あらすじ

真夜中営業のお惣菜屋さん「うしお亭」。社会で要求される「当たり前」のハードルの高さに振り回されている人たちに寄り添える店主・潮に対して、彼のさりげない優しさに支えられた一人だった波名は、潮が自分の過去を語ることがない事を気にかけつつも彼を信頼して共に働いていた。しかしある日、二人の前に一人の女性が現れて――。しんどい日々を毎日のご飯が繋ぐ、街のお惣菜屋さんを舞台におくる大人の応援オムニバスストーリー!
こんな夜でも、おなかはすくから。(1)

結婚3年目、専業主婦の波名。家事は頑張りたいし誰かのためにする料理も好きだったはずなのに、何をしても文句しか言われない義実家での同居生活に少しずつ心は削れていた。そんな中、波名夫婦にまさかの事件が! 更にボロボロになった波名が偶然見かけたのは、夜中の11時にも関わらず開店中の看板を掲げるお惣菜屋さんで…?毎日の「ごはん」に関わるしんどさを優しくほどく、ほっこりオムニバスストーリー!

こんな夜でも、おなかはすくから。(2)

林崎覚子、34歳。仕事も趣味も充実してる。料理は得意じゃないけれど、日々に満足して過ごしている。それでも周りからはひとりでも楽しいのも、仕事に打ち込んでるのも「女のしあわせ」じゃないみたいに言われて…? 女は料理ができて当然? しんどさを抱える大人を真夜中営業のお惣菜屋さんが優しく応援するオムニバスストーリー!

こんな夜でも、おなかはすくから。(3)

シングルマザーのさやかは、一人息子・颯太のためにキャバクラで働いている。息子のために必死に働いているけれど、夜間保育園のお迎えはいつも最後。そんな颯太の姿や朝日の中登園する「普通」の親子を見ていると、「普通のお母さん」になれない自分がしんどくて…。しんどさを抱えて生きる大人を、真夜中営業のお惣菜屋さんが優しく応援するオムニバスストーリー!

こんな夜でも、おなかはすくから。(4)

「そういうのって女の方が得意なんだろ?」高校生の果穂は、家事を担当していたお母さんが入院してからは兄弟の中で唯一の女子だからと【自動的】に家族の中で家事担当になっていた。家事はやらなきゃいけないことが満載で、はじめてのことだらけの果穂にはだんだんつらくなってくるけれど……。『家事は女の仕事』なんて呪いはいつかけられるの? 真夜中営業のお惣菜屋さんがしんどい日々を優しく応援するオムニバスストーリー!

こんな夜でも、おなかはすくから。(5)

【わたしの身体のことなのに、わたしの「気持ち」は無視されるの?】体型はふくよかめだけど、ご飯が美味しく食べられるのがとにかく幸せ! お気に入りのお惣菜屋さんとも出会えたことで、毎日楽しく過ごしている会社員ののぞみ。それでも周りからはその体型を「気にしている」と勝手に思われて、色々なことを言われるのが心苦しくて…?日々しんどさを抱えて生きる大人を、真夜中営業のお惣菜屋さんが優しく応援するオムニバスストーリー!

こんな夜でも、おなかはすくから。(6)

【諦めてるのはわたしだけ?】夫の転勤にあわせて、好きだった仕事をやめた転妻の亜矢。「仕方ないこと」「当たり前だから」でつらいことも納得する、それが大人だと思っていたけれど、目の前に広がるのはワンオペ育児に見つからない仕事。夫も優しいはずだけど、だんだん思いはすれ違い…。しんどい日々を毎日のご飯が繋ぐ、街のお惣菜屋さんを舞台におくる大人の応援オムニバスストーリー!

こんな夜でも、おなかはすくから。(7)

真夜中営業のお惣菜屋さん「うしお亭」。社会で要求される「当たり前」のハードルの高さに振り回されている人たちに寄り添える店主・潮に対して、彼のさりげない優しさに支えられた一人だった波名は、潮が自分の過去を語ることがない事を気にかけつつも彼を信頼して共に働いていた。しかしある日、二人の前に一人の女性が現れて――。しんどい日々を毎日のご飯が繋ぐ、街のお惣菜屋さんを舞台におくる大人の応援オムニバスストーリー!

こんな夜でも、おなかはすくから。(8)

真夜中営業のお惣菜屋さん「うしお亭」。ごはんも生活も完璧じゃなくていい、困りごとを抱えた人たちにそう言ってくれる店主の潮さんが、そう言えるようになる前の話……。しんどい日々を毎日のご飯が繋ぐ、街のお惣菜屋さんを舞台におくる大人の応援オムニバスストーリー!

こんな夜でも、おなかはすくから。(9)

真夜中営業のお惣菜屋さん「うしお亭」。世間の「当たり前」のハードルの高さに振り回されている人たちにそっと寄り添う店主・潮さんの過去には、そんな「当たり前」をやろうとして押しつぶされてしまった自分と、そのせいで大切な人に向き合えなかったという後悔があった。波名のあと押しもあり、潮は改めて「後悔」に向き合う。しんどい日々を毎日のご飯が繋ぐ、街のお惣菜屋さんを舞台におくる大人の応援オムニバスストーリー!