アレクサンドラは落ちぶれた名家の家族を養うために、身元を隠しモデルとして働いていた。ギリシア人の大富豪ディミトリウスとは大人の関係を続けていたが、ある日妊娠に気づく。できれば彼と結婚したい。でも彼が私をどう思っているのかわからない。勇気を振り絞って事実を話そうとするアレクサンドラ。それを制してディミトリウスが冷酷に告げる。「僕は結婚する。従って僕たちの関係は今日で終わりだ」それがさっきまで激しく私を求めていた男のセリフなの!?
春まだ遠い北の町…私はこの海辺で“運命の男性”とめぐり逢うのね!――「29歳の時に12年に一度しかない結婚チャンス期がやってくる!という占いに導かれ、やってきた笹原ゆりか。占いでは“旅先で…最初に声をかけてきた…顔にホクロがある…白馬に乗った王子様のようなジェントルマン”が、自分の運命のヒトらしい。呪文にかけられたように頭の中でグルグルしていたまさにその時、なんとほぼ同時に2人の男性に出会ってしまった!彼らは、ゆりかが予約しているペンションの共同オーナー。どちらもホクロがあるし、優しいし…、私はどちらの手を取れば幸せになれるのかしら……。
「嫁にいけるもんならいってみろー(笑)」「そんなに言うなら結婚してやるっ!」父親にイヤミを言われムカついたイキオイで、結婚紹介所『マリアージュ』に駆け込んだ35歳・光留(ひかる)。その所長は、なんと中学時代の同級生・麗子だった。当時は、美人ゆえ他人を見下していた麗子だったが、彼女も未だ独身!本当の理由はそれぞれ違う気がするけど、自分は別に“結婚できない”わけじゃないって思ってるところは誰でも同じようで…。よりによってデパートのマタニティ売場で働いている光留は、刺激を受けることもしばしば。真剣にお相手を見つけるべく、お見合いパーティに参加した。まるで人間回転寿司のように、ぐるぐる男性が回ってくるけど…この中に運命の人がいるのかしら――?