あらすじ

服役している鬼丸は東京検察庁の平林副検事に取引を持ちかけられ、5年余の刑期を残して釈放される。再会した新川は、元壬生会の岸田と組んで化粧品の原料に使う動物の廃血を大量に盗み取り、それを高値で大手化粧品会社・ソレイユ社に売りつけようとしていた。その情報を得た平林は襲ってきたリッキーを捕らえて、密告者として新川らに殺されかけていた鬼丸を救う。平林は新川たちも引き入れ、新しいチームを結成した。平林が新川たちに闇の仕事をさせ、新川たちが犯した犯罪は全て平林がもみ消す悪魔の契約である。平林の手下である悪徳警官の巣に匿われた新川は、平林の検事昇格に反対していた検察官適格審査会・相沢の暗殺を命じられ……。
猛毒商売(1)

嵯峨空恵寺住職・鬼丸法眼、古物商『紅屋』店主・井山憲太郎、飲食店経営・新川秀夫の三人は元ヤクザ。すでに解散消滅した梅原組の元組長・梅原周三の世話を続けている。もうボケも入り放蕩三昧を続ける梅原のために、トラブルや借金の連続で、ほとほと嫌気がさしていたが、それでも三人は元組長を見捨てられずにいた。梅原の作った賭場の借金1000万円を払える見込みがなく、新川たちは取り立てにきた暴力団壬生会若頭・森本を殺してしまう。壬生会の報復で井山は右手を失うが、9歳の投げナイフの達人・リッキーを使って壬生会組長を暗殺した。リッキーの姉でスケバンの君江は鬼丸の愛人になる。そして抗争の末、新川は重傷を負い、井山は死に、鬼丸は警察に捕らえられてしまい……。

猛毒商売(2)

服役している鬼丸は東京検察庁の平林副検事に取引を持ちかけられ、5年余の刑期を残して釈放される。再会した新川は、元壬生会の岸田と組んで化粧品の原料に使う動物の廃血を大量に盗み取り、それを高値で大手化粧品会社・ソレイユ社に売りつけようとしていた。その情報を得た平林は襲ってきたリッキーを捕らえて、密告者として新川らに殺されかけていた鬼丸を救う。平林は新川たちも引き入れ、新しいチームを結成した。平林が新川たちに闇の仕事をさせ、新川たちが犯した犯罪は全て平林がもみ消す悪魔の契約である。平林の手下である悪徳警官の巣に匿われた新川は、平林の検事昇格に反対していた検察官適格審査会・相沢の暗殺を命じられ……。

猛毒商売(3)

岸田の女になっていた君江とよりを戻した鬼丸。一旦は許した岸田だが君江を殺し、鬼丸の目を潰してしまった。平林が次に新川に命じた仕事は、外国から輸入されている人間の毛髪を強奪するもの。実は毛髪に染み込ませてあるヘロインが目的だった。辛うじて失明を免れた鬼丸とリッキーは、岸田への復讐を胸に、金貸しもしているマンション管理人の押切に依頼を受けて、彼の女を手に入れるための殺人を続ける。そこで押切が紹介した謎の男・銀狼から、平林と新川の殺しを依頼された。リッキーが新川を襲い、鬼丸が平林を殺しに行くが、ともに失敗。銀狼を捕らえた平林は、彼の背後にいる財界の大物を探ろうと図るが……。

猛毒商売(4)

平林に死体捜査の名目でビルを壊されたグローバル石油の社長が、銀狼に平林の抹殺を依頼する。銀狼は平林を日本の“帝王”に引き合わせると、酒池肉林のパーティが開かれているクルーザーに案内した。だが平林は、帝王の女・杏奈を口説き落としてしまい、処刑されることになる。なぜか銀狼は平林を救った。帝王は平林を許す代わりに、巨大な陰謀の遂行を命じた。それは全国のヤクザから選りすぐった者を集め、日本最大の暴力団を作ることである。事務所は新東京刑務所内!しかしその目的は、発展途上国の暗黒街抗争用に鉄砲玉を提供することだった。何も知らずに外国に売られていくヤクザ達。銀狼からその事実を知らされた新川は、ヤクザ達とともに集団脱走する。追ってくる平林との激しい戦いの結果……。

猛毒商売(5)

新川たちの反撃で両手両足を失った平林は、復讐に燃えて義手義足姿で新川たちを追う。偶然その平林を見かけたリッキーが、投げナイフを平林の胸に命中させた。平林は治療のためにもぐりの医師・町屋の所に駆け込む。そこには新川達5人も潜んでいた。銃撃戦で新川が死に、その後に来たリッキーは岸田のことを教えると言いくるめられ、平林と行動を共にする。10年後、すっかり成長して姿を現したリッキーは、梅原や銀狼、岸田、鬼丸を次々と殺してしまう。実は脳だけになって生き延びている平林と組んで、日本の帝王への道を歩んでいたのだ。古いヤクザは滅び、新しい時代は僕らのものだと…。