あらすじふじみ坂を登り切った所に佇む「コトブキ荘」。ここは、訳ありの人が集まるシェアハウス。お風呂もトイレも共同で、そしてご飯は持ち回り当番制。食が紡ぐ「新しい家族のカタチ」がここに。「戦争めし」「宮沢賢治の食卓」の魚乃目三太最新刊。
訳ありの人たちが暮らす昔ながらのシェアハウス・コトブキ荘。 現代のお話なのにどこか懐かしく、優しい気持ちになる作品です。 お肉屋さんのコロッケにキャベツだけの炒めもの、卵を落としたみそ汁。第一話に登場するご飯に心を掴まれました。 手が込んでるわけではないけど、お家ご飯らしいあたたかさに溢れた献立。なぎささんが思わず泣いちゃう気持ちがわかります。 年齢も性別も境遇も違うけれど、コトブキ荘のみんなは家族なんですね。 干渉し合わないのが美徳とされる世の中になってきましたが、人と人との繋がりが強い関係性も素敵だなあと思いました。