あらすじ

紅葉賀で頭の中将(とうのちゅうじょう)とともに青海波(せいがいは)を舞う光源氏(ひかるげんじ)は、見る者すべてを魅了して昇進していく。同じ頃、里帰りする藤壺の宮(ふじつぼのみや)に一目会おうとする光源氏だったが、彼の子を宿す藤壺の宮はかたくなに拒絶する。そして無事に男児を生んだ藤壺の宮は、その赤ん坊が光源氏にそっくりなので良心の呵責に苛まれて……!?
源氏物語(1) 桐壺

原文に忠実ながらも官能的に描きあげた新感覚の江川達也版「源氏物語」。帝の寵愛を一身に受ける桐壺の更衣(きりつぼのこうい)は、他の更衣や身分の高い女御(にょご)から妬まれていた。その後、のちに光源氏(ひかるげんじ)となる第二皇子を生んだ桐壺の更衣は、第一皇子の母である女御や嫉妬深い更衣から陰湿なイジメを受けて、次第に体を弱らせていき……!?

源氏物語(2) 帚木

17歳になった光源氏(ひかるげんじ)は、義兄であり遊び人の頭の中将(とうのちゅうじょう)と親交を深めていく。ある雨の夜、女の事を知り尽くしてるように話す頭の中将に、光源氏は女の品格の分け方について問いただす。そして、そこへやってきた左馬頭(さまのかみ)と藤式部丞(とうしきぶのじょう)とともに、女性談義を始めていき……!?

源氏物語(3) 空蝉

一夜を共にしたのにつれない態度を取る空蝉(うつせみ)へ、切ない想いを募らせていく光源氏(ひかるげんじ)。空蝉の弟である小君(こぎみ)を使って彼女に会おうとする光源氏は、紀伊守の屋敷に忍び込んで、空蝉達が碁を打っているらしい西の部屋を覗く。そこで光源氏は、下品に胸元をさらけ出している若い娘と老け込んだ空蝉の横顔を見て……!?

源氏物語(4) 夕顔

病を患った乳母を見舞いに行った光源氏(ひかるげんじ)は、その隣にあるみすぼらしい佇まいの家で咲く花が気になり、従者の惟光(これみつ)に取りに行かせる。その家の女性・夕顔(ゆうがお)から花とともに和歌を贈られた光源氏は、その教養の高さに惹かれて、身分を隠して夕顔と肉体関係を結ぶ。しかし、情事を終えた二人の枕元に謎の女が……!?

源氏物語(5) 若紫

病に苦しむ光源氏(ひかるげんじ)は、療養のために人目を忍んで北山の寺に訪れる。その場所から見えるこぎれいな屋敷が気になった光源氏は、屋敷の横に立ってそこに住む上品な尼君と幼い少女を覗き見る。最愛の女性・藤壺の宮(ふじつぼのみや)に似ている少女に目が釘付けになった光源氏は、少女が成長していく様子を見たいと後見を申し出るのだが……!?

源氏物語(6) 末摘花

近くにおいていた大輔の命婦(たいふのみょうぶ)から、父を亡くして心細く生きる常陸宮(ひたちのみや)の姫の事を聞いた光源氏(ひかるげんじ)は、朧月夜にその屋敷に忍んで姫の奏でる琴を聞く。しかし、琴は中途半端に終わってしまい、その日は帰ろうとする光源氏は、その屋敷の垣に佇む頭の中将(とうのちゅうじょう)と出くわす。そして、姫を狙う光源氏と頭の中将は、競い合って姫へ手紙を出すのだが……!?

源氏物語(7) 紅葉賀

紅葉賀で頭の中将(とうのちゅうじょう)とともに青海波(せいがいは)を舞う光源氏(ひかるげんじ)は、見る者すべてを魅了して昇進していく。同じ頃、里帰りする藤壺の宮(ふじつぼのみや)に一目会おうとする光源氏だったが、彼の子を宿す藤壺の宮はかたくなに拒絶する。そして無事に男児を生んだ藤壺の宮は、その赤ん坊が光源氏にそっくりなので良心の呵責に苛まれて……!?