あらすじ

「もしわたしが君と同じように見えてたらね、君の100倍見つめてあげたわよ」警察官の“彼”は、勤務中に街で“彼女”に偶然出会った。杖をついて歩く“彼女”は、遠い街のお屋敷育ちの家出令嬢だった。仕事を探しているという“彼女”を、“彼”は警察署の電話番として迎えることに…。そこから始まった“彼”と“彼女”の日常と、微妙な距離感を、大人気イラストレーター・コテリが大胆かつ繊細な筆致と小粋なセリフまわしでスタイリッシュに描く、瀟洒でロマンチックな香りが漂うオールカラーのコミック&イラスト集第2巻。Twitterやコミティアで話題をさらった「Veil」に多くの描き下ろし漫画とイラストを加えて再編集した第2巻。古き良き時代のヨーロッパ映画を観ているような気分になる、異国の雰囲気たっぷりで、お洒落でロマンチックな作品です。「ハートのなかを見ることはできるのかしら」「おれだって見えないから困ってるんだ」
Veil(1) オレンジの体温

まるで美しいシネマのようなコミック&イラスト集!警察官の“彼”は、勤務中に街で“彼女”に偶然出会った。杖をついて歩く“彼女”は、遠い街のお屋敷育ちの家出令嬢だった。仕事を探しているという“彼女”を、“彼”は警察署の電話番として迎えることに…。そこから始まった“彼”と“彼女”の日常と、微妙な距離感を、大人気イラストレーター・コテリが大胆かつ繊細な筆致と小粋なセリフまわしでスタイリッシュに描くオールカラーのコミック&イラスト集。Twitterやコミティアで話題をさらった「Veil」に多くの描き下ろし漫画とイラストを加えて再編集した第1巻。古き良き時代のヨーロッパ映画を観ているような気分になる、異国の雰囲気たっぷりで、お洒落でロマンチックな作品です。「あなたはミステリアスだ。そして、どうも危なっかしい。だから……目が離せない」

Veil(2) 凪いだノワール

「もしわたしが君と同じように見えてたらね、君の100倍見つめてあげたわよ」警察官の“彼”は、勤務中に街で“彼女”に偶然出会った。杖をついて歩く“彼女”は、遠い街のお屋敷育ちの家出令嬢だった。仕事を探しているという“彼女”を、“彼”は警察署の電話番として迎えることに…。そこから始まった“彼”と“彼女”の日常と、微妙な距離感を、大人気イラストレーター・コテリが大胆かつ繊細な筆致と小粋なセリフまわしでスタイリッシュに描く、瀟洒でロマンチックな香りが漂うオールカラーのコミック&イラスト集第2巻。Twitterやコミティアで話題をさらった「Veil」に多くの描き下ろし漫画とイラストを加えて再編集した第2巻。古き良き時代のヨーロッパ映画を観ているような気分になる、異国の雰囲気たっぷりで、お洒落でロマンチックな作品です。「ハートのなかを見ることはできるのかしら」「おれだって見えないから困ってるんだ」

Veil(3) たおやぐビェルイ

「触ってもいいかしら。わたし、いまだに君のお顔を知らないのよ」石畳の街、ふたりの時間――。レトロな色彩とファジーな輪郭、心地よい空気感をブレンドしたオールカラー作品集 第3弾!ある日、偶然に出会った警察官の“彼”と家出令嬢の “彼女”。仕事を探しているという“彼女”を、“彼”は警察署の電話番として迎えた。官舎で暮らす“彼”と“彼女”の飄然とした1シーンを美しいイラストと漫画で描くお洒落でロマンチックな作品です。(収録話)SCENE.26 アンシャンテSCENE.27 あなたの色 SCENE.28 わたしの目 SCENE,29 男と女、風と煙草SCENE.30 籠の中SCENE.31 世界はたいして広くないSCENE.32 ほどけるストリングSCENE.33 似合ってるわSCENE.34 石のケーキはフォークに食べられたSCENE.35 剃刀と三つ編みSCENE.36 星蓋の足下にて

Veil(4)透明な火傷

「おれにもあるよ。触れたり、撫でたりしたくなるものが」少し離れたところから、そっと見つめていたくなるふたり――。警察官の“彼”とお屋敷育ちの“彼女” が交わす言葉、仕草、そして微妙な距離感。そのひとつひとつが愛おしく、瀟洒で、心がときめくオールカラーのコミック&イラスト集第4弾。絹に触れるような、心地良い雰囲気と読後感をご堪能ください。第24回文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品(第4巻収録話)SCENE.37 手SCENE.38 バイクと時間とレモネードSCENE.39 さわりたいSCENE.40 おいしい仲介人SCENE.41 ある雪降る夜SCENE.42 ボタンSCENE.43 同じ形SCENE.44 宝石のバスタイムSCENE.45 火傷しそうな体温で

Veil(5)黄金の時間

「一緒に階段を降りてくれる?」「大丈夫。転ばせない」“彼”と“彼女”が日常で共有する時間――。ふたりの間の何気ない刹那が宝石のような輝きを放つコミック&イラスト集。その魅力は世界に拡がり、各国翻訳版が続々と刊行されており特に2022年はフランス・パリ開催のJapan Expoとパリ市内書店で計6回のサイン会が行われた。大胆かつ繊細で洒落た絵柄と、粋な言葉選びで海外ファンも虜にするオールカラーの作品集第5弾!(第5巻収録話)SCENE.46 悪者の朝SCENE.47 ホットミルクティーをふたつSCENE.48 グラスをふたつにSCENE.49 76センチSCENE.50 自由の音SCENE.51 日常SCENE.52 扱い注意SCENE.53 つめたいやつらSCENE.54 赤い味SCENE.55 いい世界SCENE.56 永遠のヘリケ

Veil(6)ほぐれたルージュ

「時々、思うのよ。素敵なものを『あっ』て見つけたいって」「たくさん見つけよう。おれたちだけで」そっと眺めているうちに、すっかり目が離せなくなる“彼女”と“彼”の時間を美しい線と色彩で織り込んだオールカラーのコミック&イラスト集第6巻。フランス・パリ開催2023年 第22回 Japan Expo(ジャパンエキスポ) にて最優秀作画賞&最優秀装丁賞をダブル受賞!その魅力は世界に拡がり、各国翻訳版が続々と刊行されている。(第6巻収録話)SCENE.57 想像するSCENE.58 成長痛SCENE.59 雪と赤SCENE.60 すべての鍵SCENE.61 ぬるりSCENE.62 石の夢SCENE.63 なにか聞こえたSCENE.64 目覚めるディナーSCENE.65 花束SCENE.66 オズモーシスSCENE.67 ひとり言、ドライブ

Veil

3つの芸術の総合作品 美しさしかない本…!

Veil コテリ
たか
たか

全2巻を30分ほどで読み終えたのですが、まだ夢見心地です。あまりにも2人の関係性が、ファッションが、世界観が良すぎて、物語について分析的なことや自分の感想を進んで書く気になれないですね…どう頑張っても野暮なことしか書けない気がします。 なので「この本の構成」について書こうと思います。 https://j-nbooks.jp/comic/original.php?oKey=175 この本の発売を楽しみに待っている間、「まるで美しいシネマのようなコミック&イラスト集」という謳い文句で宣伝されているのを聞き、「結局漫画なのか、画集なのかどっちなんだ?」と謎だったのですが、読んで納得しました。 漫画のように「物語がコマごとに割った絵で語られるだけ」ではない。画集のように「文脈のない絵がズラズラ並んでいるだけ」でもない。 まさに「コミック&イラスト集」と表現するのが相応しい構成になっているんです。**しかも全編フルカラー…!** https://twitter.com/_K0TTERl_/status/1202975764280299520?s=20 まず驚くのが、表紙をめくるとすぐに目に入ってくる「見返し」や「扉」といった、一般的な漫画ではただ実用的でそっけない部分まで美しく、物語に入り込むための素晴らしい導入になっているところ。 そして各話の「幕間」に当たる扉ページもまた、読者の集中力を途切れさせないよう、世界観に沿って美しくデザインされています。 さらにすごいのが、**ストーリーの幕間にイラストと文章を挿入し、複数の表現方法を組み合わせて総合的に「彼と彼女」のことを描いているところ。** あらすじでは本書のことを「まるで美しいシネマのような」と表現していますが、映像・ストーリー・音楽の総合である映画を引き合いに出していて非常に的確だなと思います。 https://twitter.com/_K0TTERl_/status/1162700555304595457?s=20 そして読み終わってみて感じたのは**「Veilのことを世に出回っている多くの漫画と同じものとして分類できないな」**ということです。 **・今作を出すまで長期に渡り制作されている(2017年〜2019年に発表された作品が収録されている)こと ・アシを雇わず1人で作り上げていること(おそらく) ・フルカラーで高価格であること ・幕間(物語外の物理的な部分)まで世界観の一部となるようにデザインされているところ** こうした特徴を抜き出すと、日本のMANGAというより**「日本のBD(バンド・デシネ)」**と呼ぶほうが相応しい気がします。 (加えて言えば、日本の漫画の9割(※個人の勝手な体感です)は、商業的な成功に結びつきやすいエンタメ性の高い作品に占められています。そのため、ただただ美しさを追究した芸術性・文学性に富んだ漫画というだけで主流から外れてしまい、やはり日本のMANGAっぽくない。 長々書いてしまいましたが言いたいことをまとめると、**自分にとって「Veil」は、作品としてあまりに美しすぎるために漫画と呼ぶことに少し抵抗がある総合芸術**です。 百聞は一見に如かずなので、今すぐ手にとって読んでください…! (紙質と装丁がいいので紙がおすすめです…!) https://manba.co.jp/boards/112451 https://manba.co.jp/boards/112451/books/2 (2人を並べてあげたい)