あらすじ

君江の娘・杏子の面倒を通してすっかり打ち解けた君江と山岸トモヨは、20歳を迎え、堂々と酒が飲めるようになった君江の誕生日を一緒に祝う。さりげない日常のなかに女の友情を描いた名エピソード「雪夜の重大発表」「静かな家」のほか、新年を迎えた源さんが行った願かけ「初詣の願いごと」、犬猿の仲の板前同士が雪合戦で決闘する「白い決闘」など11編を収録。秘境の温泉街に暮らす人々の日常を、美麗なタッチで丹念に描く!!
湯けむりスナイパー(1)
都会の喧噪を逃れ、秘境の温泉宿・椿屋で従業員として働き始めた謎の男・源さん。彼はかつて、人の命を奪うことを生業(なりわい)としていた殺し屋(スナイパー)だった!!正体を隠して勤める源さんの元に、以前の「マネージャー」だった男が訪れ、再び殺人の依頼を持ちかけるが……。ゼロから人生をやり直そうとする男の胸を打つ人間ドラマ!
湯けむりスナイパー(2)
秘境の温泉宿・椿屋で仲居をつとめる美也(みや)さんに、見合いの話が持ち込まれた。客として来た老婦人が、彼女の働きっぷりや“気づかい”に感心して、ぜひ息子の嫁に来てほしいというのだ。かたくなに拒む美也さんだったが、それは相手が気に入らないのではなかった。彼女自身の過去、心の傷を描いた「白いお告げ」のほか、源さんが椿屋を初めて訪れた日を綴った「無実の罪」、神隠しにあった客の子供を探して、女将・冴子と思わぬ秘密を共有してしまう「隠し部屋」など10編を収録したヒューマン・ストーリー第2弾!
湯けむりスナイパー(3)
殺し屋を引退し、その過去を隠して秘境の温泉宿・椿屋で余生を送る決意をした主人公・源さん(本名不詳)。艶っぽい女将の冴子、ベテラン番頭・捨吉らに囲まれて、温泉宿ならではのさまざまな人生のドラマを垣間見る……。「来年の社員も旅行も椿屋にする」と言う客の甘言に、女体盛りのリクエストに応えることになった捨吉。廃屋の農家を買って余世を過ごしている山岸トモヨに依頼することにし、源さんを車で迎えにやるが……。本作のヒロインの一人、山岸トモヨの登場エピソードを描いた「女体盛り」のほか、客にバイアグラを飲まされ、勃起した番頭・捨吉を静めるためひと肌ぬぐ源さんを描いた「バイアグラ異聞」など11編を収録。心に沁みるストーリーと一筆入魂の緻密な描写が読者の胸を打つ!!
湯けむりスナイパー(4)
銃を捨て、秘境の温泉宿・椿屋で、一従業員として余生を送る決意をした元・殺し屋(スナイパー)がいた……。主人公・源さん(本名不詳)が自分のポリシーを守り、ストイックさを貫く姿に共感するファン急増!ベテラン番頭・捨吉の唯一の肉親をめぐるエピソード「アキラ」、ドッキリを仕掛けられた源さんの反応を描いた「ダブルキャスト・冴子と小雪」など11編を収録。前例のない設定と女将の冴子、芸者の小雪など魅力的な脇役がいい味を出したシリーズ第4弾!!
湯けむりスナイパー(5)
秘境の温泉宿・椿屋には、プロ野球の二軍選手、定年退職した刑事などが訪れ、主人公・源さんとのさまざまなドラマが綴られる。源さんが自分の過去から意外な電話をもらう「2000年元旦」、美人女将・冴子、芸者の小雪、元ストリッパーの山岸トモヨの3人が一堂に介し、この3人の誰かに心を奪われてしまいかもしれない、と自覚する「新年会の三美神」など11編を収録。いずれも心に沁み入る名編ばかり!!
湯けむりスナイパー(6)
銃を捨て、秘境の温泉宿で一従業員として余生を送ろうと決意した元・殺し屋(スナイパー)源さんを主人公にすえ、その日常を綴っていくシリーズ第6弾!!仲居の初江さんが結婚することになった。番藤の捨吉、女将・冴子をはじめ、椿屋一同が盛大なお別れ会を催す。楽しい席が苦手な源さんは、その場に顔を見せただけだったが、その夜、自分の部屋で女が着物を脱ぐ音が聞こえて……。女の覚悟に心を動かされた源さんを描いた「闇を抱く」のほか、番頭・捨吉のひそやか夜の楽しみを知る「男の夜食」など11編を収録。
湯けむりスナイパー(7)
秘境の温泉宿で一従業員として引退後の余生を送る元・殺し屋の源さん。本巻では、そんな源さんに負けず劣らず謎に満ちたキャラクター・松茸取り名人・松三や、女体盛りの山岸トモヨをはじめとしたディープな面々の意外な一面が明かされる。さらに、往年の大スター“上海の歌姫”が椿屋に投宿した際のエピソードや、秘境の秋の奇祭も収録!誰しも心に闇が潜み、その本能を隠して生きている。しかし、椿屋では、その闇を詰問する者は誰もいない……。
湯けむりスナイパー(8)
殺し屋(スナイパー)を引退し、秘湯の温泉旅館・椿屋で今日も過去を隠して働く源さん。番頭の捨吉が10巻セット5万円で購入したビデオをめぐって、“プロ野球”の本当に意味に思いを馳せる「極秘ビデオ」、研修旅行で世話になった“磯屋の女将さん”が椿屋を訪れる「百発百中」、アルマーニのスーツに身を固めた松三が描かれた「ゆく年くる年」など、魅力溢れるエピソードが盛りだくさん!!新年を迎え、この土地に住む人々のそれぞれの孤独と絶望を知る源さんの胸中に去来する思いとは……?
湯けむりスナイパー(9)
秘境の温泉宿で第二の人生を歩む、元・殺し屋(スナイパー)源さんの生き様を描いたシリーズ第9弾!!山奥の小屋で世捨て人のような生活を送る内気な松茸取り名人・松三は、密かに恋をしていた。相手は元ストリッパーの山岸トモヨ。自分がこしらえた焼き鳥をトモヨにせっせとプレゼントするのだが、トモヨはそんな松三を疎ましくさえ思うのだった。思案のあげく、トモヨは松三を説得してもらうべく源さんに相談するのだが……。松三の恋の行方をはじめ、海の家「浜屋」の君江の源さんへの猛烈なアタックや、スナック「花ちゃん」のママの秘密など、見逃せないエピソードが目白押し!!
湯けむりスナイパー(10)
人目を避けて生きてきた松茸取り名人の松三に、スナック花ちゃんの花子ママは密かに恋心を抱き始めていた。花子ママの意外な過去が暴露される「褌の彼方」、松茸狩りにかこつけて花子ママと松三の仲を取り持とうと奔走する源さんを描いた「酩酊作戦」「顔面二重人格」「女心と秋の空」など11編を収録。はたして、松三と花子ママの恋はどんな結末を迎えるのだろうか!?
湯けむりスナイパー(11)
免許を取り、椿屋まで車で行くことのできるようになった君江は、海の家を休業している冬季の間、通いで椿屋の仲居として働いていいた。まだ10代にもかかわらず子供がいて、雪の高速道路を通う君江のことを心配した椿屋の女将・冴子は、君江の元を家庭訪問するのだが……。冴子の優しさがにじみ出た「女将として」のほか、深夜カマクラの中で雪女を見たという少女のエピソードを美麗な筆致で綴った「雪おんな」、君江と芸者・小雪の初対面を描いた「切れ味女ライバル」など11編を収録。源さんをめぐる、切れる女の3つ巴の戦いが開幕!!
湯けむりスナイパー(12)
年に一度の花祭りで歌った松三の唄に感動した温泉連合の会長が松三をCDデビューさせようと、東京の大手レコード会社社長を秘境の温泉街へと呼びよせた。元ストリッパーの山岸トモヨと相談した源さんは、松三の元に赴き事の次第を説明する。興味があれば22時までに花子ママの経営するスナック・花ちゃんに連絡を入れることになるが……。ひょんなことから松三の歌手デビュー話が進む「松三の決断」、君江の娘・杏子のベビーシッターを引き受けた山岸トモヨの姿を描いた「女の出逢い」のほか、11編を収録。余計なことは一切話さずひたすら汗を流す男・源さんの姿がまぶしいシリーズ第12弾!!
湯けむりスナイパー(13)
君江の娘・杏子の面倒を通してすっかり打ち解けた君江と山岸トモヨは、20歳を迎え、堂々と酒が飲めるようになった君江の誕生日を一緒に祝う。さりげない日常のなかに女の友情を描いた名エピソード「雪夜の重大発表」「静かな家」のほか、新年を迎えた源さんが行った願かけ「初詣の願いごと」、犬猿の仲の板前同士が雪合戦で決闘する「白い決闘」など11編を収録。秘境の温泉街に暮らす人々の日常を、美麗なタッチで丹念に描く!!
湯けむりスナイパー(14)
源さんをめぐる女の戦い再燃!?酔った勢いで源さんへのお互いの想いを打ち明けたシングルマザーの君江と、元ストリッパーの山岸トモヨ。しかし、トモヨのそれは源さんの謎めいた過去への興味であって、愛とは異なると君江に説明する。その話を聞いた君江は……。そして、トモヨの口を通じて君江が好意を寄せていることを源さんは知り、ある作戦を立てる。秘境の温泉郷を舞台にした人間模様、第14弾!!
湯けむりスナイパー(15)
大の虎キチである椿屋のベテラン番頭・捨吉。阪神タイガースが18年ぶりの優勝を迎えたこの年、亡き兄・アキラの墓を建てる決心をする。墓石をどうするかで悩む捨吉に、源さんは「見栄を張ってはいけません」と忠告する。そして、墓地の相場を山岸トモヨを通じて、君江に聞いてもらう。捨吉の墓をめぐってまったく関係のない君江、トモヨがその手配を行う「女たちの連携プレー」「海辺の香華」のほか、大いなる変貌を遂げた松三の姿を描いた「収穫の秋」など11編を収録。捨吉をはじめ、秘境の温泉街に生きる人々の人生の機微を描き出したシリーズ第15弾!!
湯けむりスナイパー(16)
源さんをめぐる微妙な三角関係。元ストリッパーの山岸トモヨとシングルマザーの君江は、謎めいた源さんの過去を“研究”しようと考える。そして、そのことに気付く源さん。罪のない親身で慈悲深い人々が、殺し屋(スナイパー)としての己が過去を知りたがっている。俺のことなど知るべきではないというのに……。ついに、この秘境の温泉宿・椿屋から去るべき時が来たのか!?はたして源さんは椿屋に現れた時と同じように、フラリと消えてしまうのか?その結末は……!?ヒューマン巨編、ここに堂々の完結!!
メス 野望の外科医

メス 野望の外科医

札幌の私立病院で診療することになった式根修平。国立北星大学第一外科教室に籍をおき、専門は胸部外科、メスさばきも鮮やかな式根は、文字通り鋭いメスをふるってカルテの改ざんや私立病院と医大との癒着、人体実験まがいの手術、医局内の派閥争い等、医療現場の病巣にたまる膿をかきだしていく…名作医療コミックが廉価版で復活!
ライブマシーン

ライブマシーン

六本木のナイトクラブで演奏する凄腕のジャズ・ピアニスト、有山礼二。その裏の顔は、コードネーム「ライブマシーン(殺人機械)」と呼ばれる殺し屋だった――。アフリカの戦場で鍛え抜かれた傭兵としての技術と経験、そして殺人者としての資質を『Q』と名乗る華僑の男に見抜かれた礼二は殺し屋としてスカウトされ、Qに依頼されるままに政財界の大物たちを葬り去っていく。だが、Qからは知らされていなかったが、礼二が殺した男たちは、『弓弧会』と呼ばれる秘密組織のメンバーばかりだった。自分たちが何者かに狙われていると気付いた『弓弧会』は過激派テロリストたちを雇い、敵対者の捜索と殲滅を命じるが…。ハードボイルド・アクションの傑作!
地球最期の日

地球最期の日

「人間は自分の首の上に落ちてくるギロチンの刃を磨いていただけだったのだ」(「五月の晴れた日」)。原作・関川夏央、作画・松森正のコンビによって『地球最後の日』をテーマに描かれた短編4作品を収録した傑作作品集。作家、関川夏央ならではのハードボイルドなセリフやエッセンスを随所に散りばめながら、核戦争による放射能汚染や致死率100パーセントのウィルス性ガン、軍事大国の日本侵攻など、「死」に直面した人々の命を懸けたドラマが展開していく。
18階の男

18階の男

「当時、マンガで現代の鮮やかな断面を切りとることができないか、というのが僕のテーマだった」(関川夏央による巻末掲載文「スポンサーからひとこと」より)。1979~1981年の間に「カスタムコミック」(日本文芸社・刊)に掲載された原作・関川夏央、作画・松森正による短編を収録した作品集。攻撃的な営業戦略で巨大商社の社長に登りつめた男の敗北を描いた「18階の男」、天才の名をほしいままにしたCMディレクターが死に至るまでの軌跡を描く「硝子の狼」、原子力発電所の炉心融解事故の現場に居合わせた4人の技術者たちを描く「正義の四人」など、作品が発表された当時の日本の断片ともいえるキャラクターを主人公に、時代に追い立てられたかのように生き、時に破滅していく人間たちの迫真のドラマが描かれる。
南アラスカ海流

南アラスカ海流

ドイツ第三帝国崩壊前夜に北極点の氷の下を潜航して日本へ向かった2隻のUボートが、アリューション海域に沈んでいるという。その船内には、戦後史の影で神話のように語り継がれてきた第三帝国の隠し財産、ヒットラーの遺産「M資金」が積載されていた…(「南アラスカ海流」)。しがないピアノ調律師の男に付きまとう殺し屋たち…男はかつてアフリカの戦場で「エル・オンブレ」と呼ばれていた傭兵だった――(「エル・オンブレ」)。運命に抗う男たちを描くハードボイルド作品集。
木曜日のリカ

木曜日のリカ

美木本リカは5チャンネル木曜番組のレギュラー出演者であることから「木曜日のリカ」と愛称されるテレビタレント。しかし裏の顔は、世界でただひとり女でノーベル殺人賞をもらった凄腕の美女スナイパーなのだ!!リカが司会を務める番組の収録中、ゲストで来ていた大蔵省主計局長が何者かに射殺される大事件が発生。しかも容疑者としてリカ自身が指名手配されてしまう。事件が闇社会ナンバーワンの狙撃屋グループ・HAL(ハル)の仕業である事を突き止めたリカは、警察の追手をかいくぐりながら国際的犯罪に挑んでゆく!!
反逆児

反逆児

鹿児島一を誇る私学・薩摩士館高校は突如起こった学生民主化運動の嵐の中で今まさに崩壊しようとしていた。西郷隆盛の精神を支えとし、明治以来八十年の伝統を固持する薩摩士館高校の、これはまさに史上最大の危機であった。半年に渡る闘争の末旧態を死守しようとする経営陣もついには退陣し、新体制についてゆけぬ教師や学生らも退校し、残った学生の大半が保守から革新へと転向していった……。しかしここに一人、最後まで校舎屋上の剣道部部室にたてこもり学園民主化に孤立無援、真っ向から戦いを挑んでいる男がいた。その男とは――剣道部元主将・壬生隼人!
満洲お菊

満洲お菊

昭和三年、満州は奉天……。男は空を睨みながら奉天特務機関長の依頼を聞いていた。風雲急を告げる大陸で、日本刀と拳銃、そして爆弾を駆使して殺戮をほしいままにしている満州の殺し屋、若月退役中尉だ。満州国を世界の理想郷とすべく、大きな計画が動き出そうとしていた。そのために必要悪として、殺し屋の力がいるのだ……俺は……全ては大義理想のため、だれかがやらねばならないことをしているだけだ……。しかしその真実は、愛する女の命を救うためだったのだが!? 松森正の傑作劇画作品!
まんちゅりい・ぶるうす

まんちゅりい・ぶるうす

ときに昭和20年――やけつく太陽が満州の原野をじりじりとこがしていた……。取り残された日本軍の小隊は、絶望の淵に立たされ、国へ帰ることを渇望していたが、国境に居残りを命じられ迫りくるロシアの戦車隊に踏み潰されるのを待つのみであった。特務機関の黒木が連隊長のもとへ向かうと、そこには無残にいたぶられ捨てられた一人の女が横たわっていた。黒木とその女は旧知の仲であった……。激動の時代を生き、明日を求めてあがいた男と女の物語を集めた、傑作劇画短編集!
リバースエッジ 大川端探偵社

リバースエッジ 大川端探偵社

東京・浅草…隅田川沿いの雑居ビルに、小さな探偵社があった――。『オールド・ボーイ』『湯けむりスナイパー』のひじかた憂峰、『軍鶏』『かぶく者』のたなか亜希夫。常に“人間”を描き続けた唯一無二の原作者と、漫画界随一の画力で驚異的な描写を続ける稀代の絵師。名作『ボーダー』で多くの信者を生み出した黄金コンビが、20年ぶりに奇跡の復活!!
ネオ・ボーダー

ネオ・ボーダー

80年代のバブル絶頂期の時代に、マーケティング社会の行き着く果てを喝破し、絶大な支持を得た『迷走王ボーダー』。20年を過ぎてもなお、青春のバイブルとして奇跡の漫画が、ついに復活。蜂須賀、久保田、木村の名トリオが復活したのは、なんと平安時代末期。作者は作・ひじかた憂峰(狩撫麻礼の別ペンネーム)、画・たなか亜希夫のゴールデンコンビ!!