吸血鬼が出るとうわさの森で、道に迷ったオスカルとアンドレたちは、モンテクレール伯爵夫人の屋敷に誘われる。伯爵夫人は全身の血が凍りつくような妖しい美しさを湛え、美しいひとりの青年と女ばかりの屋敷で暮らしていた……。ベルサイユのばら外伝!!16世紀末ハンガリーに実在した血の伯爵夫人と恐れられたエリザベート・バートリの事件を「ベルサイユのばら」風にアレンジした作品です。
オスカルとアンドレ、ふたりの愛がまだ定かでないころのお話…。貴族を取り巻く陰謀の数々、ジャルジェ将軍の隠し子騒動など、ベルサイユで巻き起こる奇怪な事件を、オスカルが姪のル・ルー、アンドレと共に解決していく痛快サスペンスストーリー第1巻!!(「ル・ルーと、いっしょにきた人形」「ジャルジェ将軍の息子あらわる!?」他収録)
デジタル連載第1話(電子版コミック第1巻に収録)。時は18世紀、若き皇太子妃として、オーストリア・ハプスブルグ家よりマリー・アントワネットが嫁いでくる。皇太子夫妻を護衛するのは、男装の麗人・オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェ。宮廷では愛くるしいアントワネットへと人気が集まるが、ルイ15世の愛人・デュ・バリー夫人が社交界を牛耳っていた…。皇太子妃VS国王愛人で盛り上がるベルサイユ。そして、対立はオスカルをも巻き込み…!?類を見ない大ブームを巻き起こし今なお世界中の人々を魅了してやまない不朽の名作!
レーゲンスブルク、ドイツ最古の司教都市。400年以上続く由緒ある男子音楽学校には、“オルフェウスの窓”と呼ばれる場所があった。そして、その窓には悲劇的な恋をもたらすという伝説があった…。運命の窓でユリウスとイザーク、ユリウスとクラウスはそれぞれ出会う。華麗なる青春と歴史の感動巨編、第1巻!!
互いに慈しみ合い慎ましく生きるマチアスとキーゼル親子。キーゼルは夜更けに、新しい奉公先の子息で、美しくもどこか狂気じみたヘルムートの恐ろしい姿を見てしまい……!?『ベルサイユのばら』に比肩する池田理代子の人気作『オルフェウスの窓』外伝、第1巻。
マラベルは親友の婚約者・ヴォルフガングを愛してしまう…。「オルフェウスの窓」の主人公のひとり、イザークの友人・ラインハルトが遺した鎮魂歌!!4代にわたって、運命の歯車が動き出す…。『ベルサイユのばら』に比肩する池田理代子の名作大河ロマンス「オルフェウスの窓」外伝!!
柘榴ばかりを偏執狂的に描き続ける女流画家・波木邦子。壮絶な過去を抱え、不倫の恋に身をやつし、愛に絶望しかけたその時、8歳年下の青年・真下から真っ直ぐな愛をぶつけられる…。愛に傷つき、愛に生きる女たち、そして男たちの情念を描いた傑作集、第1巻。
18世紀末、長く続く内政混乱の果て、大国によって国土を分割されたポーランドは、その姿を世界地図から抹消された。列強に蹂躙されてきた祖国・ポーランドの誇りをとりもどすため、亡き父の思いを受け継ぎ、ユーゼフ・ポニャトフスキが立ち上がる!ポーランド国王の甥として生まれたユーゼフ。父の死後、母親から冷遇されて育ったユーゼフをなぐさめたのは、父の愛人・ヴラトゥカで…。祖国ポーランドのために命を賭けた男たちを描く歴史ロマン大作!!(第1巻)
母を亡くし、ひとりぼっちになった高校生の勝子は、伯母を頼って上京。すぐに、男まさりのいとこ・京に惹かれるようになる。しかし、勝子が心に深く踏み込もうとすると京はすぐに逃げてしまう。伯母と京の間に何かを感じた勝子は、ある時、京の首すじのアザに秘密がある事を知るが……!?苦しみを乗り越える勇気と愛情の力を教えてくれる物語!!
見知らぬ男から届いた一通の手紙が、母と娘、女の人生を翻弄する!!30年続けてきた他人同然の夫婦生活で夫に女の影を感じはじめた母と、仕事で充実しながらもどこか生きづらさをかかえる娘。仕事、愛、裏切り。母と娘の現在と過去が重なっていく…『風の情景』。「会いたい」昔の恋人からの電話。地元に戻り結婚し、鬱屈した日々を過ごしていた男の心はゆれる…『秋の華』。男女のリアルな心情を描いた池田理代子の短編集!!
それは、男にとって一度の過ち。女にとって一生の傷―。単身参加したハワイ旅行のツアーで妻子持ちの男・矢作と再会した江津子。江津子は高校時代、想いを寄せていた英語教師の矢作にレイプされ、妊娠・中絶のあげく、捨てられたのだ。江津子は矢作の息子を人質に復讐を企てる…。表題作『聞かなかった言葉』他、平凡な日常の中で蘇る激情。女の幸せって…?『セイリング』。男の愚かさ、女のしたたかさ、そして葛藤と苦しみを描いた傑作短編2作を収録。池田理代子にしか描けない女性哀歌集!!
「君にもっと教えたいことがある」家庭教師としてやってきた大学生・大河との出会いが、真理子を変えていく…。真理子は、心を閉ざした病弱なクラスメイト・英子の理不尽な運命を知り、反発し合っていた家庭教師の大河とも解りあうように。やがてお互いに惹かれあうが、大河は「僕には女の人は愛せない」と言い残し…!?今なお多くの人々に残る戦争の傷跡を正面から描き、社会に生きる者の責任を問いかける衝撃作『真理子』他、転校生の美少女との短い交流を描いた『あの人はいま…』、漫画家の万里子のもとに届いた一通のファンレターには…『寒い春』。運命に翻弄される少女たちを等身大に描いた『ベルサイユのばら』以前の池田理代子秀作集!
愛聖女学院に通う、庶民出のかおると財閥令嬢の令子は犬猿の仲。そんな育ちも性格も正反対のふたりが、親同士の再婚で姉妹になってしまう。反発し傷つけ合いながらも、次第に理解しあい絆を深めていくふたりだったが、やがて令子はかおるに恋心を芽生えさせていく…。美しい姉妹を襲う世間の不条理の数々…かおると令子はふたりぽっちの旅に出る…。思春期の少女たちの心の揺れを池田理代子が繊細に描いた話題作!
世間知らずな領主の娘・フランチェスカと使用人のレオは幼なじみ。身分違いの恋を密やかに育んでいたある日、フランチェスカは画家志望のレオの勉強資金にと、母親の大事な宝石を盗んでしまう。その疑いをかけられたレオの祖父が領主に殺されると、レオは真犯人への復讐を誓い、姿を消した。そして10年後…。表題作『フランチェスカの肖像』ほか、地方領主の息子ユリウスは森で美しい娘メルジーネに出会う…『ベルサイユのばら』の前身作『祖国に愛を!』を収録した池田理代子の初期作品集!
その日、世界中が彼女に恋をした―。歴史上最も美しい皇太子妃と謳われたダイアナとチャールズ皇太子の出会いと結婚までを描いたご成婚記念作品。世界中で巻き起こった当時のダイアナフィーバーを体感してください!表題作『ウェールズの紅いバラ』の他、池田理代子の初期作品を収録した短編集!魔法で3日間だけオトナになった8歳のローラの恋の行方は…?『ローラの初恋』、シェイクスピアの戯曲を漫画化した意欲作『オセロー』、ミステリアスで切ない夏を描いた田園物語『カンタベリーの夏』収録。
「うそだ!先生がそんなことをするなんて!」小6のまさみはクラスの人気者。女子は苦手だけど、新任の美人で優しい千早先生のあたたかさに惹かれてく。しかし先生には婚約者がいて…。少年の淡い初恋を描いた表題作『初恋物語』他、年上の婚約者に愛され幸福だった令子に訪れた試練とは!?『この空の下に』、毎朝マラソンをしている奈々子は青年から!?『朝は6時30分』、憧れの先生からピアノ伴奏を頼まれたさち子だけど…『友情のハーモニー』。年上の異性への憧憬と少女たちの成長をときに優しく、ときに現実的に描いた池田理代子短編集!
使用人のエリナと名家の跡取り・アルフレッドは深く愛し合っていたが、令嬢テレーゼが現れたことで運命が激しく揺れ動く!駆落ちを約束したふたりの恋の行方は!?そしてアルフレッドが出会ったエリナによく似た少女の正体は!?4人の男女の切ない愛憎劇『愛は永遠に』他、恋人とケンカしたリズは不思議な少女に出会う『星くずの童話』、ロザリィは愛するジョージからの手紙を待ち続けるが…『愛のさざなみ』、雨の上野駅で繰り広げられる人間模様『上野駅4時50分』を収録。運命に翻弄されながらも立ちむかう一途な愛を描いた池田理代子短編集!!
愛する男の裏切りに、悪魔の刻印「Λ(ラムダ)の痣」が目覚める!!腕に「Λ(ラムダ)」形の痣をもつ身よりのない魔里は、貝原財閥の屋敷で使用人として働き、学校に通わせてもらっていた。屋敷に出入りする弁護士で恋人の梶が魔里の心の支えであった。ある日、梶が行方不明だった貝原総帥の姪・亜矢子を連れてくる。亜矢子が現われ魔里の幸せな日々が終わった…。華やかな社交界で裏切りと欲望にさらされた無垢な魂は、魔性へと変貌する!!復讐の申子となった魔里の残酷で哀れな華麗なるミステリー!!
午後4時、上野駅の改札に佇む人々。それぞれの人たちが様々な思いを抱え、時計を眺めている。不安げな表情、にこやかな表情、何かを決心したような表情──。誰かを「待つ」という行動の中に隠れた心情をセリフを使わず華麗に描いた、『ベルサイユのばら』の池田理代子による印象的な短編。
結婚かキャリアか……、ある年齢に達すると女性の胸の中によぎる想い。30代女性の焦りやさみしさ、不安が描かれた不朽の名作! 主人公は仕事一筋で真面目だけが取り柄の30代独身女性、徳子。日々、地道にミシンを踏み続け裁縫の腕を磨き続けていた。そんなある日、親しくしていた後輩の結婚が決まり、表面上は嬉しそうにはするものの心の中では激しく動揺してしまうのだった。さらには、ほのかに憧れていた男性に呼び出され胸を高鳴らせていると、「実は婚約者がいて、その娘のためのウエディング・ドレスを縫ってほしい」と言われ……。徳子は仕事を頑張りキャリアを築いてきたが、生まれて一度も「愛している」と言われたことはなかった。ただひたすらミシンだけを踏んできた人生……。そんな自分自身に傷つき、涙を流すのだった。それでも徳子は依頼されたウエディング・ドレスを縫っていく。しかし葛藤から、ウエディング・ドレスに悪意を持って、ある仕掛けをほどこしてしまう。果たして結末は……。
大学生の家庭教師、堀に勉強を教わり第一志望の高校に入学できた小牧緋沙子。堀は就職が決まり、もう会えなくなることから緋沙子はさみしい気持ちになる……。そんな折、堀が緋沙子の両親に結婚を前提とした緋沙子との交際を申し込んでくれたのだ。その日以降、緋沙子と堀はデートを重ねていく。自宅の側に植えていた沈丁花を堀にプレゼントし、「下宿のおへやにでも飾って」と伝える緋沙子。デートをしているところをクラスメイトに見られて冷やかされても幸せを感じる緋沙子だった。そんなある日、堀の部屋へ行き、一線を越えそうになるのだが怖くて拒否してしまう。それでも堀は「きみの全部がほしい」と緋沙子を抱き寄せる。しかしその時、堀の口から思いもよらぬことが告げられる。過去の女性とのこと……。緋沙子はショックを受け、堀と別れてしまうのだった……。二人の愛の行方はいかに!?
《パラノイア》 とみ子は人一倍さみしがりのガラス細工のようなもろい心をもった女の子。そして異常なまでの独占欲と自意識過剰さも併せ持っていた。「あたしはいつも男の人につきまとわれたり一方的に思われたりでわずらわしい思いをし続けてきたの」、彼女の言動と行動が周囲の人々を不幸に巻き込んでいく! 池田理代子が描く、衝撃のサスペンス!! 《ズライカ》 ズライカが愛していたカールは戦争で帰らぬ人になっていた。しかし、ズライカはカールが戻ってくることを信じ、待ち続けるのだった。一方、コンラートはズライカに思いを寄せていた。ズライカの一途で純粋な想いがコンラートの心や行動を翻弄し、一生を支配していく……。恐ろしさとともに女性の本質が描かれた短編!
大学院生の彼・達治からもらったエンゲージリングを指に光らせて、それを羨む同級生に微笑みかける令子。しかし彼女のバラ色の人生は、達治が引き起こしたとある事故をきっかけに一転する。二人の運命は交錯し、すれ違っていく。『ベルサイユのばら』の池田理代子が送る、戻らない青春の切なさを描いた作品。
うつくしい田園地方、慈悲深い領主の家に生まれた兄弟。しかし兄のフェルディナントは父の目を盗み領民たちに横暴を働き、金のためにと愛してもいない貴族の女との結婚を目論む。見かねた弟ユリウスが家を飛び出した先、森の中で出会ったのは世にも美しい少女、メルジーネだった。謎に満ちた彼女が兄弟の心を翻弄する中、祖国の運命をかけた命がけの戦いがまさに始まろうとしていた───。『ベルサイユのばら』の池田理代子が送る、愛に満ちた劇的な短編。