世界各国、いろんな時代を舞台にレコードと音楽の紡ぐオムニバス連載「音盤紀行」。大ボリュームの第二巻では・現代アメリカ。オークションで見つけた幻のテストプレスが生むカーチェイス「ロードサイド・ピッカーズ」・70年代アルゼンチン。日系3世の内気な少女は、軍事政権から逃れたペルーのロックミュージシャンと出会い、新たな世界に踏み出す「カンシオン パラ マニャーナ」・70年代ロンドン。時代の変化で廃船となる海賊ラジオの最後の冒険と恋のはじまり「波継ぐラジオ、駆ける船」・戦後横浜。フェンスの先のGHQにはレコードがやまほどある。けれども僕らの日常は闇市の瓦礫の中にある「塀越しのメロディー」など、ほかにも1巻で登場した暦実やラナの登場するエピソードも収録です。
世界各国、いろんな時代を舞台にレコードと音楽の紡ぐオムニバス連載「音盤紀行」。第3巻は「旅」をコンセプトに作品を編みました。・近未来月面。月の老音楽家と助手アンドロイドの共同作業。言葉にできない想いを音楽に込めるふたりの交流を描く「ムーネイジボイジャー」・70年代イギリス。英国北部湖水地帯に休暇にきたアイノ。そこで出会うのは母から受け継いだ曲のルーツを探すアメリカ人の青年だった。恋の始まる予感漂う「ファラウェイフォーク」・80年代アメリカ合衆国。ニューヨークのとあるホテルの一室で密かに営業する海賊盤屋があるらしい。訪れるは盲目の女。彼女の音楽愛は小さなきっかけから爆発する「キャロラインホテル、510号室」・80年代東欧。ポップミュージックの禁じられた国で西側の音楽を楽しむラナたち。ドイツからの旅行者との出会いが秘密の音源作成に向かわせる「暗地下のビートバンド」・現代南アジア。ついに祖父が旅したパジャールにやってきた麻耶奈。現地で音楽を奏でる少女は音楽を金稼ぎの手段だという。亡き祖父の願いを見つけ出す「輪奏紀行」など珠玉のエピソード満載です。
読みながらレコード店の前を通るけど、怖気付いて入ることなく終わった時代をがあったなと思い出した。 独特の世界観で、ゆるめの雰囲気で個人的には絵が特に好きです。 作品の空気感が伝わってくる細かい描写(部屋やレコード店の間取り図は見入ってしまったし、物語を更に奥深く想像できて楽しかった。)は音楽って良いなぁとも思わせてくれた。 レコードと共に持ち主にも歴史があって、それがもちろん現代に紡がれてて、、じんわりと温かい気持ちになりました。