モンモウ病に罹患し外国をさすらっていた桐人(きりひと)は、かつての恩師・竜ヶ浦(りゅうがうら)教授の裏切りを知った! 急ぎ帰国した桐人は、いまや野望をとげ、日本医師会会長の座を手に入れた竜ヶ浦に復讐を誓う! 竜ヶ浦の陰謀の証拠とモンモウ病の正体を発表した桐人の運命は……!? 医学会の権力闘争と人間の尊厳を描いた感動のヒューマン・ドラマ、堂々の完結編! <手塚治虫漫画全集収録巻数>MT33『きりひと讃歌』第3巻収録 MT34『きりひと讃歌』第4巻収録 <初出掲載>『きりひと讃歌』 1970年4月10日号~1971年12月25日号 ビッグコミック連載
1970年〜1971年にかけて連載された手塚先生の青年向けマンガシリーズ。ハズレのないビッグコミック連載ものの1作品です。 なんか手塚先生というと、アトム、火の鳥、ブラックジャックときて、あとはジャングル大帝とかリボンの騎士とかアニメにもなった子供向け作品がドギツク有名なのですが、その偉業も功罪相半ばで、そのおかげでいまいち青年向けの傑作が意外と知られてないのは残念です。 本作は、面白さが凄すぎて、じゃあ読み終わった後に「どこが面白かった?」と聞かれても、なんとも答えにくいのですが、とにかくストーリーがあとひく面白さで、本当に時を忘れます。電車だったら乗り過ごし注意です。本当に没頭すること大うけあいです。 ある架空の奇病がテーマの医学ものではありますが、そんなことは全部すっ飛ばしてとにかく面白いです。 まず間違いなく手塚ベスト10には入ってくる超名作なので、是非読んでみてほしいです。