知り合いが4人死ぬ現場に居合わせたものの、その死がピンと来ない吉成みどり。ショックを受けたシュンは、キミコからノボルの代わりに父親として認知してほしいと頼まれ、それを受け入れようとしていた。その姿にみどりはショックを受ける。ノボルとシュンが入れ替わり、シュンが火の玉になって死ぬ夢を見たみどりは、自分のなかのシュンが死んだことを自覚し、シュンとの別れを決める。やがて行きずりの男達とのセックスを楽しみはじめ……。恋人がすべてで、恋人が一番アテにならない年頃を鮮烈に描き出した内田春菊の代表作、ついに完結!
もう10年くらい前に読んだのでうろ覚えな部分も多々あるんだけど、逆に覚えてるところはめちゃくちゃ覚えているので自分にとって印象的な漫画だったんだろうな…。覚えてるのは主人公に味方が一人もいないということ。両親は亡くなってて結婚した兄の家に住んでるんだけど、ヒステリックな兄嫁に嫉妬されていびられるし、ボーイフレンドもいるけどお互いに恋愛感情よりも身体で繋がってるような関係だし、まともだった兄も段々と「お前は俺がいないとダメなんだ」と言い始めたのが怖かった。嫌なことを直視したくないからか常に心ここに在らずな主人公だったけど、最後に窓からこっそり家出するのが救いがある終わり方で好きだった。これを読んで得た教訓はマジでヤバかったらとにかく逃げろですね。