あらすじ

スズシロの村を襲ったのは、オチボの村を仲間に引き入れた八分(はちぶ)衆だった。ヒルコの育ての親・大爺も地獄(=森の底部)へ落とされ、その魂は永遠の苦しみの中にあるという。大爺の魂を救うため、そしてなんとしてもヒルコを地獄へ追いたてようとする精霊から周囲の人々を守るため、ヒルコは地獄へ降りることを決意するが――。第3部「腐食」スタート!冒頭8ページで、すべての読者は驚愕する!!
暁星記 1巻

地球人による環境改造(テラ・フォーミング)から1万年……科学文明の記憶は失われ、かつて「金星」と呼ばれた惑星は、遺伝子操作によって生まれた巨大生物がうごめく緑の魔境と化した。スズシロ村の若者・ヒルコは、初恋の女の行方を追ううち、いつしかこの世界の秘密に迫っていく──。

暁星記 2巻

人語を操る金毛のシシザルから「おまえはこの森の王になる」「近い将来一人で地獄へ“降りる”」と謎の予言をされた獅子猛者・ヒルコ。物語が動き出したかに見えたその時、シシザルは、ヒルコを殺そうとして返り討ちにあった八分(はちぶ)衆の長にも同じ言葉を告げていた……!シシザルの真意は!?さらに、第2部「奈落」編、突入!

暁星記(3)

初恋の人・ナズナが、嫁ぎ先のオチボの村を3年前に追い出されていたことを知ったヒルコ。女性一人で、3年も生き延びることは難しいと知りつつも、ヒルコは、ナズナを捜すために村を出ることを決めた。ヒルコの出生の秘密と、生霊との関わりを知った村人たちは、ヒルコに1年の猶予を与える。そしてヒルコ出立の日。立ち寄った市場で次期総名代をかけた対抗試合を戦っているころ、スズシロの村はヒルコの留守を狙った何者かに襲われていた――!

暁星記(4)

スズシロの村を襲ったのは、オチボの村を仲間に引き入れた八分(はちぶ)衆だった。ヒルコの育ての親・大爺も地獄(=森の底部)へ落とされ、その魂は永遠の苦しみの中にあるという。大爺の魂を救うため、そしてなんとしてもヒルコを地獄へ追いたてようとする精霊から周囲の人々を守るため、ヒルコは地獄へ降りることを決意するが――。第3部「腐食」スタート!冒頭8ページで、すべての読者は驚愕する!!

暁星記(5)

南四が一の人々の前に現われた、「管理人」と名乗る謎の男――。一方、“落人(おちゅうど)の村”のナズナの前には、「イナンナ」という女性の霊が現れた。かつての地球での大量虐殺と、ナズナの子どもたちの命を奪ったオチボの村への恨みをシンクロさせ、イナンナはナズナをあやつりはじめる。そして、ついにヒルコの前に現われた、忌まわしき父・馳雄(はせお)!金星史上、最悪の親子ゲンカが始まる!

暁星記(6)

馳雄(はせお)との闘いに敗れ、森の底へと落とされたヒルコを助けたのは、またもや精霊だった。精霊は、大爺がイナンナにとらわれ、ナズナも傀儡となっている現実、そしてさらなる黒幕の存在を知らせるが……。しかし満身創痍のヒルコは、森の底で倒れ伏してしまい、「泥の民」によってアリ塚に運び込まれる。「泥の民」が語る、50年前に突如現れた「オニ」と恐れられる存在とは――。“金星”の謎が、少しずつ明らかになっていく――。

暁星記(7)

「泥の民」を守るため、“元・人間”のバケモノを殺したヒルコ。しかし、自分が殺した“元・人間”の霊が、ヒルコのまわりに群れてヒルコを苦しめる。そこに現われた精霊は、ヒルコこそ、魂を混沌へと導く門「魂の門」であると言い、苦しんでいる霊たちを救うように諭した。ヒルコはその言葉を聞きいれ、一人、霊を焼く業火に向き合うが……。宿命に引きずられるように、ヒルコは世界の秘密に近づいていく……。

暁星記(8)

黒の塔から現われてヒルコを狙ったのは、圧縮レーザーや削岩用のハンマードリルを搭載した「写し身の巨人」だった。さすがのヒルコも、予想を遙かに超えた存在に、立ち向かう術もない。そんなヒルコに、「モリヤ」はあらゆる物を切り裂く刃「指向性超低周波ナイフ(プレッシャーブレイド)」を渡す。――偽りの星に訪れる、本物の終焉……。全編クライマックス!SF冒険活劇の超傑作、完結!