あらすじ

イタリア・ナポリの泥棒市に住む日本人、織部悠。ナポリ中の“究めし職人”から“ミケランジェロ”と賞賛された伝説の名仕立て屋が、唯一認めた弟子である。彼が受け継いだ至巧の技と、イタリアの比類なき伝統が一着のスーツに蘇生した時、それを身に纏った者の人生に珠玉のドラマが生まれる。
王様の仕立て屋~サルト・フィニート~ 1巻

イタリア・ナポリの泥棒市に住む日本人、織部悠。ナポリ中の“究めし職人”から“ミケランジェロ”と賞賛された伝説の名仕立て屋が、唯一認めた弟子である。彼が受け継いだ至巧の技と、イタリアの比類なき伝統が一着のスーツに蘇生した時、それを身に纏った者の人生に珠玉のドラマが生まれる。

王様の仕立て屋~サルト・フィニート~ 2巻

イタリア・ナポリの泥棒市に住む日本人、織部悠。ナポリ中の“究めし職人”から“ミケランジェロ”と賞賛された伝説の名仕立て屋が、唯一認めた弟子である。悠の友達であるヒモ男のルイージは大富豪の御曹司だった。後継者選びのため恋人と引き離された彼のために、悠が渾身の一着を仕立てる!!

王様の仕立て屋~サルト・フィニート~ 3巻

イタリア・ナポリの泥棒市に住む日本人、織部悠。ナポリ中の“究めし職人”から“ミケランジェロ”と賞賛された伝説の名仕立て屋が、唯一認めた弟子である。無理難題を吹っ掛けてはナポリ中の店から煙たがられている男。その男が悠に出した注文は「パーティで一番目立つ服」。悠が仕立てた服とは!?

王様の仕立て屋~サルト・フィニート~ 4巻

イタリア・ナポリの泥棒市に住む日本人、織部悠。ナポリ中の“究めし職人”から“ミケランジェロ”と賞賛された伝説の名仕立て屋が、唯一認めた弟子である。超一流デザイナーであり、悠の弟弟子でもあるペッツオーリに呼ばれミラノを訪れた悠。だがこの地で悠は、思わぬ挑戦を受けることになり!?

王様の仕立て屋~サルト・フィニート~ 5巻

イタリア・ナポリの泥棒市に住む日本人、織部悠。ナポリ中の“究めし職人”から“ミケランジェロ”と賞賛された伝説の名仕立て屋が、唯一認めた弟子である。ウォーレン卿から、注文服の聖地ロンドンに招待された悠。その地で、過去を悔やみ針糸を捨てた孤高の職人が出したとんでもない課題に悠は!?

王様の仕立て屋~サルト・フィニート~ 6巻

イタリア・ナポリの泥棒市に住む日本人、織部悠。ナポリ中の“究めし職人”から“ミケランジェロ”と賞賛された伝説の名仕立て屋が、唯一認めた弟子である。悠が仕立てたスーツを台無しにしたマザコン青年が、ホテルの案内人である恋人の父と会うことに。悠の助言は!?修業時代を描いた番外編も収録!!

王様の仕立て屋~サルト・フィニート~ 7巻

イタリア・ナポリの泥棒市に住む日本人、織部悠。ナポリ中の“究めし職人”から“ミケランジェロ”と賞賛された伝説の名仕立て屋が、唯一認めた弟子である。悠の弟弟子ペッツオーリが手掛ける超一流ブランドが日本に本格進出。悠が日本支店のアドバイザーに指名されるも、宿敵ラウラ嬢が物申し……!?

王様の仕立て屋~サルト・フィニート~ 8巻

イタリア・ナポリの泥棒市に住む日本人、織部悠。ナポリ中の“究めし職人”から“ミケランジェロ”と賞賛された伝説の名仕立て屋が、唯一認めた弟子である。ペッツオーリ日本支店のアドバイザーとして帰国した悠。洒落た制服に負けない学ランから、茶人の目を惹くスーツまで、いきなり難題続出の帰国編!

王様の仕立て屋~サルト・フィニート~ 9巻

イタリア・ナポリの泥棒市に住む日本人、織部悠。ナポリ中の“究めし職人”から“ミケランジェロ”と賞賛された伝説の名仕立て屋が、唯一認めた弟子である。帰国した真夏の日本で、礼儀に適ったクールビズ考案の依頼を受けた悠だが!?そして本拠地イタリアへ戻った悠を待つとんでもない事態とは!?

王様の仕立て屋~サルト・フィニート~ 10巻

イタリア・ナポリの泥棒市に住む日本人、織部悠。ナポリ中の“究めし職人”から“ミケランジェロ”と賞賛された伝説の名仕立て屋が、唯一認めた弟子である。フィレンツェでの悠の初仕事、それはサイドベンツが苦手な男にそれを着せること。提携を巡るジラソーレ社内の騒動に巻き込まれている悠だが!?

王様の仕立て屋~サルト・フィニート~ 11巻

イタリア・ナポリの泥棒市に住む日本人、織部悠。ナポリ中の“究めし職人”から“ミケランジェロ”と賞賛された伝説の名仕立て屋が、唯一認めた弟子である。ナポリにウォームビス用のアイテムを仕入れに来たものの思案に暮れる日本のバイヤー。悠に出会いナポリ流の寒さ対策を知り、光明を見いだし!?

王様の仕立て屋~サルト・フィニート~ 12巻

イタリア・ナポリの泥棒市に住む日本人、織部悠。ナポリ中の“究めし職人”から“ミケランジェロ”と賞賛された伝説の名仕立て屋が、唯一認めた弟子である。又もやジラソーレ社が絡む揉め事に巻き込まれパリへ連れてこられた悠。パリの売れっ子デザイナーを一瞬で唸らせた技とは!?フランス編開始!

王様の仕立て屋~サルト・フィニート~ 13巻

イタリア・ナポリの泥棒市に住む日本人、織部悠。ナポリ中の“究めし職人”から“ミケランジェロ”と賞賛された伝説の名仕立て屋が、唯一認めた弟子である。ジラソーレ社パリ店は経営強化のためファッションショーに挑む。協力を求められた悠は!?そしてエレナとの恋の行方は!?フランス編、遂に完結!!

王様の仕立て屋~サルト・フィニート~ 14巻

イタリア・ナポリの泥棒市に住む日本人、織部悠。ナポリ中の“究めし職人”から“ミケランジェロ”と賞賛された伝説の名仕立て屋が、唯一認めた弟子である。悠のもとを訪れた成金のロシア人。ナポリ仕立てを見下し、サヴィル・ロウ風の威厳のあるスーツを求める客に対して、悠が仕立てた一着とは!?

王様の仕立て屋~サルト・フィニート~ 15巻

イタリア・ナポリの泥棒市に住む日本人、織部悠。ナポリ中の“究めし職人”から“ミケランジェロ”と賞賛された伝説の名仕立て屋が、唯一認めた弟子である。悠を厳しく批判したベリーニ伯爵を納得させる為、伯爵のスーツ作りが始まった。様々な困難を経て完成した一着に対して伯爵が下した判決は!?

王様の仕立て屋~サルト・フィニート~ 16巻

イタリア・ナポリの泥棒市に住む日本人、織部悠。ナポリ中の“究めし職人”から“ミケランジェロ”と賞賛された伝説の名仕立て屋が、唯一認めた弟子である。ロンドンの老舗テーラーの騒動をきっかけに、サヴィル・ロウから助っ人を頼まれ渡英した悠だが…!?イギリス編、再び!!若き日の特別編も収録!!

王様の仕立て屋~サルト・フィニート~ 17巻

イタリア・ナポリの泥棒市に住む日本人、織部悠。ナポリ中の“究めし職人”から“ミケランジェロ”と賞賛された伝説の名仕立て屋が、唯一認めた弟子である。引退を決めたサヴィル・ロウの重鎮に腕前を見せる為、元・警部にタータン柄のコートを仕立てた悠。その一着に込められた想いとは!?風雲イギリス編!!

王様の仕立て屋~サルト・フィニート~ 18巻

イタリア・ナポリの泥棒市に住む日本人、織部悠。ナポリ中の“究めし職人”から“ミケランジェロ”と賞賛された伝説の名仕立て屋が、唯一認めた弟子である。サヴィル・ロウの助っ人としてロンドン滞在中の悠に舞い込んだ依頼は、店の営業不振に悩むショコラティエのスーツで…!?イギリス編、堂々完結!!

王様の仕立て屋~サルト・フィニート~ 19巻

イタリア・ナポリの泥棒市に住む日本人、織部悠。ナポリ中の“究めし職人”から“ミケランジェロ”と賞賛された伝説の名仕立て屋が、唯一認めた弟子である。ロンドンからナポリに帰還後早々舞い込んだ、転職希望の煙突掃除夫の依頼を受ける気になれない悠だったが、客が職を辞する本当の理由を知り!?

王様の仕立て屋~サルト・フィニート~ 20巻

イタリア・ナポリの泥棒市に住む日本人、織部悠。ナポリ中の“究めし職人”から“ミケランジェロ”と賞賛された伝説の名仕立て屋が、唯一認めた弟子である。ナポリで代々伝統のパン作りを続ける職人親子が、トリノのパン屋の娘との縁談に備え、3世代に似合う2ボタンスーツを悠に依頼したのだが…!?

王様の仕立て屋~サルト・フィニート~ 21巻

イタリア・ナポリの泥棒市に住む日本人、織部悠。ナポリ中の“究めし職人”から“ミケランジェロ”と賞賛された伝説の名仕立て屋が、唯一認めた弟子である。ジラソーレ社NY支店長の一計によりアメリカへ連れて来られた悠。到着早々、元野球選手のスポーツライターに「野球の観戦服」を注文され…!?

王様の仕立て屋~サルト・フィニート~ 22巻

イタリア・ナポリの泥棒市に住む日本人、織部悠。ナポリ中の“究めし職人”から“ミケランジェロ”と賞賛された伝説の名仕立て屋が、唯一認めた弟子である。自転車に乗っても型崩れしないパンツ作りのヒントを求めて日本へ一時帰国し、ジーンズの街・児島を訪れた悠。だがそこで意外な人物と遭遇し!?

王様の仕立て屋~サルト・フィニート~ 23巻

イタリア・ナポリの泥棒市に住む日本人、織部悠。ナポリ中の“究めし職人”から“ミケランジェロ”と賞賛された伝説の名仕立て屋が、唯一認めた弟子である。共に渡米中のパンツ職人・ロドリーゴがハリウッド映画の主役に抜擢されるという珍事態に巻き込まれた悠。監督に映画衣装の制作を頼まれて!?

王様の仕立て屋~サルト・フィニート~ 24巻

イタリア・ナポリの泥棒市に住む日本人、織部悠。ナポリ中の“究めし職人”から“ミケランジェロ”と賞賛された伝説の名仕立て屋が、唯一認めた弟子である。ジラソーレ社ナポリ本店を訪れ注文を出した辛口服飾評論家のボンピエリ。彼の目に適う一着を仕立てる為、協力する事になった悠だったが…!?

王様の仕立て屋~サルト・フィニート~ 25巻

イタリア・ナポリの泥棒市に住む日本人、織部悠。ナポリ中の“究めし職人”から“ミケランジェロ”と賞賛された伝説の名仕立て屋が、唯一認めた弟子である。会社の倒産で人生に絶望した倹約家の元・社長を救う為、悠と靴職人のペピーノ親方が一肌脱ぐことになったのだが…!?“紳士靴編”全6話収録!!

王様の仕立て屋~サルト・フィニート~ 26巻

イタリア・ナポリの泥棒市に住む日本人、織部悠。ナポリ中の“究めし職人”から“ミケランジェロ”と賞賛された伝説の名仕立て屋が、唯一認めた弟子である。湿気の多い日本の夏の為に作られたウォッシャブルスーツに代わる快適かつ貫禄ある仕立て服とは!?究極の基本を紐解く、紳士服地編スタート!!

王様の仕立て屋~サルト・フィニート~ 27巻

イタリア・ナポリの泥棒市に住む日本人、織部悠。ナポリ中の“究めし職人”から“ミケランジェロ”と賞賛された伝説の名仕立て屋が、唯一認めた弟子である。スズ加工の派手なネクタイで取引先から不興を買ってしまった放蕩息子・シモーネ。ネクタイを活かした名誉挽回策とは!?紳士服地編、完結!!

王様の仕立て屋~サルト・フィニート~ 28巻

イタリア・ナポリの泥棒市に住む日本人、織部悠。ナポリ中の“究めし職人”から“ミケランジェロ”と賞賛された伝説の名仕立て屋が、唯一認めた弟子である。マフィアのドンを継ぐ若き後継者の為、威厳と貫禄のある一着を依頼された悠は!?悠の若き日を描いた緊迫の「シチリア・マフィア編」完全収録!!

王様の仕立て屋~サルト・フィニート~ 29巻

イタリア・ナポリの泥棒市に住む日本人、織部悠。ナポリ中の“究めし職人”から“ミケランジェロ”と賞賛された伝説の名仕立て屋が、唯一認めた弟子である。とある実業家の愛娘と時計師の駆け落ち騒動をきっかけに、ジラソーレは仕立て服と腕時計のコラボレーション企画を提案し!?腕時計編、いざ開幕!!

王様の仕立て屋~サルト・フィニート~ 30巻

イタリア・ナポリの泥棒市に住む日本人、織部悠。ナポリ中の“究めし職人”から“ミケランジェロ”と賞賛された伝説の名仕立て屋が、唯一認めた弟子である。「腕時計編」最後の課題は、過去いかなる時計師も挑戦しえなかった究極の一本。世界中の視線を集めたこの課題に、若手時計師が出した答えは!?

王様の仕立て屋~サルト・フィニート~

いうなれば、仕立て職人版の『美味しんぼ』といったところ

王様の仕立て屋~サルト・フィニート~ 大河原遁
名無し

普段から、多浪生と見間違えられるほどしょぼくれた格好をしていても、特にとがめられない仕事についている為か、梅雨や真夏のスーツの苦しみを味合わずに済んでいます。ただ、スーツ姿の同級生と出会うとあまりの見栄えの違いに居心地が悪さを感じてしまう30代。彼らにはもう、嫁も子どももいるのですよ!  そんなサラリーマンの戦闘服・スーツをテーマにした漫画が『王様の仕立て屋~サルト・フィニート~』です。ナポリ伝説の職人で“ミケランジェロ”とも称された故マリオ・サントリヨ唯一の弟子・織部悠が、様々なトラブルを抱えた依頼人の悩みを、その卓越した腕で解決しいくオムニバス作品。いうなれば、仕立て職人版の『美味しんぼ』といったところ。仕立ての知識はもちろん、時計や靴といった服飾の知識、同じヨーロッパ圏ということで一緒くたにしがちな、イタリア、フランス、イギリスのスーツに対する考え方の違い、さらにはヨーロッパ文化と日本文化の差異にまで話は広がり、知識欲を多いに満足させてくれます。スーツが話の柱と聞いて、正直、長い連載にならないと思っていました。ネタがすぐに無くなってしまうだろうと思っていたからです。それが『王様の仕立て屋』は、今連載中のシリーズ『王様の仕立て屋~サルトリア・ナポレターナ~』と合わせるとすでに35冊以上にもなる長期連載になっているのです。  それはもちろん、仕立てというジャンルの奥深さがそうさせるのでしょうが、魅力的なキャラクターに依るところ部分も多いと思います。ちょっと老成してる悠の周りには、変わったキャラクターが数多くいます。中でも女社長ユーリア率いるカジュアルブランド・ジラソーレ社はどこを見ても(一癖ある)美女ばかり。往々にして彼女らに流されて巻き込まれてゆく悠に若干の嫉妬を感じます。名言や歌を用いた細かなネタに、細かに挿入されるギャグがリズム感を生んで、長いウンチク部分も冗長にならずあれよあれよと読み進められる、稀有な作品だと思います。  この漫画のお陰でコーデュロイやビキューナ(超高級素材。Amazonで調べたら掛け布団が800万円を超えていた!)、とこれまでの生活では全く知る由もなかったスーツの世界を垣間見ることができました。ただ、それを実践するのには気が遠くなるほどの金額が必要なのです…。

王様の仕立て屋~サルト・フィニート~

全紳士、必携必読の「大人の教科書」

王様の仕立て屋~サルト・フィニート~ 大河原遁
mampuku
mampuku

 私は仕事柄ほとんどフォーマルな格好はしないのですが、読んでいると「宝物になるような一張羅欲しい!!」という気持ちが芽生えてしまいますw  アメリカ等と同じで洋服の歴史が浅い日本では考えられないほどに、イギリスやイタリアはスーツというものにプライドを持っている国であることがわかります。それだけに大変に奥深く文化に根差していて、「粋」というものが文化圏によってこれほど異なるものかととても興味深い蘊蓄が満載でした。  そしてこの作品からはファッション蘊蓄モノとしての顔以外の、二つの表情を見出すことが出来ます。ひとつは「男の生き様論」としての側面。時に戦闘服となり時に装飾品、別のときには女性やゲストの引き立て役となる、紳士服は男の生き方の写し鏡でもあります。そしてもう一つは「フリーランス・クリエイターの仕事論」としての側面。主人公はスーツ一着に数百~数千万円という一見するとボッタクリのような価格をクライアントに提示します。しかし、彼の腕と彼が作り出す魔法にそれだけの価値を見出すことができた者だけが、その魔法を授かることができる。彼は職人の名に懸けて技術を安売りはしませんし、プライドにかけて一切の手抜きはしない。作り手としての理想像ですね。  全32冊+続編複数シリーズ続刊中とかなりの長期連載ですが、すべて読んでもまったく飽きたりネタや展開に既視感を覚えることがないのが凄い。「紳士服」というテーマの奥深さもさることながら、一話完結のそのすべてが美しい起承転結・序破急で構成されていて面白さがブレません。  これほどの傑作にもかかわらず今まで実写化などのメディアミックスが実現していないのは、やはり予算がかかりすぎるから……?