あらすじ

南関東大会の女子3000M決勝も中盤を迎え、トップ争いは、珠堂と景子、そしてなぎさの三人に絞られた。トップを走る珠堂は、走りのリズムを独特な音楽のリズムで変化させ、後ろの二人に揺さぶりをかけてくる。そんな珠堂の駆け引きについていくのがやっとの景子に対し、なぎさは逆にそのテンポの良い走りに「いい音楽だ…いい音楽だよ」と調子を上げてくるのだった。さあ、勝負の行方は!?
なぎさMe公認 1巻

陸上選手・藤井雅人は高校生になるその日も、朝のジョギングをしていた。足には自信があったのに、浜辺で出会った女の子・紺野なぎさに負けてしまって、気持ちのいい朝が台無しに…。ガッカリして家に帰るが、なぜか、なぎさもついてくる。彼女は、雅斗の家が経営しているアパートに引っ越してきた、スポーツ特待生だったのだ。湘南の高校を舞台に展開する、なぎさと雅斗のアスリート青春ラブストーリー!

なぎさMe公認 2巻

ほとんど部活に出てこない先輩、黛。死んでしまった雅斗の兄に勝つために走り続けていた黛は、決着をつける最後のチャンスを雅斗に奪われ、雅斗を恨んでいるのだった。雅斗に恥をかかせるために、雅斗を五校戦のリレー代表に選んでしまう黛。リレーのバトンパスにトラウマがある雅斗は、バトンを渡すタイミングで、どうしても動揺してしまう…。果たして雅斗は過去を振り切ることができるのか!?

なぎさMe公認 3巻

雅斗に惹かれているが、自分の気持ちに気付いていない、なぎさ。夜遅くに家を飛び出した雅斗の後を追いかけてしまう。向かったところは、雅斗の兄・隼人の彼女だった由紀子の家だった。あの人は、誰?雅斗のことを何も知らないことに気付いたなぎさは、由紀子が雅斗に告白するところまで見てしまい、気持ちが揺れる。胸のつかえが取れないなぎさは、走りを止めることができず……。

なぎさMe公認(4)

短距離を走るスプリンターに必要なもの。それは点火されて瞬時に炸裂する爆発力。初めての公式戦での100Mで、思ったよりタイムが伸び悩む雅斗。なぎさとインターハイへ行く約束をし、気合十分に挑んだ結果はなんと予選落ちだった…。「スプリンターの爆発力はない」と言われ、落ち込む雅斗は、気持ちを秋の新人戦に向ける。だが、翌日の予選プログラムに、雅斗のエントリーが――!?

なぎさMe公認(5)

地区予選の3000Mでぶっちぎりで優勝したなぎさは、次の南関東大会へと駒を進める。一方、予選落ちで終わった雅斗は、応援するだけの自分を、この舞台で走ることのできない悔しさを感じていた。そんな中で始まった800M予選。地区予選の800Mで競い合った、稲村高校の宮里の姿を見て、雅斗は体が熱くなるのを感じるのだった。だが、まだ短距離への思いが強く……。

なぎさMe公認(6)

ついに南関東大会にも優勝!絶好調のなぎさは、皆と海に遊びに来ていた。海で雅斗と二人きりになるチャンスを窺っていたなぎさだが、突然の雨で雅斗とはぐれてしまう。その時、雅斗はリエと二人きりで…。リエとの出来事を知ってしまったなぎさは、走ることが辛くなり、突然実家へ帰ってしまうのだった。なぎさを追う雅斗は、インターハイまでに連れて帰ることができるのか!?

なぎさMe公認(7)

インターハイの3日前になって、なぎさが帰ってきた!大会初日の3000M予選、久しぶりのレースに燃えるなぎさは、快調なスピードでトップを走り、それに引きずられるように、他の選手もペースを上げる。その後、実家での練習不足が原因でどんどん順位が下がるなぎさ。ギリギリで予選を通過できたものの、体力は限界。決勝には圧倒的な強さの高城ミユウが待っているが……。

なぎさMe公認(8)

3000M決勝はスタート直後から、なぎさとミユウの激しい先頭争いが展開され、3周を超えても、なお先頭争いは続いていた。ついにミユウが下がり、なぎさがトップに躍り出た!?だが、それはミユウの作戦だった。褐色の魔術師と言われるミユウの、巧みな後ろからの揺さぶりに、ペースを乱されるなぎさ。さらに前からは、周回遅れの選手が…。横をミユウに取られ、このままでは激突してしまう――。

なぎさMe公認(9)

短距離から中距離・800Mへの転向を決断した雅斗は、コーチの自宅を訪ねて指導を乞う。しかし、雅斗を800Mへ仕向けたコーチの言葉は、「がんばれ」ただ一言だった…。キツイ言葉で雅斗を揺さぶり、やる気を確認したコーチは、夏合宿での特別メニューを与えることに。特別メニューに期待する雅斗だったが、翌朝、呼び出された場所で待っていたものは、自転車と買い物メモで……。

なぎさMe公認(10)

最近元気のなかったなぎさが、宮里と二人で帰ったと聞いて、不安になる雅斗。そして、夜遅くに帰ってきたなぎさは、いつものように明るいのだった。宮里と何かあったんじゃないかと、気になって仕方がない雅斗と、雅斗の種目転向の不安を気遣って、明るく振る舞うなぎさ。二人の気持ちはすれ違い始める…。ある日、雅斗がコーチ命令で練習を休んでいると、宮里リエと出会う。なぎさはその現場を目撃して…。

なぎさMe公認(11)

新人戦の前夜、雅斗はなぎさに「オレが勝ったら話がある」と言っていた。しかし、そのレースで雅斗はまさかの予選落ちをしてしまう。そんな雅斗を励まそうと、なぎさは雅斗をお台場に連れてきた。一生懸命に雅斗を励まそうとするなぎさ。そして、レースに勝ったら話そうと思ってたこととは何なのかを聞き出そうとする。だが、雅斗は「自分で決めたことだから話せない」という…。

なぎさMe公認(12)

なぎさが、国体を辞退して出場した県主催のロードレース。絶不調でダウン寸前の彼女を、見るに見かねて雅斗は思わず沿道から飛び出してしまう。するとなぎさは、あっという間に調子を取り戻し、快調に走り始めた!!ロードレースで絶不調だったはずなのに、突然快調に走り始めたなぎさ。果たして、この大会を制するのは誰か?

なぎさMe公認(13)

春休みの選抜ジュニアの強化合宿も終了し、高校2年となった、なぎさと雅斗。なんとか才能のある新入生を陸上部に入部させようと新学期初日から新入部員の勧誘で大忙しの陸上が目を付けたのは仲田貴史という新入生。ところが、この新入生は才能もあるが、なかなかの問題児で、陸上部に入部する条件として、「100Mで自分に勝てる先輩がいたら」と言ってきた。そこで、部長の黛が仲田と勝負することに。

なぎさMe公認(14)

「長野国際陸上」に紺野なぎさも出場することになった。この大切な大会は明日からだというのに、この前の大会で優勝した雅斗にあげるケーキを徹夜で作るなど今ひとつ緊張感がない。おまけに出発間際になって、大切なスパイクシューズを学校の部室に忘れてきたことに気付き大騒ぎする始末。藤井先生の紹介でなぎさの家に泊まっていた岩手出身のアスリートの高城ミユウは、そんななぎさに驚くやら呆れるやら。

なぎさMe公認(15)

南関東大会の女子3000M決勝も中盤を迎え、トップ争いは、珠堂と景子、そしてなぎさの三人に絞られた。トップを走る珠堂は、走りのリズムを独特な音楽のリズムで変化させ、後ろの二人に揺さぶりをかけてくる。そんな珠堂の駆け引きについていくのがやっとの景子に対し、なぎさは逆にそのテンポの良い走りに「いい音楽だ…いい音楽だよ」と調子を上げてくるのだった。さあ、勝負の行方は!?

なぎさMe公認(16)

インターハイへの切符をかけた南関東大会で、雅斗は稲村浜高の宮里と激突し転倒するが、2位に入り、インターハイ出場を決める。しかし、宮里はコースアウトで失格。後日、雅斗は宮里の家にあやまりに行くが、逆に宮里に励まされる。心のモヤモヤが晴れた雅斗は、なぎさと約束していたホタル狩りに出かける。日帰りの予定だったが、雅斗がなぎさに渡した帰りの切符は翌日のものだった。

なぎさMe公認(17)

決勝進出を果たした雅斗は、決勝戦でトップを走る生駒をかわして1位に浮上。しかし、生駒はフェイントをかけて雅斗を抜こうとする。生駒の肘にわき腹をつかれ、肝臓を打たれた雅斗は、意識さえ消えかけた。同じ目に合って予選落ちした尊敬する先輩のためにも、負けられない雅斗は気力を振り絞り、再び生駒に迫る!最終コーナーを抜けて残り50mまできたとき、生駒の靴の紐が切れ、そして雅斗は…。

なぎさMe公認(18)

日本選手権に出場したなぎさ。そこで、同じレースの出場者、鷹木と知り合う。その娘・みすずは、なぎさに敵意をむき出しにして、お母さんを抜かさないようにと訴える。母親の勝利を信じるみすずを見たなぎさは、自分の幼いころを思い出して、思いきり走ることができない。その後も抜かれ続け、順位を下げるなぎさに、あらんかぎりの声を上げて応援する雅斗だが…。ぼくたちの季節はいつまでも終わらない――