洋裁学校に通う林千麻は、学校の近くにあるプールバーでアルバイトを始めた。3階建てのビルの2階にあるビリヤード場のオーナー・緒方は、いつもロシアン・ブルーという品種の猫を抱えている。だが、バイトを始めて1週間、毎日顔を合わせている千麻を覚えようともしない緒方。そんな変人で強運の持ち主・緒方と、愛の初心者・千麻の恋愛ゲームが始まる…。
中学3年の夏、公園の簡素なステージで芝居をする若い女性に感銘を受けた伊集美奈子。その女性は高校生の春日柚子だった。芝居のタイトルを調べるため本屋に通っていた美奈子は、そこで高校生の少年に声をかけられ、高校の芝居を見に来ないかと誘われる。彼はその芝居の主役で、相手役はあの柚子だった。そして、主役の少年・市田高揮に魅かれ始める美奈子。二人と同じ高校に入学し、演劇部に入部した美奈子は、いきなり高揮の相手役に抜擢され、とまどう。高揮に思いを寄せる美奈子は現実と芝居が重なり合って…。
生活雑貨店で販売員をしている千草は、恋人との結婚を夢見る料理好きの女性。ある日、目にした絵本に触発されフードコーディネーターを目指すことになるも、恋人である中井の北海道転勤が決まってしまい――……。仕事をとるか結婚をとるかの選択に千草は…。小塚敦子が描く、ハートフルストーリー。
プールバーでアルバイトを始めた林千麻は、店のオーナーである緒方に魅かれていた。しかし彼は猫を溺愛し、賭けゲームばかりしている変わり者だった――。
クールでつてきな大人の女性に憧れる女の子、栞。高校生の時に一目ぼれしたドライな男の気を引こうと様々な手段で奮闘する恋愛ストーリー。他大人になりきれない恋愛が詰まった4編収録。
恋愛なんて問題集を解くのと同じ。そう思っていた数馬はある日、図書館で英和女学院の加子と出会う。やわらかく、歌うように話す彼女に惹かれてゆく数馬…。二人は約束をするでもなく図書館で何度か会うようになるが…。
青春に、こっぴどい失恋はつきものだ。恋多き男子高校生、都城一世。彼のイケてるアプローチもどこ吹く風のお堅い女子、恵子。つれない彼女にぞっこんの一世は、知略を駆使して勝負をかけるが……今その時を生きる、若人たちのホロ苦センチメンタルストーリー。
サッカー部のマネージャー・育はサッカー部エース・亨のことが好き。でも素直になれなくていつもつっかかっちゃう…。ところがそんな育の気持ちを亨は知っていて―!?
私たちは、これからはふたりで助け合い、お互い尊重しあって生活してゆこうって、決めたんです。お互い不器用だけど、けっこう幸せな日々、おくってます―――漫画家の卓子と夫、正雄のアットホームな婚約生活を描く、ハートフルストーリー。
報道記者を目指してテレビ局を受験した柏木晶子。面接官にすすめられてアナウンサー試験を受けることになったが、そこには大学時代のサークル仲間の河合理香子もいて…。偶然の再会から、晶子とライバルとの闘いが始まる―!!
意に反して葬儀社に就職した芽生。人の死を弔うという仕事になじめずにいたけれど…!? 葬儀の数だけ人生がある。さまざまな葬儀の形とその裏側の人間模様が織りなす感動のヒューマンドラマ!!
南都可高校サッカー部のエース・加門亨。気取り屋でお調子者でうぬぼれ屋の亨だが、そんな彼に2年前から恋する、マネージャーの並木育。天性の才能を持つと評判の亨は、女子生徒たちの憧れ!育の気持ちに気づいている亨だが、いつも育を振り回し、喜ばせておいてガッカリさせる…。サッカーと育の存在が亨の中で大きくなった時、二人の恋の行方は!?
「友達以上は考えられない」そうやって同じセリフで何度も、告白する相手が変わっても断り続ける男・秋良。そんな喫茶店でのやり取りを、半年前から何度か、近くの席で見ていた18歳の栞(しおり)は、彼に興味を持つ。ある日、栞は4歳サバをよみ、秋良をデートに誘う。完璧な大人の女性を演じたと信じる栞の誘いを秋良はOKしてくれる。そして背伸びした栞に対して秋良は…。表題作『クリスタル・モーニング』ほか、全5作品を収録。
幼稚園の頃、泣き虫で仲間はずれにされていた西澤豊をかばい、元気づけた田中智佐登。それから数年、中学に入学して再会したふたりだったが、豊は女の子に人気があり、友達に囲まれていて…そこに、昔の頼りない泣き虫の豊の姿はなかった。そして、中学では逆に智佐登をかばう豊。その豊が突然、転校してしまい、寂しい時は泣いちゃいけないと言ってきた智佐登だが…。爽やかな恋の行方を描く作品集。
ある程度の地位と収入で義務を果たせば、家庭というものは維持できる。世の中の仕組みは方程式を解くより簡単と考える。T大合格率は98パーセントの高校生・数馬。恋愛は問題集を解くと同じで、過程を楽しめばいいと思う数馬は、ある日、今まで付き合った女の子と違うタイプの女子高生・叶子と出会う。そして、彼女と出会い、何度も話していく内に数馬は…。
好きな男の前でだけ、始めて見せる女の子の笑顔をバージンスマイルという。都城一世が高校に入学した頃、女の子のお尻を触りながら挨拶するのが流行した。ブームは去ったが、一世は今も恵子のお尻を触り、挨拶する。無愛想で話しかけても笑ったことのない恵子に一途な一世。ある日、押してもダメなら引いてみようと、アプローチを変えた一世に恵子は…?
卓子は正雄と結婚するにあたり、3つの提案を。自分の意見を押しつけない、困った時は助け合う、そして生活費は全て折半。二人は挙式の費用を2週間のスペイン旅行と、残りを頭金にして2LDKのマンションを購入した。だがある日、正雄が急に結婚式を挙げようと言い出す。どうやら、情にもろい正雄は、卓子の母親が漏らした一言に影響されてしまったようで…?
一人っ子で引っ込み思案の栗尾まゆみ。心配した両親は、彼女が小学6年生の時にHAM(ハム)を勧めた。そして、4つ年上の男の子が最初の交信相手となり、顔も知らず会ったこともない最初の友達ができる。まゆみはその日から変わった。先生に名前を呼ばれただけで泣き出した暗い女の子は、成績も上がり、明るい中学生に!お兄ちゃんと呼ぶ、その男の子に憧れに似た思いを寄せるまゆみは、その後進学した高校で、村上宏二という男に声をかけられるが…。
W大学の柏木晶子は報道記者を志し、NBSテレビの入社試験を受ける。だが、晶子にキャスターとしての才能を感じた面接官に呼び止められ、アナウンサー試験の最終面接を受けることになる。自分には魅力がないと思っていた晶子は、キャスターなんて無理。と思っていたのだが、面接で一緒になった女性に「華」があると言われ、もしかしてと思い始める。しかしそんな時、学生時代から憧れていた先輩・藤本と付き合っていた河合理香子と偶然再会し、思い出したくない過去が呼び起されて…。
小さい頃、母親がよく作ってくれた、うさぎのサラダ。レタスをちぎってお皿に敷き、ゆで卵で作ったうさぎを乗せるだけのシンプルなサラダだけど、見ているだけで幸せな気持ちになれた。生活雑貨店に勤める紅林千夏は恋人の中井にプロポーズされたが、中井は札幌にある本社勤務となり、千夏に一緒に来てほしいと言う。だが、千夏はフードコーディネーターの森の、アシスタントに誘われいて…。