した第3巻。筆者お気に入りのパン屋の池田くんとその妹も登場するので個人的に大好きな話ですが、この巻の収録作を描いている時に実際に羽根付きぎょうざを作ってみたら相当美味しかったのと、取材で食べたローストビーフが新人作家には身に余るほどの旨さだったのを覚えています。作中ではディフォルメして大げさに描いてある料理の数々も、元ネタの取材段階では本当に美味しいものばかりで、料理漫画を描いていて本当に良かったと心の底から思ったのもこのあたりです。ファーストフードじゃない、本当のハンバーガー屋さんの存在もこの頃知りました。一度はそういうお店で食べるのをお勧めします。そんな美味しそうな料理たちに思いを馳せながら読んで頂ければ幸いです。
天才料理少年 味の助【新装版】 1巻

伝説の料理人を祖父に持つごく普通の中学生、徳川味の助は洋食屋を女手ひとつで切り盛りする母親を手伝いながらも平凡な生活を送っていた。そんな味の助のもとにある日突然有名料理評論家が現れて、難癖をつけたあげくに雑誌で好評されてしまう。往年のマガジン料理漫画のテンプレを踏襲しながらも、かつて料理漫画界における「料理リアクションを隠れ蓑にしたはっちゃけた表現」の限界をワンランク上の次元へと引き上げたと自負している伝説のコロッケ編を収録した第1巻。

天才料理少年 味の助【新装版】 2巻

オリンピックも夢じゃない、校内でも有名な水泳少女平山かおり。だけど最近スランプで本来の実力が出せていないみたい? 幼馴染の萌乃香を通じて紹介を受けた味の助は、彼女のスランプを打開すべく、料理で元気をつけてあげようと、とある料理を披露する。このあたりから突っ込み所も急増し、泳げないのに冬の海に飛び込む、死んだお爺ちゃんももう一度生きてみたくなるようなとんでも漫画路線が確定した本作ですが、掲載当時の気象条件だと「北海道に台風は来ない」と散々突っ込まれたのに、後々温暖化が進み、日本の気象状況も変わってきて、北海道にも低気圧に変わらない台風が来るようになったので 「宗田の呪い」などと一部で言われたのも良い思い出です。そんなこんなの第2巻。ライバルキャラも登場して少年漫画らしさもマシマシです。

天才料理少年 味の助【新装版】 3巻

おいしいもの食べると思わず脱いじゃう脱衣系アイドルを審査員にした料理対決から、作中屈指の名悪役「ハンバーガーモンスター」が登場する肉汁バーガー編を収録した第3巻。筆者お気に入りのパン屋の池田くんとその妹も登場するので個人的に大好きな話ですが、この巻の収録作を描いている時に実際に羽根付きぎょうざを作ってみたら相当美味しかったのと、取材で食べたローストビーフが新人作家には身に余るほどの旨さだったのを覚えています。作中ではディフォルメして大げさに描いてある料理の数々も、元ネタの取材段階では本当に美味しいものばかりで、料理漫画を描いていて本当に良かったと心の底から思ったのもこのあたりです。ファーストフードじゃない、本当のハンバーガー屋さんの存在もこの頃知りました。一度はそういうお店で食べるのをお勧めします。そんな美味しそうな料理たちに思いを馳せながら読んで頂ければ幸いです。

天才料理少年 味の助【新装版】 4巻

本来ならそのまま警察に突き出すのが一番良いと思われる外人のおっさんを合法的にハンバーガーで撃退する味の助。この第4巻から舞台がホテルのレストランの厨房に変わります。少年漫画につき物の修行編のスタートです。当時、とあるホテルで正式に取材をさせて頂いて、従業員用の裏通路や大きな業務用の厨房などを見学出来たのが とても印象深かったです。少しでも作中に活かせていれば良いなと思います。久しぶりの一挙二話を使ったテコ入れ回があったのですが、「おっさんに料理食わせてもテンションあがらんな~」と思いつつ描いていたのは当時の担当さんたちには内緒で; おまけページの弾けっぷりも見もので、むしろこの巻のメインはおまけページにあると言っても過言ではない位の勢いです。作者おすすめです。

天才料理少年 味の助【新装版】 5巻

だんだん、この配信版の一番の売りはここの作者自らが書かなきゃいけない辱め(自作紹介)じゃないかと思えてきた第5巻。最終巻です。巷では失踪扱いの宗田ですが、こうして過去作の紹介を通じて生存をアピール出来るので、新装版配信は偉大です。他にも皆さんが昔大好きだった作家さんの作品が配信されていたら、この紹介欄をチェックして回るのも一興かもしれません。仕様上、作者本人が登録しなければならないので、ここが書かれている限り、あなたの好きな漫画家さんは生きている事になります。さて、内容紹介ですが、確か打ち切りが決まったのを知らされて、急遽風呂敷を畳む事になり、そこにどうやって最後の悪あがきを乗せるかに全力を捧げていたのを思い出します。現代風に言えば「more deban」組になってしまった幼馴染を出したり、好きだったキャラをどうにかこうにか詰め込んだ最終回は今でも後悔の無い良い締めになったと自負しております。良くも悪くも話題を巻き起こした本作を、皆様のライブラリの片隅に加えて頂ければ、これ以上の幸せはありません。拙い作品ですが、どうぞよろしくお願いいたします。