あらすじ傷つけ傷つきながらも、見つけた己の正道。世界との繋がりを求めた師弟の物語、ここに完結。魔導を使えなくなるほど、師や母の教えに反して多くの人を傷つけたことに苦しむゼクス。彼は、自身が正しいと思える道を歩むべく、盟友アスターや解放軍の仲間たちから離れ、師であるレオンの元に戻る決心をする。生死さえも不確かなレオンの軌跡を辿る旅路の果て、二人は再び手を取り合えるのか……。
魔導士が生きていくすべを学ぶための私塾を営むレオンは多くの教え子を排出してきましたが、彼の最大のコンプレックスは彼自身には魔導の才能がないこと。 そこに連れてこられたのが天賦の才を持ちながら人と交わろうとせず厄介払いされてきた少年ゼクスです。 とにかく絵の力がスゴくて、キャラクターの感情がズシンと響く実にいい表情が毎シーン繰り出されてきます。自分が望んでも手に入らなかったものを持った教え子を前にしたレオンと、誰からも理解されず全てを拒もうとするゼクスの心の機微がぐわんぐわん押し寄せてくるんですよね…。 「師匠と弟子」の関係から始まる彼らふたりの心の交流がどう実を結ぶのか、じっくりと魅せてほしい作品です。