あらすじ稀代のストーリーテラー、村生ミオがおくる単行本未収録の自選傑作短編集第2弾。ミステリアスかつサスペンスフルな女、そしてそんな女に惹かれてしまう男。男と女、ダークな恋と愛を描く短編七編を収録。アダルティーかつ挑戦的な、大人のショートストーリー集。退屈な夜に刺激が欲しい、そんな時におススメの短編集です。
どの短編もよくあるストーリーのようでいてひねりが効いているので、最初から最後まで退屈することがなかったです。『赤い恍惚~エクスタシス~』よりはサスペンスっぽいものが多い…かな…?「実録となりの夫婦生活シリーズ」はそれぞれに一話ずつ収録されてますが、どちらも面白かったです。 最初に収録されてる「結婚式前夜」が一番好きです。夫が「結婚前に言っておかなければならないことがある…!」と切り出す話で、最初は経験人数を誤魔化してたっていうたわいもない秘密だったんですが、妻が許す度に「言っておかなければ…」が増えていって、ギャンブルで作った300万円の借金、妻の友人と昨日まで浮気していた、年の離れた弟ではなく隠し子、という衝撃的な事実も判明していきます。妻の態度もどんどん急変していき、今度は開き直った妻が夫に秘密を打ち明けます…。見開きでドーンと終わるオチも面白かったです。