あらすじ

薊崎(あざみざき)一派への「報復」は、鉄と浩介の退院までガマンしろ――。今は激怒を鞘(さや)に納め、自分たちの掟(おきて)に服従せよ。花神(はながみ)町の家族(ファミーリア)は、身内の絆(きずな)を再確認することに。甲斐(かい)は、離れて暮らす娘の成長に戸惑って、男親のせつなさを吐露する。あつしは、「笑わない」息子に心を痛める。一方、あつしの娘・あつみは「汚いオヤジ」に落胆していて……!?コトバは苦手なオヤジたちが、“守るべきもの”を確認して、さらに強く、たくましくなる――!
莫逆家族 1巻

族アガリ、31歳。『大人』だからこそ、あの頃よりも強くなる、激しくなる!――地元じゃ名の知れた元ワル=火野鉄(ひの・てつ)。むちゃくちゃだった青春を封印し、ガキをこさえて手に職持って、つらく厳しい社会を知った「今」……身体に再び『たぎる』ものがある!やがて鉄は、再会した族仲間=「家族(ファミーリア)」を守るため、町にあふれる「事件」を叩きだすのだが――。オトコの熱き友情(とエロ心)が結束する、爆走伝説グラフィティ!

莫逆家族 2巻

人の決めたルールじゃ生きられねぇから、自分たちの法律《ルール》で生きてるだけ……!!族アガリの32歳、火野鉄(ひの・てつ)は、族時代の仲間=「家族(ファミーリア)」と再会したことで、ブチ切れまくりのアウトロー魂を甦(よみがえ)らせた!一方その頃、30を過ぎてもケンカ上等な“父の本性”に、息子の周平はビビリとリスペクトと「俺って、男としてどーなのよ!?」という悩みをつのらせて……!?

莫逆家族 3巻

鉄たち花神町の「家族(ファミーリア)」を恨み、地下に潜伏していた五十嵐が“始動”。同じく逆恨みに燃える粒谷(つぶたに)を煽(あお)り、あつしの妻・なおみを襲わせたのだ。たまたま現場を目撃したあつしは、「キレたら誰にも止められない」といわれる本性をむき出しにして、激怒の渦に飲まれていくが……。血よりも強い絆(きずな)で結ばれた「家族」が、もつれた怨念の“真実”に迫る――!!緊迫の「金蘭(きんらん)の契り」編!!

莫逆家族(4)

鮮血、首切り、カッターナイフ……。花神町を震撼(しんかん)させた連続殺人事件は、17年前に起きた「ある事件」とあまりに酷似していた――。この事件の“真実の筋書き”を知った鉄たちは、粒谷(つぶたに)の眠る辛夷(こぶし)山に集結する。17年間、この街を支配しつづけてきた、忌まわしき悲劇にケリをつけるために……!!「金蘭(きんらん)の契り」編、決着!!

莫逆家族(5)

身も心も、内臓(ハラワタ)さえも曝(さら)け出し、とこしえなる絆(きずな)に魂をささげる――。花神(はながみ)町暴発新シリーズ、「水魚の交わり」編大突入!!家族(ファミーリア)恒例のクリスマスパーティーを目前にしたある夜、一発の銃弾が浩介の胸に響きわたった。辛夷(こぶし)山での惨劇後、菜々子(ななこ)とともに姿をくらましていた男・五十嵐(いがらし)けんが、花神に潜入したのだ。立ち上る運命の狼煙(のろし)。鉄たちと対立していた薊崎(あざみざき)の連中が、“もうひとつの家族”を創りはじめていく……。

莫逆家族(6)

薊崎(あざみざき)一派への「報復」は、鉄と浩介の退院までガマンしろ――。今は激怒を鞘(さや)に納め、自分たちの掟(おきて)に服従せよ。花神(はながみ)町の家族(ファミーリア)は、身内の絆(きずな)を再確認することに。甲斐(かい)は、離れて暮らす娘の成長に戸惑って、男親のせつなさを吐露する。あつしは、「笑わない」息子に心を痛める。一方、あつしの娘・あつみは「汚いオヤジ」に落胆していて……!?コトバは苦手なオヤジたちが、“守るべきもの”を確認して、さらに強く、たくましくなる――!

莫逆家族(7)

初めての強敵(とも)は、あの人によく似ていた――。オヤジ譲りのケンカ強さで、向かうところ敵なしの中坊・周平(しゅうへい)。誰ともツルまずにいた彼だが、偶然花神(はながみ)町で出会った孤独な少年に惹(ひ)かれていく。むちゃくちゃ強くて、媚びない男。血まみれの友情によって家族(ファミーリア)になったマブダチは、薊崎(あざみざき)の渡辺満(=ナベさん)に酷似(こくじ)していた……!!避けられぬ「薊崎vs.花神町」の全面戦争を前に、静かな火種がひとつ、放たれる……!!

莫逆家族(8)

運命の「花神(はながみ)町vs.薊崎(あざみざき)」最終戦争、ついに火を噴く。緊迫の「逆縁(ぎゃくえん)の鬼」編、開幕!!――周平(しゅうへい)のマブダチ・れんには、殺したい男がいる。その名は、青木。幼かったれんを虐待してきた男である……。怒りに燃える周平たちの“戦争”を知った父・鉄は、家族(ファミーリア)の力を賭した加勢を誓う。しかし周平たちは、まだ知らない。薊崎(あざみざき)のナベさんこそが、れんの父であり、憎き青木もまた薊崎の人間であるということを……!!

莫逆家族(9)

白昼、森の別荘はシュラ場と化した。そして獣たちは、命を賭したツブし合いを始めた――。花神(はながみ)町vs.薊崎(あざみざき)、魂の最終戦争、佳境へ!!「甲斐(かい)の一人娘、スミレが森一派に犯(ヤ)られた」……。その報せは、鉄たち「家族(ファミーリア)」に“最後の一線”を乗り越えさせた。そしてついにすべてを知ったナベさんは、“息子”のために爆発する。――30OVERのアウトロー集団は、もう迷わない。血だまりの中で、「愛」を守り抜くために――!!!!

莫逆家族(10)

「友だち」という名の「他人」のために、お前は死ねるのか……!!花神(はながみ)町vs.薊崎(あざみざき)、そして戦いは“終わりの鐘が鳴る場所”へ。――周平を人質にとり、花神町の「家族(ファミーリア)」との決着に待ち構える、五十嵐(いがらし)と青木。その手には、ゾク時代の「栄光のステージ」を葬る火種が握り締められていた。忌まわしき虐待の過去が、少年時代のせつなさが、完璧な「友情」を求め、そして誤った。そして今、“無間(むげん)の暴力”が支配する、煉獄(れんごく)の門が開かれる――!!

莫逆家族(11)

30OVERのアウトロー爆走グラフィティ、ド感動の大・完結!!!!――花神町vs.薊崎(あざみざき)の最終戦争に、“終わりの鐘”が鳴り響いた。愛と憎しみ、骨を削り、血しぶきを上げる激しい衝動……。すべてを燃やし尽くした死闘の果て、二つの「家族(ファミーリア)」は、それぞれの時間を進めていた。そして鉄は、最後の「答え」にたどり着くのだが……。