あらすじ

精神科医の六麦は、少年院で知能に問題がある少年少女を見てきた。彼らにはある一定の傾向があり、問題を抱えながら更生を進めている。恋人から教わり覚醒剤に嵌まり込んだ大西瑠花だったが、少年院での暮らしで更生できるか、その姿を描く――。そして、窃盗を繰り返し少年院へ入った三鉢友典のケースも収録! ――更に話題を集める第9巻!
ケーキの切れない非行少年たち 1巻

少年院に収監される非行少年たちの中で、少なくない確率で境界知能の少年がいる…!『「子供を殺してください」という親たち』の鈴木マサカズ最新作!! 累計60万部突破の新書漫画化! 少年院と境界知能の闇に迫る!!

ケーキの切れない非行少年たち 2巻

境界知能の非行少年たちの診察をする主人公医師・六麦は、女子少年院で少女たちも担当していた。出会ったのは15歳で妊娠し少年院で出産する門倉恭子。その情緒の不安定さとパニックには原因があった! そして新たに少年院に入所した少年・出水亮一は幼児への性犯罪を犯していたのだった――!! 知的ハンディと、非行や異常行動の問題を明らかにする大ヒット新書の漫画化、第2巻!!!

ケーキの切れない非行少年たち 3巻

少年院に入院する少年たちの非行の中で、少なくない割合で「性犯罪」がある。出水亮一は、幼児への強制わいせつ罪で入院。自閉スペクトラム症と診断されていた。少年院での彼らへの性非行防止プログラムや処遇計画で再非行を断ち切ることができるのか、また、彼らへの世間の偏見とは…!? 放火で殺人に至った少年の話も…。待望の漫画化第3巻!!

ケーキの切れない非行少年たち 4巻

少年院に入院する少年たちの中には、放火や事故で入院させられることも少なくない。放火で人が死んだ少年の自覚と更生まで。バイク事故を起こした不器用さの後ろにある本質とは……!? 少年院へ送られる非行少年たちの発達と知能の問題が明らかに!! トイレで出産した少女の話も……。

ケーキの切れない非行少年たち 5巻

精神科医の六麦は、少年院で知能に問題がある少年少女を見てきた。ある一定の傾向があり、問題を抱えながら更生を進めている。小平恵は、彼が小さい頃から市中の精神科で診ていた患者で、境界知能であった。学校に馴染めず友達もできない彼女は様々な問題を起こすのだった……。少年院を出た少年への「特別な配慮」のお願いの話も!

ケーキの切れない非行少年たち 6巻

精神科医の六麦は、少年院で知能に問題がある少年少女を見てきた。ある一定の傾向があり、問題を抱えながら更生を進めている。少年院の中では少年同士のいざこざはもちろん、教官との関係も留意すべきことになっている。関係者は、院の内外での軋轢と解決の道を探るのだった――

ケーキの切れない非行少年たち 7巻

精神科医の六麦は、少年院で知能に問題がある少年少女を見てきた。ある一定の傾向があり、問題を抱えながら更生を進めている。施設育ちの栗本陸は家族のいない不遇から非行に走り少年院に入ってきた。彼を救う手立ては――? 「ハノイの塔」のエピソードも収録! テレビドラマ放送後、更に大注目の第7巻!

ケーキの切れない非行少年たち 8巻

精神科医の六麦は、少年院で知能に問題がある少年少女を見てきた。ある一定の傾向があり、問題を抱えながら更生を進めている。知的障害で少年院に再入院した羽野晃の非行の原因と解決方法を探る六麦……恋人から覚醒剤を教わり嵌まり込んでしまった大西瑠花が堕ちていく先にあるものとは――!? ――更に大注目の第8巻!

ケーキの切れない非行少年たち 9巻

精神科医の六麦は、少年院で知能に問題がある少年少女を見てきた。彼らにはある一定の傾向があり、問題を抱えながら更生を進めている。恋人から教わり覚醒剤に嵌まり込んだ大西瑠花だったが、少年院での暮らしで更生できるか、その姿を描く――。そして、窃盗を繰り返し少年院へ入った三鉢友典のケースも収録! ――更に話題を集める第9巻!

ケーキの切れない非行少年たち

原作も読了しましたが・・・

ケーキの切れない非行少年たち 鈴木マサカズ 宮口幸治
六文銭
六文銭

新書で出ていた原作も読みましたが、漫画として絵になるとグッとリアリティがでますね。 漫画家さんも「「子供を殺してください」という親たち」といった、 ノンフィクション系を描くのが巧みな方なので、より強く印象に残りますね。 原作でもそうでしたが、非行少年というと、どうしてもヤンキー系のオラオラした少年をイメージしがちだったのですが、 本作では、 「そもそも悪い行為だと理解できない」 「悪いとわかっていても他に方法が思いつかない」 といった軽度な知的障害に分類される少年たちが、犯罪にそめる様を描いおり、これが衝撃的でした。 それを端的に「ケーキのきれない」(円を3等分にできない)と表現するのは、キャッチーでありながら、深くに心に訴えかけます。 初等教育からつまずき、徐々についていけなくなって、 最後はこぼれ落ちていく少年たちの焦燥感や孤独感を丁寧に描いており、 だからこそ読んでいて苦しくなることも多いです。 が、これが現実なのだと思うと、教育について色々考えさせられます。 非交少年の問題を知る上で、とてもタメになる作品だと思います。