あらすじ

時は明治――『ゑびすの像の顔が赤くなると島が滅ぶ』という文献を見つけた若者四人は、真偽を確かめるべく怪談奇談に精通する老爺一白斉の閑居を訪ねた。その昔“山岡百介”と名乗っていた老爺は伝承にまつわる自らの体験談を語り出す。“又市一味”が関わった大仕掛けの顛末を―――
後 巷説百物語 1巻

時は明治――『ゑびすの像の顔が赤くなると島が滅ぶ』という文献を見つけた若者四人は、真偽を確かめるべく怪談奇談に精通する老爺一白斉の閑居を訪ねた。その昔“山岡百介”と名乗っていた老爺は伝承にまつわる自らの体験談を語り出す。“又市一味”が関わった大仕掛けの顛末を―――

後 巷説百物語 2巻

明治の世を騒がす両国の小火事件に思い悩んだ一等巡査・矢作は、わだかまりを解くため一白翁の経験談を仲間と聞く…その昔“山岡百介”は怪日が出るという摂津国を訪れ、そこで六部に扮した“御行の又市”に会う。既に怪火騒ぎは鎮められていたが―――

後 巷説百物語 3巻

くちなわ塚の災禍――――大百姓・塚守家の伊之助というロクデナシが、七十年封印されていた、“禁忌の蛇塚”の石函を財産目当てで暴き、中より躍り出た毒蛇に咬まれて死んだ。蛇は七十年もの間生きていたいたというのか!?聞けばその昔、伊之助の実父と祖父も毒蛇に咬まれて命を落としたという。これは“事故”か“殺人”か、はたまた“祟り”なのか…警視庁一等巡査・矢作剣之進は思い悩んだ挙げ句、薬研堀の一白翁の許へ相談に向かう―――“御行の又市”の仕掛けが明治の世に蘇る―――