幼いころから美しい姉レイチェルに振り回されてきたアイヴィは、父の遺産も姉にひとり占めされて、経済的にも苦しい状況にあった。そんな彼女の心の支えは親友のメリー。アイヴィはメリーが大好きだけれど、メリーの兄スチュアートだけは大の苦手だった。彼はアイヴィを姉と同じく奔放で遊び好きと思い込み、冷たい態度で接してくるのだ。ひたすら彼を避けていたアイヴィだったが、ある夜、メリーの家のバスルームで遭遇してしまう。具合の悪いアイヴィの様子に、誘惑されたと勘違いしたスチュアートは、思いきり濃厚なキスをしてきたのだった!
16歳のアマンダに愛を教えたジェイスン。しかし、7年の月日は二人の関係を大きく変えてしまった。その原因とは……。二人の愛は蘇るのか!?
元CIA捜査官のラングは警備部長の職を得て、5年ぶりに故郷に戻った。つらい思い出が甦る。ブロンドの髪、緑の瞳のキリー。育んできた愛は親友の罠で崩れ去った。彼女を信じられなかった自分が腹立たしい。彼女への想いを抱えながら、ラングは警備で広告会社を訪れる。そこで一層美しくなったキリーに再会し…!!
コードが失明した!モロッコで義兄の事故を知り、マギーは急遽帰国した。支えあって生きてきて、いつの間にか愛していた。なりゆきで一夜を共にした後、拒絶され、いたたまれなくなり彼の前から姿を消した。もう彼とは二度と会わないつもりでいたのに…。でも、駆けつけたマギーに対する彼の態度は、侮蔑に満ちていて…。
テリーはJ・Bに、7年間も片思いしている。彼は富も権力もあるプレイボーイだけれど、身寄りのないテリーをひきとってくれた、家族同然の存在だ。いつか彼に振りむいてほしい…。だが、そんなテリーの想いは、無残にもJ・Bによって打ち砕かれた。「僕が君を求めると思うのか?」心乱れたままテリーは家を飛びだし、雨のなか車は横転。そして病院で目覚めたとき、彼女は17歳の少女に戻っていた!記憶を失い、5年前、J・Bに守られて幸せだったあの頃に。
17歳のあの夜。恋人の死という残酷な知らせに、悲しみに心ひき裂かれていたナタリーをなぐさめたのは、隣家のマッケンジーだった。年上の彼はこれまでナタリーに無関心のようだったのに、たくましい胸に抱きしめてくれ、熱くふるえる口づけでナタリーに我を忘れさせたのだった!ただ1度のキスなのに、まるで全身に彼の刻印を残されたかのような衝撃を受けたナタリー。そして彼は言った。「忘れるな。このつづきを君に教えるのは僕だ」
財産目当てに近づいてくる男達にうんざりした名家の令嬢マーリンは、父と賭をする。条件は、『1か月、身元を隠して働けたら二度と結婚を強制しない』というものだ。父への反発心から、賭を受けたマーリンは、家を飛び出し、住み込みで小説家のアシスタントとして働くことに!!けれど、一つ屋根の下で共に暮らすことになった雇い主の息子・銀行家のキャメロンとは、寄ると喧嘩ばかりの、犬猿の仲。ところが、ある日の事件を境に二人の関係に微妙な変化が訪れて……。
愛し愛される結婚を望むバーナデットは、成り上がりの父によって貴族との結婚を強要されていた。そんな彼女を憐れんで、形だけの結婚を申し出たのは隣家の伯爵エドワルド。伯爵に密かに思いを寄せていた彼女は、いつか本当に愛されることを夢みて結婚を承諾するが、彼はある経験から愛を信じない人で…。収録作品:伯爵と一輪の花【前編】/伯爵と一輪の花【後編】
サウス・ダコタで義父と暮らす17歳のセシリー。義父から執拗に関係を迫られていた彼女は、ニューヨークから里帰りしていた年の離れた幼なじみのテートにニューヨークの大学を勧められる。青年実業家として活躍するテートはまるで「足長おじさん」のように彼女を見守っていたが、いつしかセシリーに対する恋心に気づく。苦悩する彼は、生花のバラが好きだという彼女にあえて恋人ではなく家族愛の意味をこめて造花のバラ(ペーパーローズ)を贈るが……!?愛するが故に相手を傷つけてしまう、男と女の恋を描いたラブ・ストーリー。
大国アメリカから遠く離れ、グレッチェンが訪れたのは涙も乾く砂漠の異郷だった。アメリカでの失恋から逃げるようにして言葉も文化も違うイスラムの土地にやって来た彼女が首を長くして待っていたのは大好きなクレイからの手紙――。だが、慣れない異国をさすらうグレッチェンに手を差し伸べたのは、フィリップという男だった。彼はカーウィー国の首長である友人の秘書をやらないかと彼女に持ちかける。暴漢に襲われパスポートもお金も無くした彼女は渋々、申し出を受けるのだが……。