あらすじ

虐男~石榴~ 解決したかにみえた硫酸殺人事件。しかし、そこには驚愕の真実が隠されていた。人間の欲望はまるで、果てしない闇…。/窃男~接吻~ 愛する妻が不貞を──!? 新婚生活に酔いしれる亭主に浮上した、愛する妻への疑惑。はたして、妻の愛は偽りか、それとも…!? /影男~陰獣~ 美しき人妻のもとに届いた、一通の手紙。彼女が手紙を開いた時から、惨劇が始まった。愛と憎しみが入り混じる、復讐事業が──…。
江戸川乱歩異人館(1)

穴男~屋根裏の散歩者~屋根裏に自らの居場所を見出した男の末路は…/座男~人間椅子~あなたに触れたい…願望はやがて形になる…/明智小五郎×絞男~D坂の殺人事件~素人探偵が魅せる、戦慄の推理ショー/明智小五郎×壁男~魔術師~美しさすら漂う、前代未聞の殺戮劇が始まる…

江戸川乱歩異人館(2)

明智小五郎×壁男~魔術師~芸術的なまでに組み立てられた復讐劇。その結末は…/躁男~白昼夢~君はぁ僕のものだぁ…妻への歪んだ愛の形/箱女~お勢登場~不倫妻に芽生えた殺意。悪女、世にはばかる…/額男~押絵と旅する男~老紳士が大事に抱える押絵。そこに隠された驚愕の事実とは…!?

江戸川乱歩異人館(3)

裏・額男~押絵と旅する男~乱歩の下に残された押絵。そこに秘められた真実に迫る…/明智小五郎×蜘蛛男~蜘蛛男~殺人は我が芸術。狂喜する男に、名探偵・明智小五郎が挑む…/蝕男~蟲~愛するあなた。僕を笑ったあなた。今宵、あなたを捕まえにゆきます…/鏡男~目羅博士の不思議な犯罪~暗闇に浮かぶ黄色い顔…。ああ、博士の恐るべき実験が今夜も始まる…

江戸川乱歩異人館(4)

秘男~妻に失恋した男~おい、笑ってくれ。俺は女房に惚れているのだ。惚れて惚れて惚れぬいているのだ…/抱男~人でなしの恋~私を眺める、夫の愛撫のまなざしの奥に冷たい空虚を感じたのです。ああ…あなたは罪な男…/狡男~灰神楽~おいっ、俺を疑うのか?俺が犯人だってのか?お前、何者なんだよ!!…少年探偵です…/明智小五郎×渇男~地獄の道化師~標的は若く美しいあなたです…。振り返れば、そこにいる。踊り狂う不気味な笑顔の道化師が…

江戸川乱歩異人館(5)

明智小五郎×渇男~地獄の道化師~笑う道化師、しかしその目はドンヨリと暗い。まとわりつくような執着心で美しいあなたを追う…。/映男~鏡地獄~ガラスやレンズ。物が映るものがたまらないという不思議な趣味。行き過ぎた嗜好の先に待つ悲劇とは…/珠男~算盤が恋を語る話~パチ、パチパチ…。算盤を通じて交される愛のささやき。我が想い愛しき貴女へ届きますよう/虚男~二癈人~向かい合う二人…心に傷を負った者。そして体に傷を負いし者。のどかな午後に語られる、世にも恐ろしき懐旧談…

江戸川乱歩異人館(6)

面男~百面相役者~巧みに化けることこそ名優の証。変装の術を突き詰めた役者が行き着いた、身も凍るような手段とは…!?/偽男~双生児~同じ顔を持つ兄を手にかけた、双生児の弟。蛮行に及んだ弟自らが語る、戦慄の告白…/明智小五郎×ホラ女~黒蜥蜴~犯罪は遊び。罪は快楽。豊満な肉体に黒衣をまとい、全身を宝石装身具で飾る女。ああ彼女こそ、女賊・黒蜥蜴…

江戸川乱歩異人館(7)

明智小五郎×ホラ女~黒蜥蜴~よく出来た生人形でしょ?もっと近寄って御覧なさい。匂いが、するでしょう?ええ、人間の匂いが…。美しいもの、欲しいものは全て我が手に…。女賊・黒蜥蜴の犯罪美学、極まる──!!/蠢男~指~闇夜の道路。そこで何者かに襲われ、鋭い刃物で右手を斬り落とされた男性ピアニスト。タン、タン、タンタン、タタン、タン。男は病室のベッドの上で、旋律を奏でる。失くしたはずの手で…。

江戸川乱歩異人館(8)

傀男~悪魔人形~わしは生きた人間を人形にすることもできるんだよ。腹話術人形を手に少女に声をかける老人…。少女の瞳は好奇と恐怖に染まってゆく…。/媚女~秘中の秘~女にとって最も恐ろしいこと。それは年をとってどんどん醜くなっていくこと…。永遠の美を求めた女性が選んだ道とは…!?/明智小五郎×蛭男~吸血鬼~ひとりの夫人を巡る男同士の決闘。しかしそれは、世にも恐ろしい事件の幕開けだった。美女を襲い、恐怖を与え、憔悴せしめる。その手口は、まさに吸血鬼──。

江戸川乱歩異人館(9)

明智小五郎×蛭男~吸血鬼~/妖艶な未亡人・畑柳倭文子──。彼女を巡る男同士の決闘から始まった、おぞましき事件。怪物に襲われ、怯える夫人。倭文子は事件の解決を期すべくあの男──うつし世の名探偵・明智小五郎──を頼ることに。明智の出馬で、一気に解決かと思われたが再び惨劇が繰り返される事態に…。果たして、怪物の修羅のごとき執念を前に明智に、成す術はあるのか──!?

江戸川乱歩異人館(10)

熱男~防空壕~ B29が東京の空を覆いつくした夜、とある防空壕に飛び込んだ男。そこで彼は、愛の極地に酔いしれる…。/曲男~指輪~ かつて同じ列車内で顔を合わせた男たちが再会。そして二人は、思い出話に花を咲かせる。「あの指輪は…どこへいった――?」。/戯女~畸形の天女~ 仕事にも家庭にも恵まれ、順風満帆な人生を歩む男。しかし、無垢な少女との出会いが、男の人生をゆがめてゆく…。/虐男~石榴~ ある男に、乱歩が語る。かつて目撃した、硫酸殺人事件なる、おぞましく、そして凄絶な事件の顛末を…。

江戸川乱歩異人館(11)

虐男~石榴~ 解決したかにみえた硫酸殺人事件。しかし、そこには驚愕の真実が隠されていた。人間の欲望はまるで、果てしない闇…。/窃男~接吻~ 愛する妻が不貞を──!? 新婚生活に酔いしれる亭主に浮上した、愛する妻への疑惑。はたして、妻の愛は偽りか、それとも…!? /影男~陰獣~ 美しき人妻のもとに届いた、一通の手紙。彼女が手紙を開いた時から、惨劇が始まった。愛と憎しみが入り混じる、復讐事業が──…。

江戸川乱歩異人館(12)

影男~陰獣~ 「打って…私を、打って──」。未亡人と燃え上がらせる淫靡な情欲。しかし行き場を失った愛は、やがて悲しき愛憎劇へと──…!? /夢男~夢遊病者の死~ ある日、父親が何者かに撲殺される。日々、口うるさい父親を目の敵にしていた息子が犯人なのか。それとも…!? /倦男~赤い部屋~ 異常な興奮と刺激を求める者が集う『赤い部屋』。そこは、怪異な物語を語って聞かせる、会員制の秘密倶楽部。今宵、新人会員が話し始めたのは、おぞましき“殺人遊戯”の物語…。 /慾男~孤島の鬼~ 絶対に触れてはならない闇に、足を踏み入れてしまった男三人。果たして、憐れな男たちが直面する、絶望的な恐怖とは──…!?

江戸川乱歩異人館(13)

慾男~孤島の鬼~ 世の中には、見てはならないものがある。決して、触れてはならないものがある。しかし…親友の死の真相を探りにきた二人の男は上陸した島で見てしまった。禁断の光景を…。かつてない恐怖が襲いかかる島。──ここは、絶望が充満する島…。/焔男~火縄銃~ まだ青年であった江戸川乱歩と明智小五郎。とある山荘を訪れた二人を待っていたのは、火縄銃で撃ち抜かれた死体だった…。若き日の名探偵が、その才能の片鱗を見せつける──。