漫画家デビュー目指して日夜執筆にいそしむ・大黒シズオ(42歳)。その甲斐もあってついにデビュー!?と思いきや、担当編集者がまさかの○○!大黒シズオ(42)の夢もここまでか…と思いきや、新担当は23歳の若い女子!シズオ、ついについに本気出す!?シズオだけでなく、彼を取り巻く人々、脱サラして息子のためにパン屋を始めたシズオの幼馴染み・宮田、その手伝いをするシズオの元バイト仲間・市野沢、シズオの父・志郎、娘の鈴子…彼らの人生も微妙に動きだす。おっさんコメディー第4集!!巻末にアーティスト・aiko執筆協力による「シズオ×aiko」オマケマンガあり!!
この本読むと謎に元気が出る。 中年のおっさんが、急にサラリーマン辞めて一念発起して漫画家になろうとする話。 突拍子もない展開だが、プロの漫画家にすんなりなれるわけもなく、当然父親にブチぎれられたり、世間とか社会の厳しさとか、そういうのが普通にやってくる。 バイトで糊口をしのぐのだけど、バイト先でも年下にからかわれたり(例えば店長と呼ばれる。ポジションではなく年齢的な意味で)、バイト先のメンバーと合コン行っても合コン相手にディスられる。 逆に、娘だったり、友人だったり、元会社の後輩だったり、応援してくれる人もいる。 人間同士のつながりみたいなのが色濃く出て、主人公を小馬鹿にする人と、そうじゃない人の対比が良い。 最初のうちは、何の根拠のない自信をもっている主人公を薄目でみているんだけど、抜けているけど味のある人間味にだんだん応援したくなってくるから不思議。 周囲の人間に恵まれてて、これはこれで楽しそうとか思ってしまう。 ダメでもいいじゃない、人間だもの、みたいなフレーズが浮かぶ。 俺はまだ本気出してない と思いながら、その可能性の中で生きていくのも、ある意味幸せなのかもなぁ。